街路樹がコンビニと戯れて車線が電線と踊っている特別なイベントもなくて漠然とただ前に進んでるだけそれだけ
モノクロでもカラフルでもなくてセピアにすらも染まりきれてないベタ塗りでもキラキラでもない見慣れていたありふれた世界
この道を走ればいつもの場所に辿り着く何ひとつ違うことなく今日もエンジンを切るだろう
あああと何回この道を走れるかな噛み締めることもないまま信号が青に変わるあああと何回この道を味わえるかなどうせまた気がつけば今日が終わってしまうんだろうな
ファストフードが夜を照らしてバス停と銀行が眠っている変なムードにもならなくて一定の律動で進んでるだけ
この道を走ればいつもの場所に辿り着く何ひとつ違うことなくゴールテープを切るだろう
あああと何回この道を走れるかな噛み締めることもないから明日にはきっと忘れてるあああと何回この道を味わえるかなどうせまた気がつけば夜が明けてしまうんだろうな
当たり前にそこにあるからカウントダウンを刻めない代わり映えもなくそこにいるから空っぽに変わりそうになって気づくんだ
ああ飛行機が夢運んでる逃げ水のような僕に背中を向けてあああと何回この道を走れるかなプレイリストもいつの間にか最初の曲に戻ってるあああと何回この道を味わえるかなどうせまた気がつけば
季節が巡ってしまうんだろうな何気なく後ろを振り返って意味も無く景色を見てみてる後悔する気も起きなくて曖昧にただ星に微笑んでるだけそれだけ