文献リスト(Finance)
【Finance】
(日本語)
池尾和人・岩佐代市・黒田晁生・古川顕 『金融[新版]』有斐閣, 1993.
●内容が少し古くなってきている点に注意。簡潔にまとめられた一冊。
古川顕 『テキストブック 現代の金融』 東洋経済新報社,1999.
●「金融」全般について、体系的にまとめられた良質のテキスト。新版 も出版されました。各分野に対する参考文献リストもよい。
久保田敬一『よくわかるファイナンス』 東洋経済新報社, 2001.
●「ファイナンス」全般の内容を体系的にわかりやすくまとめている良質のテキスト。
ツヴィ・ボディ、ロバート・C・マートン 大前恵一朗訳『現代ファイナンス論 意思決定のための理論と実践』ピアソン・エデュケーション, 1999.
●優れたファイナンスの入門書。改訂版 あります。
井手正介・高橋文郎 『ビジネス・ゼミナール 証券投資入門』 日本経済新聞社, 2001.
●学部レベルの証券投資論。初めて証券投資論に触れるひとにはいいでしょう。新版はこちら。
日本証券アナリスト協会編 榊原茂樹・青山護・浅野幸弘『証券投資論[第3版]』 日本経済新聞社,1991.
●証券アナリスト試験の指定教科書。必読。
大村敬一・池尾和人・浅子和美・須田美矢子 『経済学とファイナンス』 東洋経済新報社, 2004.
●こちらも証券アナリスト試験の指定教科書(第2版)。マクロ寄り。
斎藤誠 『金融技術の考え方・使い方-リスクと流動性の経済学』 有斐閣, 2000.
●よく出来たテキスト。文献紹介も非常に丁寧。
デービッド・G・ルーエンバーガー 今野浩・鈴木賢一・枇々木規雄訳『金融工学入門』 日本経済新聞社, 2002.
●「金融工学」と題されているが、原題は「Investment Science」。著名なテキストです。金融工学については、今野浩『金融工学の挑戦』中公新書, 2000.が読み物として大変面白い。さらに、今野さんの新刊『金融工学20年』が発売されています。これも面白いです。今野さんのスタンス好きです。
木島正明 『金融工学』 日本経済新聞社, 2002.
●まともかつわかりやすい金融工学としてはこれでしょう。
高森寛 『現代ファイナンスの基礎理論』 東洋経済新報社, 2002.
●丁寧にファイナンス全般の内容がまとめられています。内容の確認に最適。
池田昌幸『金融経済学の基礎』 朝倉書店, 2000.
●日本語で書かれたfinancial economicsに関する本として、大変参考になる。
ジョン・C. ハル 小林孝雄、オーパスワン訳『先物・オプション取引入門』 ピアソンエデュケーション, 2001.
●先物・オプションの入門は、この本で間違いなし。これより高度な著書として、同著『フィナンシャルエンジニアリング』 がある。
大村敬一・宇野淳・川北英隆・俊野雅司『株式市場のマイクロストラクチャー-株価形成メカニズムの経済分析』 日本経済新聞社, 1998.
●欧米において主要な研究領域であるマーケットマイクロストラクチャーを日本で初めて扱った本格的な実証研究集。
ピーター・バーンスタイン 青山護訳『リスク 神々への反逆 (上)』 、『リスク 神々への反逆(下)』 日経ビジネス人文庫, 2001.
●読み物ですが、リスクに対する理解を深めるには必読の本。非常にいい本です。原書はこちら 。
ピーター・バーンスタイン 青山護・山口勝業訳『証券投資の思想革命 -ウォール街を変えたノーベル賞経済学者たち-』 東洋経済新報社, 1993.
●証券投資への学問的な経緯がよく記述されています。いつもながら、バーンスタインはいい本を書きます。原書はこちら 。2006年に安価な普及版が出版されている。
ピーター・バーンスタイン 山口勝業訳『アルファを求める男たち-金融理論を投資戦略に進化させた17人の物語』 東洋経済新報社, 2009.
●バーンスタインの遺作です。証券投資の思想革命の続編。「行動ファイナンスからの攻撃」、「理論を実践に」をどう考えるか。いい本だと思います。
ベリー・メーリング 今野浩・村井章子訳『金融工学者フィッシャー・ブラック』 日経BP社, 2006.
