雨 の 森
雨 の 森
雨後のしっとりとした肌にまとう空気のなか
ああ、わたしは毎日こうやって夕べに
川辺を歩きたいと思うのです
川を渡る風を頬にあてていると、
なぜこんなに懐かしいんだろう?
せせらぎの音を聴いていて飽きることはありません
水に近い目線でながめていると
その水がひたひたと入ってきて心を
みずみずしく冷やすようです
水面を眺めていればたくさんの記憶がよみがえり
心の奥底に沈む何かが揺さぶられます
物思いにふけると
わたしの心身も水で充たされていることを知ります
わたしの中の水面がさざなみ
満ちているのを知ることができます
雨が好きで
雨音を聴くと
たまらなく
なつかしい親しいような気持ちになる