A棟 ゲート
A1号室
A2号室
A3号室
A4号室
A5号室
A6号室
A7号室
A8号室
B棟 クロック
B1号室
B2号室
B3号室
B4号室
B5号室
B6号室
C棟 テラス
C2号室
C3号室
D棟 ヴィラ
D1号室
D2号室
D3号室
D4号室
!! Topic !! ショコラが「家主と地主」2022年9月号 P.14-15 でインタビュー記事として取り上げられました。
https://yanujinu.com/vol144/ (記事の内容はこのページを下↓へ)
(2022/9/7)
!! Topic !! ショコラのステンドグラスが 株式会社ステンドグラスバロック の 施工実績カタログ「Art Works 14 (公共施設・民間商業施設) 」で集合住宅における制作実績として取り上げていただきました。大規模な作品群が並ぶ中で、ショコラを一例として取り上げていただき大変光栄に感じます。
https://www.baroque-web.com/works/works_0176.html
(2021/12/10)
!! Topic !! ショコラがポラスのCMの舞台となりました。
ポラス企業CM 賃貸経営「未来提案力篇」30秒 - YouTube
この建物は、ポラスの賃貸住宅です。けれど見た目にはポラスとはわかりません。立地に合わせて、建築士が一棟ごとに最適なデザインや間取りを提案するから。もちろん、建てるだけでなく、入居者の募集と物件の管理も大切です。入居者をスムーズに集めるために、地元在住の仲介スタッフが街の魅力を提案します。建物の価値を高めるために、管理担当者が新しい設備やリノベーションを提案します。 「建てる×集める×高める」それがポラスの未来提案力です。
(2021/6/24)
入・退居されたお客様の声
今回、仕事上の転勤にて退去しなければなりませんでしたが、賃貸とは思えない快適な住生活を送れました。引越しが少し残念です。 (2022/10月 )
2017年11月竣工 設計・施工 : ポラスグランテック
住所 : 埼玉県戸田市笹目 1-23-10
最寄駅 :
JR埼京線 北戸田駅 西口 徒歩 13分
JR埼京線 戸田駅 西口 徒歩 18分
館名ショコラ(Chocolat)の由来 : ジョニー・デップ主演2000年アメリカ映画のタイトル。この映画のロケ地となったフランスの美しい村の世界観を再現したくこの名とした。
敷地 1,321㎡ (400坪)、木造2階建 モルタル壁 瓦葺き 4棟、21世帯
今回の物件のねらい
映画ショコラ (Chocolat) のロケ地として知られるフランスの美しい田舎町フラヴィニー・シュル・オズラン (Flavigny-sur-Ozerain, France) をモデルに、小さなヨーロッパの街並みをミニタウンとして再現する。
ミニタウンは木造2階建4棟で構成。それぞれの建物はわざと接近させたり、方向を違えることにより複雑な小径を形成するようにしている。また広場からはアイアン手摺のある回廊を臨める。また2つの建物には特注のステンドグラスが設置される。
コンセプト
花と緑やライトアップで一帯の景観向上に寄与すること
小径を経由して敷地内に入り込むと、まるで架空の南欧の街に迷い込んだようなわくわく感を感じられること
街の作りこみにおいてストーリー性と必然性があること
幅広い年齢層ながら同じ価値観を持つ人が集い、共同体 (コミュニティー) 意識を持てること
ライフスタイルの変化に応じて、タウン内での住み替えも視野に入れて、バリエーションに富む間取りと広さの住戸を用意すること
配置図 (イメージ。実際の縮尺とは違います。)
木造2階建 モルタル壁 瓦葺き 4棟 21世帯 内訳
A棟 (ゲート) : 1LDK=8世帯
B棟 (クロック) : 2LDK=メゾネット2世帯/1R=4世帯
C棟 (テラス) : 2LDK=2世帯/2LDK=メゾネット1世帯
D棟 (ヴィラ) : 2LDK=4世帯
建物模型による説明
(右側の白い建物から反時計周りに)
