マーケティング
Marketing
Marketing
マーケティングの定義は様々あり、研究者や経営者によっても異なります(参照URL)。しかしながら、現場で常に必要となるのは「どうしたら買ってもらえるのか?」を考え続けること。そして、そのためには消費者の視点に立つことが不可欠となります。
しばしば「ものづくり」という言葉を耳にしますが、いくら良い商品を作ったとしても売れなければ、経営にとってはむしろマイナスです。良い商品が売れるのではなく『買われる商品が良い商品』なのです。買ってもらうためには顧客と市場を分析しニーズをとらえるとともに、競合商品をよく知る必要があります。
KAXでは実際に角屋食品で実践しているマーケティングの事例も紹介しながら、マーケティングの基礎知識を学んでいきます。理論や理屈どおりに進まないのが経営です(角屋食品も多くの失敗を重ねてきました)が、PDCAを回しながら進めていけば、きっとマーケティングの効果を実感できるようになると思います。
当然ですが、祈ったり、希望を持つだけでは「買ってもらう」ことは容易ではありません。勘と経験に加え、押さえるべき要点がいくつか存在し、それらを一貫性を持って押さえていく必要があります。角屋食品ではこのような考えから、自社の商品をデザインするとともに、テレビコマーシャルを放映しています。
消費者(潜在的な顧客)に自社の商品を買ってもらうためには「4つのP」を押さえ、一貫性を持たせる必要があります。すなわち、魅力的な商品(Product)を消費者の購入可能な場所(Place)で、購買意欲を掻き立てる価格(Price)で販売し、そのことを広く認知してもらう(Promotion)ことが必要です。この「4つのP」が上手くかみ合うようになって、初めて商品が順調に売れていくようになります。
マーケティングでは、消費者の購買プロセスを理解し、それぞれのプロセスで適切なアプローチすることが求められます。AIDMA(アイドマ)と呼ばれるモデルでは消費者はまず、その製品の存在を知り(Attention)、興味をもち(Interest )、欲しいと思うようになり(Desire)、記憶して(Memory)、最終的に購買行動に至る(Action)という購買決定プロセスを経るとされ、消費者がどの段階にあるかに応じたアプローチを考えていくことになります。
山陰では地域の資源や、これまで培われてきた技術を活かした製品、すぐれたサービスが既に存在していますが、採算が取れず生産や事業を中止したというニュースをしばしば耳にします。また新製品を開発しても、なかなか基幹製品に成長しないという声も多くあります。その背景には、全てではないにしろ、マーケティング面での力不足があるのではないでしょうか。
KAXの講義はハーバード大のケースだけでなく、角屋食品のマーケティングの事例を紹介し、「どうすれば買ってもらえるのか」を論理的かつ分かりやすく習得できるよう工夫しています。