伏美岳~妙敷岳

伏美岳(ニタナイ川北東面沢~夏尾根)

○1988年8月7日

○L金 小森明 山本(男1名女2名)

○コースタイム

05:00 伏美小屋

09:20 伏美岳頂上(P1792m)

暑くなると沢登りに行きたいなアと思うが、なかなか機会がなく久一しぶりに沢に行った。

朝から晴れていて31℃になると告げていた天気予報が当たりそうに思える朝の5時過ぎ伏美岳の小屋を出発。

尾根を登る4人組と別れる。

最初の沢に沿って道なき道をやや下ると車の通ったような道に出会う。苦労しなくても次回はここを来るといいんだと話しながら行く。

数年前に釧路の交流登山の時に来たことがあるという金さんが案内役。

この頃は1人で登ることが多いという山本さんがトップですいすいと歩いていく。

この2人の健脚メンバーではきついなアと思いながらついていく。

出足は思ったより快調。

最初の分岐の所まで20分も予定時間より早く着く。

沢は地図で見て想像したより明るくきれいな沢だ。ところどころ小滝があり、変化にとんでいてなかなか面白い。

何か所か巻かざるをえないところがあり、足場が悪く不安になるようなところがあった。

2人はだんだんハイペースになり、すいすいと行く。

頂上近くに残雪が沢を埋めていた。

淵にはエゾノリュウキンカが咲いていて春を思わせるが、日射しはすっかり夏。

雪解け水の聞こえる残雪の上はおそるおそる歩く。

斜面がきつくなり、スプーンカットの雪でなかったらピッケルでもぼしいなアという感じ。

沢切れから低灌木のヤブこぎとなる。

金さんの記憶では30分くらいだったということ。

「ハイマツでないからまだいいね」とは言いつつも決して歩きやすくない。

尾根隊の声が聞こえ急に元気が出る。

9時過ぎ頂上着。

久しぶりの伏美の頂上。のんびり幌尻やトッタの山々をながめ下山。帰りの道の暑く長いこと。

登りは大変だろうなアと思う。

やっぱり夏は沢にかぎると思いをあらたにした(後で足が痛くて大変でしたが)。それにしてもあんな身近に面白い沢があるとは思いませんでした。

おすすめの沢です。

(茶房多種No.125記録・小森明)

伏美岳(戸蔦別川7の沢~6の沢)

○1991年8月17日~18日

○L辻野健 中村(男2名)

○コースタイム

18日

05:00 戸蔦別林道7の沢出合(Co720m)

06:45 Co1140m三股

08:30 Co1560m稜線

09:00 伏美岳頂上(P1792m)

10:00 〃 発

12:30 Co1100m二股

14:00 戸蔦別川本流6の沢出合(Co697m)

14:30 7の沢出合

トッタベツ林道の7の沢出合付近に土場があり、平らに整地され、さらに薪も積んであったのでラッキイ!テント泊。

朝、薄暗い中を出発。7の沢の入り口はジャングルのようで汚い。

すぐに小滝が出てくるが、小滝群は難なく登ったり巻ける。

Co1020mにナメ滝2段10mがあり美しい。

次に20mのナメがあり左岸を巻く。さらに15mの滝があり、滝の右端を途中まで登り、あとは左岸ブッシュ+岩を登る。

ここらへんが核心部だ。

Co1140mに三股が出てくるが左股、中股がわかりにくく二股にも見える。

あとは徐々に水量が減り、最後は30分ほどブッシュを漕いで稜線に出る。

そこからピークまで30分。ピークで1時間お茶を飲んでバカンス。

下りの6の沢は、稜線を少しピパイロ側に戻り、Co1660m位の草付きから下りる。

30分ほどで水が出てきて、二股を2つ位確認すると、ナメ滝の連続になる。

大きいものは20m位で、いちいち懸垂しなくても、木を伝って下りられる。

Co1100mとCo1030m二股に滝があり、Co1030m二股で15mほどの懸垂をする。支点は左岸の木でとる。

あとはジャングルのような川原を1時間歩くと本流に出る。

このコースは「北海道の山と谷」のグレードで!の上~!!の下くらいと思われる。

(茶房多種No.161記録・中村)

妙敷山(伏美夏尾根~妙敷北東尾根)

○1994年4月27日

○L大山 晴山(男2名)

○コースタイム

05:00 帯広車止め(伏美林道入り口から800mの所。つぼ足)

06:10 伏美岳頂上(P1792m)

10:40 妙敷山頂上(P1731m)

11:15 〃 発

12:50 Co972m尾根を下降する

14:30 車止め

18:20 帯広

めざすは妙敷のPeak。

朝食は晴山さん特製のコロッケ。うまい。

林道はたくさんの雪。尾根はそれ以上の雪、まだ冬。

でも、日射しは春。青空に吸い込まれるように伏美の頂きへ。

「すごいね。………すごい」、晴山さんが風に向かって吠える。

白い稜線をつたって妙敷へ。エサオマンのカールが淡い光を放つ。

「雪の日高、みんなに見せたいね」と話しながら、一気に北東尾根を下降する。

平野では小麦畑がいっそう緑を増していた。

(茶房多種No.191記録・大山)