A棟 (ゲート) : ミニタウンに入口にありゲート(門)の役割を果たす建物。ステンドグラスのある南入口を入ると中庭に通じる。モデルとなった村では街の入り口にゲート、中心部に修道院があり、それらの建物が複合的にモチーフになっている
B棟 (クロック) : ヨーロッパの街では中心部に教会や時計台があることが多いため、本ミニタウンでも時計台 をモチーフとした建物を配する。なおこの建物では実際の時計に代わって「時計をモチーフにしたステンドグラス」を設置する。デザインはステンドグラスバロック主宰の臼井定一氏。制作は同社。(下記詳細)
C棟 (テラス) : 街の中心のマーケットにあるカフェやフラワー・ショップがモチーフ。明るくオープンな雰囲気に仕上げる。
D棟 (ヴィラ) : 街中の集合住宅がモチーフ。実際の住居と同じように、ドアや窓モールの色で各戸の個性を出している。
ステンドグラス ギャラリー
①A棟(ゲート)のエントランス上、並びに ②B棟(クロック)壁面に設置されるステンドグラスは以下の要領で制作された一点物。
デザイン : ステンドグラス工芸家 臼井定一氏
制作 : ステンドグラスバロック (さいたま市)
テーマ : 光と時
なお作家の臼井氏は広島・平和聖堂(重文)のステンドグラス修復の依頼も受けた日本のステンドグラス工芸の第一人者。 (2017/1/11 埼玉新聞1面トップで報じられた平和聖堂工事受注ニュース内での人物紹介より。)
「株式会社ステンドグラスバロック」様のホームページより
制作実績 → 公共・民間施設 → その他施設・集合住宅 → CHOCOLAT(集合住宅)
① ステンドグラス (ダル・ド・ヴェール)
ダル・ド・ヴェールとは、ダルグラスと呼ばれる非常に厚みのあるガラスをハンマーで砕いて一つ一つのピースを形作り、樹脂で固める技法。極めて強度が高いが、重量もあるため作品の大きさには制限がある。今回の作品は直径80cm
② ステンドグラス (時計デザイン)
カットしたガラス・ピースをH型の鉛線で挟んで全面をハンダで溶着した一般的なステンドグラス。今回の作品のサイズは横1.0m x 縦1.5m
ガーデニング
植栽施工 : 埼玉県川口市の簔口園様
高木 : ヤマボウシ、常緑ヤマボウシ、オリーブ、ソヨゴ、タイワンツバキ、ココスヤシ、ドラセナなど
中木 : ブルーベリー、スモークツリーなど
低木 : サツキ、シルバープリペット、ビョウヤナギなど
グランドカバー : ローズマリー、アップルミント、クリスマスローズ、ムスカリなど
工事経過
2017/3/3 工事着工 - 敷地の地ならし
(敷地の北西角から移す)
元々畑だった場所のため土盛りがされていたため、全体的に 60-70cm 土を削る。その上でB棟(クロック) は他の建物よりも 60cm 程度高い位置に建築されるため、必要箇所に土盛りがされる。
2017/3/31 地盤改良 (柱状改良) 工事 開始
(敷地の北西角から移す)
各棟下の地盤は、地質調査の結果に基づいて計算された深さまでコンクリートが柱状に注入されて強化される。
写真はD棟(ヴィラ)の基礎が築かれる箇所で64本。
以後、A棟(ゲート) 127本
B棟(クロック) 103本
C棟(テラス) 68本
2017/5/11 地盤改良が完了し、各棟の建物の基礎へ
(敷地の北西角から移す)
初めに建築されるD棟(ヴィラ)では基礎のコンクリート打ちが完了し、床下の断熱材が敷設される。
2017/5/15 D棟(ヴィラ)の棟上げ、A棟(ゲート)及びB棟(クロック)の基礎コンクリート工事も進む
(写真・上) プレカットされた材木が搬入されるため、基礎工事から棟上げまでの期間は短い。これから白いモルタルの壁、飾り柱、洋風瓦等によりExterior が整えられていくが、想定している建物の存在感を出せるのか期待は膨らむ。
(写真・下) A棟(ゲート、右奥) 及び B棟(クロック、左手)の基礎コンクリート工事は進行中。C棟(テラス、右手前わ)は地盤改良の柱状コンクリートが見える状態で、まだ基礎コンクリートには進んでいない。
やがて4棟が建つと、今の見晴らしは全く違ったものになる。
2017/6/2 A棟(ゲート)の棟上げ
(南側駐車場より撮影)