●かの著名な学者フィッシャー・ブラックの研究(と生涯)を描いています。もう少し踏み込んだ記述と構成に工夫があるとうれしい。
バートン・マルキール 井手正介訳 『ウォール街のランダム・ウォーカー』 日本経済新聞社, 1999.
●ランダムウォーク仮説については、これ。面白く読めます。2004年4月に新訳 が出ました。原書の最新版はこちら からどうぞ。
J・C・ボーグル 井出正介監訳、みずほ年金研究所訳 『インデックス・ファンドの時代』 東洋経済新報社, 2000.
●うえのマルキールとともにインデックスに関連する本として紹介しておきます。原書はこちら 。
ジェレミー・シーゲル 瑞穂のりこ訳『株式投資の未来-永続する会社が本当の利益をもたらす-』日経BP社, 2005.
●シンプルで力強い議論。投資に迷ったときに手にとってみてはいかがでしょう。研究テーマもいくつも転がっています。誤植が少し気になるが。。
ジェレミー・シーゲル 林康史・藤野隆太監訳、石川由美子・鍋井里依訳『株式投資-長期投資で成功するための完全ガイド-』日経BP社,2006.
●株式投資について網羅的に記述されています。いい本です。
ロジャー・ローウェンスタイン 鬼澤忍訳『なぜ資本主義は暴走するのか』日本経済新聞社, 2005.
●アメリカの金融事情を批判的に書いています。読み物ですがよく書けていると思います。
チャールズ・エリス 鹿毛雄二訳『驚異の資産運用会社 キャピタル』日本経済新聞社, 2005.
●意外なところで結構重要なプレイヤーだったりと、新たな発見がありました。本筋は「安いときに買って高いときに売る」「長期投資」を成し遂げる会社についてです。プロフェッショナルな組織について考えたい人にお勧めします。まえがきはバートン・マルキール。
マイケル・ルイス 東江一紀訳『ライアーズ・ポーカー』パンローリング,2006.
●著者が見た投資銀行の「真実」をユーモアたっぷりに描写。楽しい。
林康史『決定版 株価・為替が読めるチャート分析』日本経済新聞出版社, 2007.
●チャート分析、なかなか楽しいですね。初めて手に取るにはいい本。少し研究してみよう。
デイビッド・スウェンセン 端穂のりこ訳『イェール大学CFOに学ぶ投資哲学』日経BP社, 2006.
●長期に渡って堅実によいパフォーマンスをあげているイェール大学CFOの投資哲学を。日本の大学は運用なんて考えもしてないでしょうねえ。。本としては読ます工夫が少し足りないかなあと思う。掲載し忘れていたので。
宇野淳/早稲田大学ファイナンス研究科宇野研究室編著『価格はなぜ動くのか-金融マーケットの謎を解き明かす-』日経BP社, 2008.
●マーケット・マイクロストラクチャー理論を用いて、ファイナンスの様々な領域について書いています。ネタ探しにはいいかも。
北村慶『投資ファンドとは何か-知っておきたい仕組みと手法-』PHP研究所, 2006.
●投資ファンドに触れたことがないひとにとってはいいかもしれませんが、管理人にとっては少し退屈でした。費用対効果としては割高かなと思ってしまいます。
ラリー・ハリス 宇佐美洋監訳 濱田隆道・小野里光博・山岡博士訳『市場と取引(上)』、『市場と取引(下)』東洋経済新報社, 2006.
●実務志向のマーケットマイクロストラクチャーをかなり詳細に書いております。かなりマニアックな議論も載っており、分厚い本ですが楽しく読むことができると思います。
藤原賢哉・家森信善編著『金融論入門』中央経済社, 2002.
●テキストに使っております。各トピックをちょくちょく書いているので、使いやすいですが、ちょっと古くなりつつあります。
永野良祐『これでわかった!ファイナンス-お金に関する基礎知識から、最新の金融理論まで-』PHP研究所、2007.
●初学者にとってはいいかもしれません。ちょっと言いすぎかなというところもありますが。。
音川和久『投資家行動の実証分析-マーケット・マイクロストラクチャーに基づく会計学研究-』中央経済社、2009.
