出典 : http://www.it-shikaku.jp/
バスとは
バスとは、コンピュータ内部でデータや信号を伝達するための回路や通路のこと。
CPUや主記憶装置、入出力装置などのそれぞれの装置が共通の伝送路であるバスで接続されている。
バスの動作は、クロックにより同期をとりながらデータをやり取りしている。
【 アドレスバス 】
メモリアドレス信号を出力するために使われる線。使われる線の本数をアドレスバス幅と言う。メモリのアドレスや入出力装置(I/O)のアドレスが出力される。
データのやり取りを行う場合、データの取り出し先、あるいはデータの格納先を指定する必要がある、この場所を指定するのがアドレスバス。
【 データバス 】
CPUと、メモリやI/Oとの間でデータを転送するために使われるバス。
指定された場所に格納されているデータを扱う。やり取りされるデータは、演算するための数値やその演算結果、外部機器からの入力信号や外部機器に出力する信号など。
【 コントロールバス(制御バス) 】
これらの各バスを制御するバス制御用バス
アドレスバスやデータバスで実際に入出力を行うタイミングや、その他CPUと外部との間での必要な制御情報をやり取りする信号バス。
アドレスバスで指定された場所に対して、読み出しを行うのか、書き込みを行うかを指定する。アドレスバスで指定されたメモリやI/Oは、コントロールバスにより書き込みを指示された場合は、データバスで送られて来たデータを受け取る。コントロールバスにより読み出しを指示された場合は、データバスにデータを取り出す。
内部バス
CPU内部のデータのやり取りに使用される伝送路。CPU内部バスとも呼ばれ、CPU内部の制御装置や演算装置・キャッシュメモリなどのデータ・信号をやり取りするバス
外部バス
CPUと外部にある主記憶装置、周辺機器の間のデータのやり取りに使用する伝送路
【 システムバス 】
CPUや主記憶を接続する高速なバスのこと。
システムバスは、つぎの2つがある。
【 入出力バス 】
I/Oバスとも呼ばれる。入出力装置が接続されるバスである
HDD(ハードディスク)の接続規格
(1) IDE
旧式の規格で別名パラレルATA。2000年の初めまで、長い間HDDの接続規格として利用されてきた。
初めて登場したIDEは、機器2つを接続できるように作られ、さらに発展して、2つから4つにまで接続可能な機器が増えます。
そして、IDEはパソコン内部でHDDをもう1つ接続できるように進化していきます。
しかし時代は変わり、PCはコンパクト化の流れへ。コンパクト化の流れに乗れなかったIDEは、SATAに取って代わられました。
(2) SATA
新しい接続規格。Serial ATA。現在(2020)は、接続規格の主流。
データの転送速度が異なる SATA (150MB/s)、SATA II (300MB/s)、SATA III (600MB/s) の3種類がある。
見た目では、3種類のSATAの違いが分かりにくいが、コードに転送速度が記載されているので、転送速度からSATAの種類を予測することが可能。
なお、SATA IIIについては、SATA IIとの下位互換性があり、SATA IIIのポートでもSATA II 規格の装置を使用することができる。
なお、SATA IIIの理論上の壁であった600MB/sを超えて、1GB/sに達したSATA Expressも誕生している。
拡張バス
コンピュータに機能を追加するために接続するバス。PCI などの拡張カードを直接接続するバス等がある。
AGPとPCIバスの転送速度
PCI Express (PCIe) の転送速度
PCI Expressは世代を重ねバージョンアップするたびに、1レーンあたりの転送速度が向上しています。Gen3世代の「 ×4 」となると、Gen1の「 ×16 」と同じ転送速度です。Gen3世代の「 ×8 」となると、Gen2の「 ×16 」と同じ転送速度です。
もっとも高速転送が必要とされるのはグラフィックカードですが、かつては殆どがx16だけでした。しかし、Gen2~3世代になると、少ないレーンでも高速なので、「x8」のものがよく見られます。
バスの種類
バスのデータ転送方式により以下の種類がある。
【 シリアルバス 】
1ビットずつ順番にデータを転送するバス。複数の線上を流れるデータを同期する問題(タイミング・スキュー)や、クロストーク(干渉)の問題がないので、高速域では技術の進歩もありパラレルバスより高速にすることが容易となった。
IEEE 1394・USB・PCI Express・シリアルATA
【 パラレルバス 】
複数の信号線を備えるバスを言う。データ線の本数によって、8ビット、16ビット、32ビットなどがある。
コンピュータの内部で使用されるデータバスやアドレスバスが、これにあたる。また、外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。