【活用事例】宍道湖の自然や野鳥についての講話
日時 令和5年11月1日(水)
活用した学校 松江市立乃木小学校5年生 4クラス140名
プログラムの形態 来館プログラム(宍道湖グリーンパーク)
講師 岩西 哲先生
<授業を受けた経緯>
松江市立乃木小学校では、4年生の時に総合学習の時間を活用し、学校のそばを流れる川(山居川)で生き物調査や水質調査を行いました。
5年生になると、同じ総合学習の時間において、山居川が流れ込む宍道湖を題材として乃木という町の良さを知ってもらう「宍道湖、再発見」という授業を展開することとし、宍道湖と山居川の環境の違いを調べたり、夏休みの宿題として宍道湖の生き物や歴史、観光をテーマに調べたりしました。
この授業の一環として、宍道湖の自然環境について学びを深めるため、宍道湖グリーンパーク、および宍道湖自然館ゴビウスを訪れました。
宍道湖自然館ゴビウスでは展示されていた宍道湖にくらす魚介類や水生昆虫を観察し、宍道湖グリーンパークでは宍道湖ならびに中海が登録されている「ラムサール条約」について講義を受けたほか、宍道湖やその周辺にくらす水鳥たちを観察しました。
<授業の様子>
最初はクイズをまじえながら、宍道湖の大きさや深さ(水深)について解説。夏休みの宿題で調べた子も多かったためか、正答率は高めでした。
湖の「大きさ」や「水深」といったわかりやすい情報にはじまり、地図を使って、宍道湖が山居川だけでなく斐伊川や大橋川、さらに中海を通して海とつながっている「汽水湖」であることを紹介しました。
こうした良い環境条件があわさって、宍道湖やおとなりの中海には、様々な野生の生き物がくらしていける良好な自然が生まれたこと、その良さが国際的に認められ、自然豊かな湿地であることをあらわす「ラムサール条約」に登録されていることを解説しました。
松江市はラムサール条約湿地を二つも持っていることになります。こうした市町村は全国的に見ても中々珍しいようですよ。
最後に「宍道湖の自然はすごい、素晴らしい」だけではなく、そうした身近な自然を守るためには、子どもたちの心がけ、時に行動を少し変えていくということが大切ということを、ゴミの問題を例に挙げながら解説しました。
乃木小学校の子どもたちはずっとメモを走らせ続けていましたが、どんなことが一番印象に残ったでしょうか?
室内での講義とあわせ、野外やグリーンパーク内から、宍道湖やまわりの田んぼなどで見られる野鳥も観察しました。宍道湖に浮かぶカモ類やカワウを観察したほか、一部のクラスでは宍道湖から飛んでくるコハクチョウの群れも見ることができました。
<補足>
今回は時間の都合で小道具は使いませんでしたが、より子どもたちの学びを深めるため、例えばこういった小道具も用意しています。
抱えているコハクチョウのぬいぐるみ。かわいいですね。
実は中に「おもり」が入っていて、本物のコハクチョウと同じ重さ(5kgほど)になっています。両手でしっかり抱えないと落としてしまうかも?
(斐伊川水系水鳥プロジェクト)