●会計における実証アプローチは、ファイナンスと非常に近いところにあります。膨大なデータを利用し、マーケット・マイクロストラクチャーに基づく会計学。勉強します。
吉本佳生『金融機関のカモにならない!-おカネの練習問題50-』光文社、2008.
●生活していくうえで、金融の知識は非常に大切です。騙されてまっせ。まず、読んでみましょう笑
吉本佳生『金融広告を読め-どれが当たりで、どれがハズレか-』光文社、2005.
●生活していくうえで、金融の知識は非常に大切です。再び。こちらの方が、具体的なので学生にはわかりやすいのかな。
白川方明『現代の金融政策-理論と実際-』日本経済新聞出版社, 2008.
●現在の日銀総裁の白川さんが京大時代に書いた本です。講義で少し紹介してみました。現在の金融政策について知りたいひとは読む必要があるでしょう。
慎泰俊『15歳からのファイナンス理論入門』ダイヤモンド社, 2009.
●期待してなかったのですが、意外とちゃんとしてていい本です。大学に入る前に、これくらいを教えておいて欲しい。
齊藤誠『競争の作法-いかに働き、投資するか-』筑摩書房, 2010.
●新書の見本かな?素晴らしい。
細野薫・渡部和孝・石原秀彦『グラフィック金融論』新世社, 2009.
●2010年度の金融論はこちらを使っております。学生さん、難度はどう?
池尾和人『現代の金融入門【新版】』筑摩書房, 2010.
●よくできた入門書。
西川善文『ザ・ラストバンカー-西川善文回顧録-』講談社, 2011.
●いわずと知れた西川さんの回顧録。貴重な資料です。
岩瀬大輔『生命保険のカラクリ』文藝春秋, 2009.
●保険に加入する前に必ず読んでほしい。
手嶋宣之『基本から本格的に学ぶ人のためのファイナンス入門-理論のエッセンスを正確に理解する-』ダイヤモンド社, 2011.
●いい本です。ファイナンスは、理系のひとに教えてしまった方がいいかもしれません。
(英語)
Zvi Bodie, Alex Kane and Alan Marcus, Investments (Fifth Edition), Irwin McGraw-Hill, 2001.
●証券投資に関する代表的なMBA向けテキスト。必読。訳本は、(上) (下)の2冊。新版はこれ。
Xavier Freixas and Jean-Charles Rochet, Microeconomics of Banking , MIT Press, 1997.
●バンキングについては、これ。情報の経済学ベースに金融仲介機能について書かれています。
Hoshi, Takeo. and Kashyap, Anil K., Corporate Financing and Governance in Japan: The Road to the Future, MIT Press, 2004.
●日本の金融の歴史を余すとなく記述している。ペーパーバック、日本語による翻訳本も出版されています。
Stephen F. LeRoy and Jan Werner,Principles of Financial Economics ,Cambridge University Press, 2000.
●数理色が強い大学院レベルのファイナンスのテキスト。
Jonathan E., Jr. Ingersoll, Theory of Financial Decision Making (Studies in Financial Economics Series), Rowman & Littlefield Publication Inc, 1987.
●古くから、よく使われているファイナンスの「理論」のテキスト。Financial Theoryの広辞苑。
John H. Cochrane, Asset Pricing , Princeton University Press, 2001.
●アセットプライシングについては、現在この本に勝るものはありません。大学院レベルの本。
R. A. Jarrow, V. Maksimovic and W. T. Ziemba, Finance (Handbooks in Operations Research and Management Science, Vol 9), Elsevier Science Ltd, 1995.
●ファイナンスの各分野の第一人者が、その分野について体系的にまとめています。概要を理解するには最適でしょう。訳本 もありますが、原書を読むことをお勧めします。
G. M. Constantinides, M. Harris and R. M. Stulz, Handbook of the Economics of Finance (Handbooks in Economics Series), Elsevier Science Ltd, 2003.
●こちらも、ファイナンスの各分野の第一人者が、その分野について体系的にまとめています。今一番脂の乗った学者によってまとめられています。訳書(『金融経済学ハンドブック1』、『金融経済学ハンドブック2』)がでました。