地質学が専門で北アルプスを歩き回ってその成り立ちを解き明かしてきた原山先生は、コマクサの生態と地質や気候変動との関連も研究しており、燕岳周辺もその研究フィールドとしています。
また、松浦先生は、温泉微生物の生態の研究を通して生命の誕生の歴史を解き明かそうとしており、その定点観察フィールドが中房温泉にあります。
今回はこのご両名を講師に招き、大変贅沢なモニターツアーを企画しました。
この機会に、北アルプス常念山脈や槍穂高連峰の成り立ち、
地球や生命の歴史や営みをもっと深く勉強してみませんか。
燕岳の夏の風物詩 コマクサ
コマクサの生態と地質や気候変動との関連とは!?
イルカ岩と槍ヶ岳
どうして燕岳一帯にはこのような岩峰群が点在するのでしょうか。
北燕岳付近のコマクサの群落
なぜ燕岳周辺はコマクサの名所なのでしょうか
周辺の地面にはきれいな縞模様。
実は地質やコマクサと大いに関係があります。
中房温泉の源泉からの流れで温泉中の細菌を研究しているフィールド。
一定の流れを作り、そこでどんな細菌が生息するかを継続的に観察しています。
温泉水の中では実に様々な原始的な細菌が生息しています。ゆらゆら揺れる姿は小さな宇宙のよう。植物の元祖も観察することができます。
6月30日(日)~7月1日(月) 山小屋泊 1泊2日
8:00 中房温泉登山口に集合
16:00頃 中房温泉登山口に下山後解散
【1日目】
・午前中に中房温泉の定点観測場所で温泉微生物を観察
・観察会後、燕山荘へ登山開始、合戦尾根を登ります
・燕山荘にてコマクサと温泉微生物の勉強会
【2日目】
・北燕岳付近の定点観測場所でコマクサの観察、燕岳周辺の花崗岩の観察
・終了後に下山、合戦尾根を下山します
※行程は標準コースタイムよりもかなり余裕を持たせてありますが、歩くペースがゆっくりなのではなく、地質や地形の観察のため時間を取っているためです。
※解散時刻はなるべく予定通りになるように努めますが、やむを得ない理由で過ぎる場合があります。ご承知おきください。
15,000円(税込)
※参加費には講師料、ガイド代、ガイド経費、保険代、資料代が含まれています。
※参加者ご自身の集合場所までの交通費、昼食代、宿泊費は別途必要となります。 燕山荘の宿泊代 15,000円(1泊2食付き)
3名様より催行、定員6名様 ※定員になりしだい締切
※このモニターツアーはやまたみのガイド研修も兼ねています。予めご了承ください。
※お申し込みはページ下方からリンクしている申込みフォームからお願いします。↓
1日に標高差1500m程度の行程を標準コースタイムで歩ける方
原山先生、松浦先生の講義を聴講したい方
高所恐怖症でない方
ただ登りたいだけでなく、山の地質や地形に興味のある方
登山靴・ 靴下、雨具、防寒具、帽子、行動食、非常食、飲物、ヘッドランプ(電池も)、着替え、ヘルメット、洗面用具、ザック 等
※ヘルメットのレンタルご希望の方は事前にお知らせください(有料)。
※ご不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください。
スケジュール、コースは天候などにより変更になることがあります。
当日に体調が悪い方はご参加いただけません。
ご不明な点がありましたらお問い合わせ下さい。
上高地:ウエストン碑
世界一若い滝谷花崗閃緑岩と原山先生
本 名:原山 智(はらやま さとる)
職 名:信州大学名誉教授・理学部特任教授
所 属:理学部・理学科地球学コース
学 位:理学博士
専 門:火成岩岩石学
(珪長質マグマ岩石学,火成活動史,造山論)
本 名:松浦克美(まつうら かつみ)
職 名:
東京都立大学名誉教授(首都大学東京名誉教授)
東京工業大学 地球生命研究所(ELSI) 実験設備使用研究者
代謝初期進化研究所(自宅併設)代表
研究分野:微生物の生体エネルギー論・生態学・進化学
研究テーマ:高温温泉中の微生物群集の生態研究と進化
田村茂樹
北アルプスを歩きまくって山々の成り立ちを解き明かしてきた信州大学名誉教授の原山智氏の研究を大学在学時に知り、地質学に目覚める。研究者への道は断念したが、ガイドになってからは地質や地形の面白さを多くの方に知ってもらうべく奮闘中。山伏、猟師など様々な角度から山に関わり、街道歩きからバリエーションルートや雪山登山にバックカントリースキーまで、幅広くガイド活動を行っている。
福田浩道
信州移住と勉強で山を歩けることから信州大学理学部地質学科に入学。大学進学を機に信州に移住した。以来、北アルプスの山小屋での小屋番も経験し、ガイド資格を取得。山岳ガイドとして開業し、現在に至る。学生の時の専門は構造地質学で、南アルプス巨摩山地を卒論のフィールドとして甘利山~鳳凰三山周辺のフォッサマグナの構造地質を調査する。大地が熱く語る悠久の歴史を感じながら一緒に歩きましょう。