この建物が南から街へ入るための門の役割を担い、モデルの村にある修道院の建物をモチーフにしている。ゲートの大部分の外壁は白のモルタルで塗られるが、アーチ状の正面入り口を囲む部分は大谷石調の外壁材が用いられる。入口の頭上にはダル・ド・ヴェールのステンドグラスが嵌め込まれる。
2017/6/12 B棟(クロック、写真左の建物)の棟上げ (北側道路より撮影)
メゾネット2戸と1K4戸からなる建物で、ヨーロッパの時計台をモチーフにしている。
時計台が街の中心地のシンボル的な建物となるように、この建物も他の棟とは違う趣向を凝らしている。
(1) 建物正面に時計をモチーフにしたステンドグラスを設置。(2) 建物は真南から約45度西方向に回転して建つ。(3) 敷地も他の3棟に比べて60cm程度嵩上げされる。
そのため中庭にも階段が設けられ、中庭に、回廊による囲まれ感と、段差による奥行き感の視覚効果を及ぼすと期待される。
2017/6/28 C棟(テラス、写真右から2棟目)も棟上げ (北側道路より撮影)
これで4棟すべての上棟完了となるが、一方でこのミニタウンの雰囲気を最も感じられる中庭の景観も見えなくなった。
今しばらくは外壁工事の進捗を見ながら、足場撤去と外構工事完了後の街並みを楽しみに想像しながら待つことになる。
当初、このショコラもモデルの村のようなテラコッタ色の壁面を想定していた。テラコッタ色はメンテナンス性にも優れ、落ち着いた街並みも期待できたが、一方で無難に過ぎ、期待以上のわくわく感が乏しかった。そこで南欧にある白壁へと変更したのだが、果たしてその第一印象は? それを楽しみに待つ。
2017/10/02 全ての棟の足場が外れ、外構工事始まる
建物の外観は想定していた色味と、質感に仕上がった。(外壁材は白のモルタル) 色を白かテラコッタかで最後まで迷ったが、白は予想通りの発色を実現し、かつインパクトも強かった。
屋内も収納に富み、各世帯のシンボル・カラー(窓のモール色と同じ)をアクセントの壁紙に反映させるなど、女性設計者ならではの配慮が施されている。また各戸で独自のセールス・ポイントのある間取りとなっているので、お気に入りのひと部屋を見つけて頂きたい。
白壁を引き締めるアイアン (鋳物の黒いフェンス) もあと数日で全棟取り付けられ、建物の工事はほぼ完成する。
中庭を含めた外構の工事が進行中のため、この街の特徴の一つである中庭が見えないが、一か月後にはスタンプ・コンクリート(モールドはユウコファンとグラニット)で彩色された石畳が現れる。石畳は夜景にも映えることだろう。
A棟 (Gate)
B棟 (Clock)
C棟 (Terrace)
D棟 (Villa)
中庭工事が完了
B棟2Fより中庭を望む。工法はスタンプ・コンクリート。使用した型(モールド)と色の組合せは以下の通り。
広場の石畳 : [型] ユウコファン、[色] ワインレッド
歩道の石畳 : [型] グラニット、[色] グレー (灰色)
植栽工事は埼玉県川口市の簔口園様
2017/11/20(月) 完成、引渡し
2017/11/23(木) - 24(金) 完成見学会
2017/11/30(木) 記者見学会
ポラスグループ・広報チーム 報道機関へのニュース配信 (2017/11/30)
[ニュース・スクリプト抜粋]
アパートなど貸家の住宅着工件数が伸び続ける一方、首都圏のアパートの空室率は一昨年から急激に上がっていて、借り手が見つからない「空き室リスク」が高まっています。こうしたなか、JR埼京線の北戸田駅から徒歩15分のところに完成した賃貸アパート「ショコラ」は、中庭を囲むように4棟の住宅を配置。南ヨーロッパの街並みをイメージしたゆとりのあるつくりで、間取りも賃貸アパートには珍しくワンルームから2LDKまで幅広く組み合わせました。家賃は10万円を超える部屋もあるなど「駅近」並み。それでも21ある部屋のうち19室はすでに契約済みで、ほぼ満室です。
新築時よりも家賃アップ、西洋の街並みを彷彿させる賃貸
