川 を 辿 る
川 を 辿 る
日暮れ 薄暗くなればなるほど
すべてのつながりがみえてくる
薄暮の空 雲を映した白い川面と暗い野原
すべてのつながりが腑に落ちる
壮大なひとつの世界をみせてくれる
大地が低い音で呼吸しはじめるのが聴こえる
温度を持った 大きな生き物の上にいるのだ
大地はゆっくりと根を張り
隅々までを潤すために
透き通った水の道を通していく
故郷に流れる
川幅広くたっぷりと緑の水を湛えた川
人々の生活に寄り添い
ゆるやかに蛇行するその流れ
離れたら
ますます惹かれて
朝夕あの川を思い描き
今日もあの川を描く