アナザーストーリー

アナザーストーリー⑥ 取材をうけて

ありがたいことに、4つの取材を受けた。特に取材をお願いしてなかったが、取材していただいた。1つめは、フリーペーパーの折り込みに余ったチラシを近所に限定し配布してもらったことがきっかけで、取材の依頼が来た。2つめは、隣町に住むテレビのディレクターが自動販売機を見つけて取材に来た。3つめは、これもの地元に住むディレクターが通勤途中で、いつも気になっていたらしく取材に来た。4つめは、ラジオのリスナーが投稿してくれて、取材が来た。どの取材もヒアリングかうまく、いろんな質問をぶつけてくる。たくさん質問をいただいた時もあり、当時は自分の中で話すことがまとまっていなかったために、いろいろと質問を受けてしまったのかなとか反省している。


どの取材も切り口というか、関心が異なるので、記事や映像作成のプロセスも参考になる。女性はパスタに関心を持ちやすく、男性は、ラーメンや自動販売機の仕組みに興味を持つのかななんて、傾向も感じた。取材を受けてよかったのは、自分が何を考えているのか、人に話すことで整理されていったことだった。なんとなく思っていることが明確になっていく、そんな気がする。取材を受けて、認知度も上がるけれど、自分自身がどのようにみられているのか、相手がどのようにみているのかが見えて、ものすごく参考になる。


自動販売機は、私のビジネスだが、販売金額だけが、効果ではない。「どこに自動販売機がありますか(・・?」ときかれて、「暖気家の敷地内にあります」と必ず「暖気家」というキーワードが自然と言葉になるような仕掛けになっている。暖気家の宣伝をしないで、暖気家の宣伝をする、これが実は宣伝効果が一番高いのかなと思っている。


暖気家に入りづらい人は、まず自動販売機でお試しいただく。自動販売機で美味しいと思ったら、次回は暖気家で食べてみようとなる。自動販売機の取材は、自動販売機の機器本体と商品の生パスタなどを取材しているのだが、どうしても「暖気家」が入ってしまうようになっている。自動販売機が暖気家の敷地内にあるだから仕方ない。自動販売機と一緒に暖気家もセットにすることで、宣伝効果を2倍にも3倍にもしている。


そこまで考えてたかいうと、深く考えてないが、弟のお店が繁盛すれば、中華麺の製造量(卸販売)が増えるかもしれないし、繁盛すれば、自動販売機でも買ってお持ち帰りしてみようとなるかもしれない。弟の経営は自分と関係ないからという発想では、自分の成長も大して望めないが、弟を応援することは、自分のためになっている。


取材のおかげで、もちろん大繁盛した。どのくらいかというと、自動販売機の搬送リフトや取り出し口のグリスが切れて販売停止になるほど稼働していた。人間であれば、関節炎になりましたと労災の対応をしなければいけない。自動販売機は無口なので、文句を言わないし、黙ったまま停まってしまうので、こちらで気が付いて、早々にメンテナンスしなければいけない。


知らない人が、テレビを見てとか、フリーペーパーを見てとか、ラジオを聞いてとか、はるばる遠くからお越しいただいた。これらの取材を裏切らないよう、これからも頑張ろうという気持ちになるし、とてもうれしい。反省すべき点も多々あり、それは今後の課題としてこれから改善していく。