最寄駅から徒歩16分の住宅地。移動手段の主が電車となる大都市圏では、入居者募集に苦戦する立地だろう。だがそんな場所でも・・・この西洋の街並みをイメージした賃貸住宅によって、所有物件だけでなく、近隣エリアの付加価値向上を図っている。
RBA 「牧田記者のこだわり記事」より転載 (* 当方でオリジナル原稿の一部を太字に加工しました。)
https://www.rbayakyu.jp/rbay-kodawari/item/3734-2017-12-02-01-48-50
2017/12/02(土) 10:39
投稿者: 牧田司
「CHOCOLAT(ショコラ)」
ポラスグループの賃貸住宅を手掛けるポラスグランテックは11月30日、埼玉県戸田市に完成させた南欧風デザインで街並みを形成した賃貸住宅「CHOCOLAT(ショコラ)」の報道陣向け見学会を行った。北戸田駅から徒歩16分の立地で、個性的な〝魂を込めた〟企画がヒットし、家賃は駅徒歩5分圏とほぼ同じ額ながら全4棟21室のうち入居を前に19室が契約済みだ。
物件は、JR埼京線北戸田駅から徒歩16分、埼玉県戸田市笹目1丁目に位置する敷地面積1,629㎡(511坪)の全4棟。A棟は1LDK8世帯、延べ床457.89㎡、B棟は2LDKメゾネット2世帯・1R4世帯、 延べ床323.62㎡、C棟は2LDK2世帯、2LDKメゾネット1世帯、延べ床253.60㎡。D棟は2LDK4世帯、延べ床258.36㎡。投資額は約3億円。
中庭を囲むように建物を配置。それぞれ城門(A棟)、ステンドグラス(B棟)、赤、木製ドア(C棟)、個性的な窓枠(D棟)などを設けているのが特徴。
一般的な設計なら25~30世帯が建てられるが、差別化を図るためあえて21世帯に抑制。短期的な利回りよりも入居者が「長く住みたい」「家族が増えたら敷地内の広い間取りの部屋に移りたい」と考えてもらえるよう長期安定経営に主眼を置いている。
中庭には石畳調のスタンプコンクリートを採用、街路灯も設置、夜はライティングで表情を変える演出を行う。駐車場は敷地外に確保して景観を守っている。
同社部長・篠田則夫氏は「戸田市は人気が高いが、ライバルも多いので差別化を図る意味で他社と一線を画し、サブリース・利回り優先ではない、街並み形成、コミュニティ醸成などに力を注ぐなど魂を込めた。〝一生賃貸〟という最近の若者のニーズも吸収した。地主向け内覧会には2日間で50名が参加したように評価を得た」と話した。
オーナーの峯岸昭幸氏(55)は、「映画の舞台にもなった『世界一美しい村』ともいわれる仏フラヴィニー村に感銘を受け、その世界観に最も近かったポラスの分譲住宅の街並みを取り込めないかと同社を選定した。9割以上思っていたことが実現できた」とコメントした。峯岸氏は2年前にIT企業を退職してストレージ・ソリューション社を設立。現在、賃貸住宅27棟(計画中含む)118室(同)を所有・管理している。
関係者などによると、入居者募集は7月末から開始し、これまでに19室が契約済み。坪単価は駅5分圏内の相場とほぼ同じくらいの約6.1~7.5千円。実質利回りは8%確保できているという。
夜景
中庭
◇ ◆ ◇
賃貸住宅のことはよくわからないのだが、なぜ駅から16分もあるのに、駅近の相場と同じ賃料でほぼ満室稼働できるのか信じられない。オーナーの熱い思いと、ポラスグループの地主にこびない企業姿勢がぴったり合致したのが成功した要因のすべてだろう。以下、感じたままを記す。記者の心の動きが分かっていただけるはずだ。
ゲート
◇ ◆ ◇
戸田駅に着いたとき、昼過ぎなのに空は暗く冷たい雨が降っていた。嫌な予感がした。同社が手配したタクシーに乗ったのはいいが、現地まで10分近くかかるではないか。いくら経済設計の利回り優先の賃貸でも、これでは歩けない(あとで聞いたが、北戸田駅から徒歩16分)。最初は入居者が決まるかもしれないが、空いたが最後。ずっと空き家になるのは必至だ。誰が入居するのか。安かろう悪かろうの賃貸など見たくない。気安く見学の誘いを受けなければよかったと悔いた。
現地の建物を見たときは、嫌な予感はいくらか薄れた。間口が23m以上あるシンメトリーの建物はなかなか見栄えのするものだった(これがA棟)。中央にゲート(城門)が設えてあった。外観の素材はともかく邸宅ともいえるデザインが美しかった。
