回 大分研修会
先進的取り組み事例

回 大分研修会内容報告

回 先進的取り組み事例

■趣   旨:訪問する「おおいたクリエイティブ実践カレッジ」では、クリエイティブの本質を理解し、企業(商品・サービス)のブランディング、プロデュースの手法などを実践。企業が実際に抱える課題の解決方法や新たな商品の企画などの取組事例を学び、沖縄での今後の活動に活かす。

■講   師:BarbaraPool 廣部慧氏  ■ファシリテーター:野村総合研究所 坂口剛

■参加者:研修生 24名(1名は家族の都合により不参加)

■日   時:令和3年10月16日(土) 13:00~19:00

■場   所:アートホテル大分 

■メンター:鈴木幹直、大城英樹、山城豊、大城亮子、知念仁志


講師紹介

株式会社BarbaraPool CDO 廣部 慧                             

滋賀県出身。中央大学法学部卒業。大手広告代理店にて、大手電機メーカー営業マーケティングに従事。地域創生に関心を持ち、有田焼を中心とした伝統工芸品支援を始め、地域に事業を興し、地元にお金が落ちる仕組みづくり、古民家再生事業、6次産業化商品開発、中小企業へのコンサル等を行い、2016年よりBarbaraPoolへ参画。現在へ至る。

1.レクチャー (1)数字を読む     

1.WS:「数字を読む:沖縄の分析→沖縄の理解、大分分析→沖縄との違いの理解」

・大分市と那覇市の「家計消費調査」を比較しながら何が読めるかグループで考える

Cグループ>比較分析

・大分は寝具関係が高いので、夜の家の時間を大切にしている。

・沖縄は生魚は食べないが、魚介の缶詰の売り上げが高いので、ツナ缶を含めてよく食している。

・沖縄はカメラや粉ミルクが高いので、子供を中心とした行事が多い。

Eグループ>比較分析

・大分は専業主婦の方が多いように思える。財布の紐を奥さんが握っている。

・沖縄は外食が多いので、共働きが多いと思う。

Aグループ>比較分析

・大分は高齢化が進んでいる。理由は、ケーブルテレビ、仕送りが多い、栄養剤が多い。

・大分は女性のファッション系売り上げが高い。女性がファッションに興味があり財布を握っている。

・沖縄は共働きが多い。家事代行が高い。ハンバーガーが多いのでアメリカ文化が根強い。

Dグループ>比較分析

・沖縄は、粉ミルクが高いので子供が多い。ファッションや家庭用品食品にかける金額が多いが、加工食品が多いのは、家庭の状況が感じ取れる。

Bグループ>比較分析

・沖縄は生活必需品が多い。高齢者や子供たちの食品が多い。

・沖縄は決まった野菜は買っているが、新しい野菜を購入したがらない。

・沖縄の人は面倒臭いのが嫌いなので、カット野菜の売り上げが高い。

・沖縄はタクシー代が高い。飲み文化が強いのと、難儀さーが多い。タクシーの相乗りアプリを開発するとタクシーの需要につながると思う。

・沖縄のハンバーガーが高いが、大分はそういったものがない。食のエンターテイメントとしてA&Wを大分に持っていくのはどうだろう。

・大分は生活水準が高い。生活を楽しむ消費が多い。

■坂口氏まとめ

数字は見るだけでなく、数字を見て出てきた結果を読んでほしい。今後も数字の活用方法をぜひ検討して頂きたい。地域で生産量の高い商品を大都市に販売するのではなく、統計から明らかになった「普段から消費されている地域」にピンポイントで販売するという方法も考えられる。逆に、沖縄で消費されていない商品に着目し、その商品を生産している地域が沖縄に進出する支援を行うことも考えられる。

2.BarbaraPoolとは?      

■BarbaraPool 廣部慧氏 株式会社BarbaraPool/一般社団法OITACREATIVEPRODUCTION

BarbaraPoolとは?

チャレンジ精神と ファーストペンギン* の心を持ち

常に新しいもの、変化を創り出すcompany.

