文献リスト(Behavioral Economics)

【Behavioral Economics, Decision Making Theory & Cognitive Psychology】

行動ファイナンスの基礎となる行動経済学や意思決定論、認知心理学についての文献も紹介しておきます。

ゲーリー・ベルスキー、トーマス・ギロヴィッチ 鬼沢忍訳 『人はなぜお金で失敗するのか』 日本経済新聞社, 2003.

●柔らかく行動経済学のエッセンスを知るにはいいでしょう。いい本です。林康史氏の解説もよい。神経経済学を加えた新版が、2011年に出版されております。

多田洋介『行動経済学入門』 日本経済新聞社, 2003.

●教科書的な概要を知りたいひとにはいいかもしれません。

友野典男『行動経済学-経済は「感情」で動いている』 光文社, 2006.

●手頃でまとまっている本としては使い勝手がいいのではないでしょうか。素材集としては活用できると思います。

マックス・ベイザーマン 兼広崇明訳 『バイアスを排除する経営意思決定』 東洋経済新報社, 1999.

●意思決定について網羅的に記述されている。著名なテキストの翻訳。原書はこちら(6版)

印南一路 『すぐれた意思決定-判断と選択の心理学-』 中公文庫, 2002.

●非常に良く出来た意思決定論のテキスト。組織の意思決定については、同著『すぐれた組織の意思決定-組織をいかす戦略と政策』 を参照。

市川伸一 『考えることの科学-推論の認知心理学への招待』 中央公論社, 1997.

●認知心理学における著名な学者による著書。

マッテオ・モッテルリーニ 泉典子訳『世界は感情で動く』 紀伊國屋書店, 2009.

●行動経済学の総まとめ。既知のものが多かったかな。

依田高典『行動経済学-感情に揺れる経済心理-』 中央公論新社, 2010.

●京大の先生らしく(そう思うのは管理人だけ?)、行動経済学を論じている。ちゃんとしてます。

ジョージ・A・アカロフ、レイチェル・E・クラントン 山形浩生、守岡桜訳『アイデンティティ経済学』東洋経済新報社, 2011.

●ここに分類していいかな。オーソドックスな経済学からの展開を理解するうえで、簡潔にまとまっていると思う。

ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー 山形浩生訳『アニマルスピリット-人間の心理がマクロ経済を動かす-』東洋経済新報社, 2009.

●こちらをアップしてませんでしたね。行動経済学とマクロ経済学のクロスフィールドであります。

Richard H. Thaler The Winner's Curse: Paradoxes and Anomalies of Economic Life, Princeton University Press, 1994.

●行動経済学、行動ファイナンスの分野において著名な学者であるセイラーによる論文集。訳本はこちら。廃盤になっていた本が新訳のもとで再出版です(『セイラー教授の行動経済学入門』)。

**心理学と経済学の融合において、最も影響力を与え、ノーベル経済学賞を受賞したDaniel KahnemanとAmos Tversky(死亡のため、受賞ならず)の著書を紹介しておきます。

Daniel Kahneman, Judgment Under Uncertainty , Cambridge University Press, 1982.

Daniel Kahneman and Amos Tversky, Choices, Values and Frames , Cambridge University Press, 2000.