そのゲートを潜ったとたん、景色が変わった。広いパティオ(中庭)が広がっていた。一世を風靡したセボン(大伸フード)を思い出した。南欧風のRC造の分譲タウンハウスに購入希望者が列をなしたあの光景がよみがえった。
それでも期待が膨らむことはなかった。〝利回り優先とは一線を画した〟〝街並みを造った〟〝コミュニティを育む〟〝魂を込めた〟〝これしかないと即決した入居者もいた〟〝通る人がみんな眺める〟〝ポラスの街並みが気に入った〟-など関係者、オーナーが熱っぽく語っても半信半疑で聞いていた。地主の道楽で建てたのではないかと。
配布された資料の図面を見て、疑念がまた湧いてきた。プランはよくできているとは思ったが、図面ではB~D棟は接道しているようには見えなかった。つまり〝違法建築〟ではないかと。
しかし、その疑念は設計監理を担当した同社係長・岸野真奈美氏の説明で氷解した。敷地は3方に接道しており、幅2mの避難通路も確保されていた。これには驚いた。普通ならレンタブル比率を高めるため分棟などしないで戸数を増やすはずだ。
それ以降は驚きの連続だった。一番びっくりしたのは本物の木製玄関ドアが採用されていたことだ(他は普通のスチールドア)。法令にも対応しているとのことだった。
手すりなどにはオーダーの鋳物が使用され、立派なステンドグラスも2カ所に設置されていた。壁の張替のコストを考え、クロスは上部と下部を分けるボーダーを設けている-なるほど、これがメリハリか。愚鈍な記者にも知恵の輪が解けた。〝魂を込める〟ことがどれほど大事かまた学んだ。
居室
新建ハウジング Digital より転載 (* 当方でオリジナル原稿の一部を太字に加工しました。)
出典 www.s-housing.jp/archives/119332
ポラスグループのポラスグランテック(埼玉県越谷市)は、埼玉県戸田市に南欧風のデザインで街並みを形成した賃貸住宅「CHOCOLAT(ショコラ)」(4棟、21世帯)を建設し、12月初旬から入居を開始する。同住宅では、施主の意向により非常にユニークなコンセプト、デザインを採用。供給過剰気味で空き部屋リスクが高まっている賃貸市場に新たな風を呼び込む考え。
「CHOCOLAT」は、敷地面積が1692m2(約511坪)。一般的な設計なら25~30世帯の賃貸住宅が建てられるところを21世帯とし、入居者に「長く住みたい」、「家族が増えたら敷地内の広い間取りの部屋に移りたい」と考えてもらえる物件にすることで、長期安定経営に主眼を置いたもの。
中庭を囲む4棟の建物は、「ゲート」「クロック」「テラス」「ヴィラ」とそれぞれテーマを持たせ、4棟で美しい街並みを形成する作りとなっている。
R.E. port (株式会社不動産流通研究所) より転載 (* 当方でオリジナル原稿の一部を太字に加工しました。)
「CHOCOLAT」のまち並み
ポラスグループのポラスグランテック(株)は11月30日、埼玉県戸田市に竣工した賃貸住宅「CHOCOLAT(ショコラ)」(4棟21戸)をマスコミに公開した。
JR埼京線「北戸田駅」徒歩16分に立地。敷地面積1,692平方メートル。4棟すべて木造2階建て。
中庭を囲む“城門”、“時計台”、“カフェ”、“ヴィラ”の4棟の建物で南欧風の「ミニタウン」を模したまち並みを形成し、単身者、DINKS、ファミリーなど多世代向けの住戸を用意したのが特長。
まちの入り口となる城門をイメージした「ゲート」(A棟:1LDK8世帯、延床面積457.89平方メートル)には、メインエントランス内に建物のアクセントとしてステンドグラスを配置。まちのシンボルとなるステンドグラスを配した教会をイメージした「クロック」(B棟:2LDKメゾネット2世帯、1R4世帯で構成、延床面積323.62平方メートル)は、1R住戸と2LD住戸の間に吹き抜けの通路を配置し、まちの裏路地を再現した。
