8/23 ふいご付オルガンの演奏を公開しました
1981年にヨーロッパの中世ルネサンス音楽を学ぶため、「大分市民合唱団ウイステリアコール」の指揮者である飯倉貞子の呼びかけで同団員を中心に創設されました。
指導は、創設当初より竹井成美が行い、中世ルネサンス音楽の歴史や作曲家を学ぶ研究会として始まりましたが、その後まもなく演奏が中心となり1982年12月に第1回の演奏会を行い、以来定期演奏会を続け、2025年6月7日に第40回定期演奏会を開催することができました。
2005年には、1605年に長崎で出版された『サカラメンタ提要』に記された19曲のグレゴリオ聖歌を14年かけて演奏会で披露したものを出版400周年を記念して私家版のCDにまとめ、全国版の「カトリック新聞」にその話題が取り上げられました。その後の演奏分も補い完全版として再版しました。
毎夏の「ゆふいん音楽祭」の金曜日の午後は、「ゆふいん西洋音楽探訪」というコーナーが定着し21年間担当してきましたが、従来型の音楽祭が35回をもって終了したため、当研究会も2009年をもって最後の出演となりました。
これまで、皆川達夫氏をゲストに迎えた16世紀の東西交流をテーマとした3回シリーズのレクチャーコンサートをはじめ、1998年の「国民文化祭in大分」での「中世音楽の夕べ」などで主導的な役割を果たしました。日野直子氏監修のCD「目覚めのバロック」(DECCA-UCCD-3200)に、1999年のライブ録音が収録されています。また2012年には、伊東マンショ没後400年を記念する演奏会を行い2018年8月 NHK FMの番組「長崎 祈りの音色」でこの際の録音の歌声が全国に流れました。
故郷大分が「西洋音楽発祥の地」であることにこだわり、大分中世音楽研究会の活動を通して、16世紀の東西交流史を音楽的視点から研究・発表しています。
著書に『南蛮音楽その光と影~ザビエルが伝えた祈りの歌』 (1995音楽之友社)、『音楽を見る!~教育的視点による平均律・五線譜・ドレミの誕生の歴史』(1997音楽之友社)など。 私家版CDを添付した『マンショからオラショまで(その1)(その2)』、『サカラメンタ提要が語るもの』(2013、2014、2016大阪公立大学共同出版会)などがあります。
南蛮文化研究会主催「16世紀の豊後歴史探訪」での、宗麟のもとで花開いた西洋文化の実態を探る講座は、2023年10月で7年目となります。
現在、宮崎大学名誉教授。
公開2023/11/11