光 の 雲

シルサヤ 25×35(cm) 2019年

あれは幸せの白い鳥だ

どうして気づかなかったんだろう?

空の上で

おぼろげにその姿を現した

どうして思い出さなかったんだろう?

どうしてわからなかったんだろう?

でも見ようとしなかったんだ

今 見ようとしている

空に浮かぶ

おぼろげな雲のような姿

儚いその姿を

今捉えようとしている


生命の夜明け 25×35(cm) 2019年




岩戸開き 25×35(cm) 2019年



シルサヤ 25×35(cm) 2019年



虫たちや鳥たち、木々を吹き抜ける風

空を流れていく光る雲は

いまこの瞬間が永遠だということを知っている

いまこの瞬間が永遠だということを唄っている

透明な夕暮れの透き通ったそらに溶けるとき

私たちは時間を失い

永遠へと誘われる


「いま 永遠であること」

万物のリズムをこの耳で聴くことはできなくても

自然界はそのリズムを知っている

川の音

水の泡がはじける音

木々のせせらぎ

風は語る

秋も深まる虫の声

虫たちは確実に宇宙のリズムを知っている

星の旋律を聴き

それにあわせて奏でている


その音に心を傾けるとき

いつしかその森羅万象のリズムに

からだ中がすくわれていく

その振動が心身に響きわたる


この世界にいくつも重なる

別の世界への扉が開きはじめる

扉の合間から永久(とこしえ)を見る


このいまが永遠であること

それに気づくまたたきである

...

内なるひとつ星 35×25 (cm)