まち中のカフェをイメージした建物「テラス」(C棟:2LDK2世帯、2LDKメゾネット1世帯で構成、 延床面積253.6平方メートル)、および基本の住居建物をイメージした「ヴィラ」(D棟:2LDK4世帯、延床面積258.36平方メートル)では、赤、青の原色を使った木製ドアの採用や、部屋ごとに変えた窓枠色などで、南欧住宅の個性を表現した。
4棟が囲む中庭は、石畳調のスタンプコンクリートを採用し、南欧の街角風の街路灯も配置。敷地内にはあえて段差を設け、高低差によって奥行きを演出した。入居者、地域住民の交流の場を想定しており、状況をみながら今後はベンチなどを設置していく予定。
賃料は、1R・6万1,000円~2LDK・10万2,000円(いずれも共益費3,000円)。「北戸田駅」徒歩5~7分程度の物件と同等の賃料にもかかわらず、2017年7月より入居者募集を開始し、すでに19世帯が成約済。特徴的なデザインや、雰囲気のある中庭が好評を得ている。入居開始日は12月1日。
2LDKメゾネット内観
鉄道チャネルニュースより転載 (* 当方でオリジナル原稿の一部を太字に加工しました。)
2017/12/1 07:10
©株式会社エキスプレス
新宿駅からJR埼京線 大宮行きに乗って23分。戸田駅の西側に突如、フランス・フラヴィニー村の風景が出現した。
現場は、埼玉県戸田市笹目1丁目。白壁の南欧建築、ステンドグラス、各戸に違う色を配したドア、時計台、カフェのようなバルコニー……。一瞬、「最近のアウトレットモールにいるの?」と錯覚してしまうほど。
実はここ、賃貸物件住宅
「これまでの常識をくつがえすデザインと街並みをつくった」というこの賃貸物件住宅の名は、「CHOCOLAT」(ショコラ)。
12月初旬入居直前の11月30日、新聞・テレビ・業界紙などに内部を公開。4棟21世帯ぶんの“斬新空間”の全容が明らかになった。
「映画の舞台にもなった「世界一美しい村」ともいわれる、仏フラヴィニー村に感銘を受けた」という土地オーナーの「賃貸住宅で美しい街並みを実現できないか」という発想から建設プロジェクトがスタートした。
設計・施工はポラスグランテック(ポラスグループ)。
駅から徒歩16という距離で「即入居決定」
報道に公開された日、4棟に囲まれた石畳調の中庭に立ってみると、「たしかに南フランスか、それに似た最新のモール街とか、アウトレット施設にいるみたいね」といった記者の声が聞こえてくる。
その最大の特徴は、城門・時計台・カフェ・ヴィラといった南仏を想わせる要素を採り入れた建物が、中庭を回廊状に囲む“小さな街”を形成している点。
「駅から徒歩16分と、駅至近物件ではないのに、図面イメージ時点で入居が決まっていった」というから、賃貸ユーザーが嗜好性も多様化していることがうかがえる。
価格は? どんなユーザーが住むの?
そんな“埼玉の南フランスな賃貸物件”4棟のプロフィールはこうだ。
・ゲート(A棟):1LDK=8世帯
・クロック(B棟):2LDK=メゾネット2世帯/1R=4世帯
・テラス(C棟):2LDK=2世帯/2LDK=メゾネット1世帯
・ヴィラ(D棟):2LDK=4世帯
そして「どんな人がこの物件に決めるの?」と聞くと、「ワンルーム(1R)や1LDKは都内に勤務する独身男女、メゾネットや2LDKなどは子連れファミリーや新婚夫婦が多い」と担当者はいう。
別の記者からは「徒歩16分も歩くとなると、家賃も相場より低く設定してるかもしれないけど、これだけ南フランスふうにつくりこむと、家賃も高いんじゃない?」という声。
「ワンルームが6万円台、メゾネットが10万円前後」という担当者の声に、記者陣は驚いていた。
小さな街に長く住むという発想
都心から電車で30分前後というエリアに、突如出現した南フランスの小さな街。
手がけたポラスグランテックの担当者は「一般的な設計なら25~30世帯の賃貸住宅が建てられるところを、他物件との差別化を目的に、理想の賃貸住宅づくりを優先し、21世帯におさえた」という。
「小さな街に長く住む」「家族が増えたら、ショコラ内で広い間取りの部屋に移り住む」という発想で、この小さな南仏の街ができたと……。
―――戸田市笹目に現れた、フランス・フラヴィニー村の風景。その“ありえない光景”を、写真で体感してみて。