紺絲縅鎧(河野通信鎧)大山祇神社所蔵

紺絲縅鎧(河野通信鎧)大山祇神社所蔵

紺絲縅鎧(大山祇神社所蔵)です。

源頼朝の武将河野通信(1156~1222年)が奉納した鎧と伝わる鎧です。河野通信は三島水軍の総帥です。麻絲で縅される特徴があります。黒漆塗の鉄札(かなざね)と革札(かわざね)の平札を一枚交じりに紺絲をもって毛引に縅す平安時代末期の特色がうかがえます。耳絲は啄木。畦目と菱縫は紅猿鞣。胸板から草摺下端まで高76.0cm、兜鉢高12.5cm、大袖高41.0cm。

源平合戦(1180~1185年)のころにつくられたのではないかと推測されています。

兜は鉄10枚張。

草摺が前後4段しかなく他に例は少なく、前草摺4段の裾が分割してあるものも他に例がありません。小札を長くしてあり、左右草摺は5段で前後より長いのも特徴です。

絵韋は別で詳細を記しますが、牡丹襷霰地獅子円文です。

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絵韋

(笹目良彦『日本の甲冑武具事典』)

栴檀板の冠板

(笹目良彦『日本の甲冑武具事典』)