紫韋縅鎧(河野安時鎧)大山祇神社所蔵

紫韋縅鎧(河野安時鎧)大山祇神社所蔵

紫韋縅(大山祇神社所蔵)

河野通信の実弟河野安時は、神官の大祝職を継ぎ大祝安時ともいいます。三島城主、温泉郡の大空城主となるなど伊予国で御家人として活躍しました

紫韋縅鎧は、鉄と革の平小札を交互に紫韋で縅し、畦目や菱縫は猿鞣の紅韋で縫っています。立挙、衝胴、草摺などは常の仕立で、金具廻り、革所は獅子牡丹文の絵韋で包み、小縁を略しています。八双鋲は金銅製菊座の笠鋲を2つ並べ3か所に打ち、大袖の水呑緒鐶には金銅製無地の入八双猪目透の笄金物を付けています。

平小札、胴、また障子板、大袖の冠板などの様式から平安時代末期の作であると推定されています。裏包に霰地に花襷入獅子円文の絵韋を使っているのは古様です。兜、脇楯、栴檀板、鳩尾板などを欠失しています。

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