本質的な課題解決につながる変革(あたたかなイノベーション)を

生み出す、つくりだす、支える。

私たちは、社会に「あたたかなイノベーション」を起こしていきます。

誰もがワクワクする、オリジナリティあふれる

共に創り上げる社会の実現を、本気で目指しています。

廣部は滋賀県出身、元々広告代理店に勤めたが、クリエイターでありプロデューサーである立場から大分県や長崎県での事業を展開してきた。滋賀は近江商人の町なので、有田焼商人として活動しているときに坂口さんと出会った。自分は自然発生的に、仕掛けていたが、周りから見るとプロデュースの仕事と同じだった。


■おおいたクリエイティブ実践カレッジとは?

県内クリエイターが、地域・企業・団体等の、取り組みにおける課題や問題などを抽出し、

フォローや解決に向けた実践的な学びと講義を実施。

地域×地元クリエイターの共創型プットフォーム


■クリエイターが集まることの意義とは?

課題を持つクリエイターが4,5名集まって、どのようにしたら解決できるのかをブレストで考える。

大分空港へ2022年から始まる「宇宙空港」として新しいエコシステムを創るというのを提案した。

つまり、地域課題をクリエイターと同じベクトルを持つ人々で解決することを趣旨に活動している。

■大分県の特産品について

「一村一品運動」1980年から大分県で始まったプロジェクト(一つの村で1つの特産品を作る)から生まれた特産品が多数ある。傾向はあるが、お客様視点で商品開発をする姿勢が高いと思う。

かぼす、しいたけ、関サバなどは40年前に一村一品運動から生まれた。

■クリエイターとは=地域のプロデューサーの仕事とは?

             0 ⇒ 1を創出すること

ピーター・ティール「ZERO To ONE」「競争は負け犬だ。」「常に独占せよ。」

■プロデューサーの仕事

限られた資産を最大限に活用し、地域・企業・団体の最適解を創出する。

   〈この3日間の研修で意識してほしいこと〉

・観察と認知の∞無限ループ

・地域にプロデューサーが必要な理由

・クリエイターがチームを組むのは最高

3.おおいたクリエイティブ実践カレッジ 元メンバーからの取り組み紹介    ※詳細省略

■ INSIGN 杉本国雄氏 取り組み紹介>質疑応答

■ illustrator森海里氏  取り組み紹介>質疑応答

■ KAMIKA 後藤美佳氏 取り組み紹介>質疑応答

■ 佐藤防水店 佐藤氏 取り組み紹介>質疑応答


6.廣部慧氏 レクチャー(まとめ)    

■仕事:プロデュース

顧客へのすべての知覚体験を創造、実行、結果をだすこと ※人間の五感を通じた体験

(スティーブジョブズ)

デザインとは見た目ではなく、そのものがどう機能するのかということだ

最初から最後まで通してデザイナーにかかわってもらうことの重要性

現状① AIDMA AISAS / SIPS

現状② インフルエンサー<エバンジェリスト

知覚体験の積み上げこそが、最終利益に最も貢献してくれる

前提「火のないところに煙はたたない」  プロデュース=仕掛けを作って、煙をたく

やることは非常に簡単「0⇒1」 とは 限られた資産の有効活用 ⇒選択と集中

「選択と集中」  現状分析>課題問題の抽出

解決案>アイデア

           どのような「選択と集中」を準備できるかで、

           0→1(選択)を生み出し、その先(集中)を創れる


■やってきたこと>新しい何かを市場を生み出す。

小さくても一番になれる市場を生み出す。

■独占の創出の仕方

① (大手企業)既存カテゴリーの中で、圧倒的なNo1になる

② (技術企業)新しい技術を伴い新商品/サービスで市場を作る

カテゴリー毎の隙間を考え、既存の技術サービスで新しい市場を作る

   

つまり、売れている(ヒット)商品・サービスは、既存の市場の隙間に、新しい市場を作りそこで一番になって成功している。

■いわゆる販路開拓の方法

1. 自社自身の関係先の紹介

但し、当然ながら、隙間があっても顧客創造できなければ自ビジネスにならないので

まずは、身近なひとりのために考えてみる

■プロデュースポイント

1, 常に市場の顧客の心理(インサイト)を考えながら進めます。

2, 常に新しい顧客体験の在り方を考え、アップデートを考えて進めます

3, アウトプット(ゴールをイメージして振興強みや特異性を常に時流に合わせる

現状分析 ▶ 課題問題の抽出

解決案 ▶ アイデア

解決法 ▶ 企画

ビジネスプラン ▶ 事業

実施・結果

まとめ

研修風景