[人里]
消失した竹林を前に呆然とする桃花。そこへボロボロの理紗がかけつける。
人里で祭りの始まりと共に金邊が処刑されたというのだ。
人里へ向かう道中、夜だというのに人里が明るい
嫌な予感がする人里に急いで向かう
かがり火だと思っていたものは、燃えている家であった。
それも至る所で
どこか常軌を逸している道端の人の話を聞くと、
妖怪に与している裏切り者の粛清と浄化だという。
そして、今は首謀者とされている稗田阿簒を探しているという
広場の中央に添えられている十字架に釣るし、
浄化というが、明らかに処刑である。
隠れていた阿簒と出会い、人里から脱出を狙う
怪しげな術により迷路と化した人里。
数々の困難を乗り越え、人里から一歩足を出した瞬間、透香の目の前が真っ白になる。
そして、透香の視界が戻った時、
目の前には阿簒、理紗と協力してくれた人たちが十字架に吊るされ、
火あぶりにされた姿(死体)が目の前にあった。
そして、周囲にいる人里のものたち、その姿かたちは変わっていない。
しかし、その中身は全くの別物。
人ならざるものへと変化していた。
幻想郷には本来、人の存在が不可欠である。
しかし、今は他に人が存在しているかはもうわからない。
この状態では幻想郷自体が不安定なものとなるはずである。
が、その様子は見当たらない。
歪な形のままバランスを保つ幻想郷。
これが何をもたらすのか、そしてこれから何が起こっていくのか。
巫女は何も知らない。