~みんなは街の温泉プールに来ているようです~
千夜(ティッピーってとてももふもふなうさぎちゃんだけど、水に濡れるとどうなるのかしら…)
ココア「チノちゃん、ティッピーとチェスをするばっかりじゃなくてみんなとプールで遊ぼうよ~!」
チノ「わっ、私はここにいればいいんです……」
リゼ「チノは昔からここでティッピーとチェスをしているもんな~」
シャロ「ここの温泉プール、久しぶりに来たわ♪程よく温かいわね♨♪」
千夜「今入ってるこの温泉は地球の恵みなのよね~」
リゼ「そうだな~。ちなみにさっきココアには話したが、ここは非火山性の温泉なんだぞ~!」
メグ「そうなの!?さっき勉強したことは関係ないの!?」
シャロ「そうよ~、メカニズムが違うの」
ココア「ところでリゼちゃん、さっきの続きが気になってしょうがないから授業してよー!」
リゼ「いいな!ちょうどここにも教材があるし、やってみるか!」
マヤ「やったー!」
シャロ「なんで温泉プールに来ても、まだ勉強するのよーーーーー!!!!」
リゼの地学基礎講座 -岩石鉱物①-
ココア「さっきは火山について勉強したね!」
リゼ「そうだな!」
シャロ「さっきの内容はこれね第7羽」
マヤ「なあリゼ~、今度は何について勉強するんだ?教材がここにあるって言ってたけど」
リゼ「火山と切っても切れない関係にある岩石についてだ。そこら中の内装や床の石材に使われているから教材にもってこいなんだ!」
チノ「火山と切っても切れない関係の岩石。火成岩のことですね。」
リゼ「そうだ~。さっそく火成岩について説明していきたいところなんだが、一つだけ寄り道をするぞ!」
リゼ「チマメ隊!岩石と鉱物の違いを説明してくれるか?」
メグ「岩石はゴロゴロした白や黒、あとは茶色っぽい色の"石"って感じの見た目をしているよね~」
マヤ「逆に鉱物と聞くと色がきれいで透明というイメージがあるな!」
チノ「私、水晶の結晶持っています……!!とても透き通っていてきれいで、あと形も少しとがった部分があって何時間でも見ていられます……!」
リゼ「チノ!お前も鉱物集めているのか!!私も鉱物や岩石はたくさん持っているんだ!いや、私の趣味というわけではないんだが、親父が仕事で行く先々で採ってきたり買ってきたりしてて…(中略)…造岩鉱物と火成岩は一通り持っているし、ほかにもたくさん持っている!(早口)」
チノ「いえ、私は昔祖父が買ってきたたくさんのガラクタを整理していた時に見つけて、その時もらったというだけなので……」
ティッピー「ナヌッ?ガラクタじゃと?(聞き捨てならぬ)」
リゼ(仲間を見つけたと思って、つい早口になってしまった……恥ずかしい……)
リゼ「そ、そうだったのか……それは失礼。気を取り直してチマメ隊、岩石と鉱物の違いについて、ありがとうな!今回は見た目から説明してくれたが、もう少し化学の側面で説明してみたい。あと鉱物とは何かについても説明したい。ココア、できるか?」
ココア「お姉ちゃんにまっかせなさーい!一言でいうと岩石は鉱物が集まったものだよ!ただ、構成する鉱物や岩石のできる場所など、いろんな要因によって種類がたくさんあるんだ~。今回は火成岩についてだったね!そして、鉱物というのは例外もあるけど、次の3つのような定義を兼ねそろえている必要があるなんていわれているよ!
(1) 化学組成が一定の化学式で表記できるということ。(2) 結晶構造を持っている(構成原子が規則的に並んでいる)ということ。(3) 天然産であるということ。
ただ私の知る限りではこの定義は文献によってばらばらなので、参考程度ってことでおねがいね!高校の地学基礎の教科書では、結晶構造について着目して書かれているね。」
シャロ「ちなみにさっきチノちゃんが言っていた水晶というのは、石英という鉱物の中に含まれるんだけど、これはケイ素1つと酸素2つがくっついたもの、つまり二酸化ケイ素(SiO₂)の結晶なのよ」
リゼ「ココア、シャロ、説明ありがとうな!岩石は鉱物が集まってできたという話があったよな、このような鉱物のことを造岩鉱物と言うんだ。この後使っていく用語なので、しっかりと覚えておいてほしい。」
千夜「火成岩を作る造岩鉱物には石英、斜長石、カリ長石、黒雲母、角閃石、輝石、かんらん石があるわね」
リゼ「そうだな!次はこれらの鉱物について詳しく見てみよう!」
リゼ「この表を見てくれ!」
ココア「いま出てきた火成岩の造岩鉱物が書かれているね」
リゼ「そうだ、これは結晶構造に注目して作られた表だな。これらの造岩鉱物は、SiO₄四面体の結晶構造で分類されている!この図の青色の三角一つがSiO₄四面体を模式的に表しているんだ。詳しく見ていくぞ!」
チノ「あれ、ちょっと待ってください。SiO₂ではないのですか?」
リゼ「そうだ、そのことを説明していなかったな。ただ、今回は地学基礎なので、あまり踏み込んだ説明もできないな……」
シャロ「Si原子は腕を4つもっていて、それをすべて使って酸素と結合し、Siが連なっていったとき、見かけ上はSi原子1つにつくO原子の数はSi原子の腕と等しくなるという説明でとりあえずはいいかしら。」
リゼ「そう、そういうことなんだ。1つのSi原子とそれについている原子に注目するとSiO₄に見えるだろ~?これがSiO₄四面体なんだ。」
ココア「柔軟に見方を変えているということだね!」
リゼ「そういうことだ。とはいってもわかりやすい説明ではないから、とりあえずこういうものだと思ってもらえばいい。」
チノ「なるほど……とりあえずわかりました。」
リゼ「これらのようなSiO₄四面体の骨組みでできている鉱物のことをケイ酸塩鉱物という。頭の片隅に置いておいてな!」
マヤ「かんらん石はSiO₄四面体がばらばらだな!結びついていない。」
ココア「だからハンマーで叩いてもへき開が見られないんだよね!」
メグ「へき開ってなんですか~?」
シャロ「へき開(劈開)というのは、結晶が特定の方向に割れやすいという性質のことなの。」
チマメ「うーん…」
リゼ「言葉だけだとわかりづらいよな!なら実際に鉱物を割って確かめてみようじゃないか!と、言いたいところだが、さすがにプールでそんなことをするわけにはいかない…」
ココア「さすがにね~」
リゼ「まあいい、へき開については割れやすい方向くらいに思ってもらえればいい。」
千夜「かんらん石の次には輝石が出てきたわね~」
マヤ「おっ、今度はSiO₄四面体が1本の鎖のように連なっているな!」
チノ「これはへき開はどうなのですか…?」
リゼ「約90度で交わる1~2方向のへき開が見られる、らしい。この交わる角度を交角というのだが、これもひとまずは気にしなくていい。」
メグ「次は角閃石だね。輝石で出てきた鎖が2本くっついているよ~」
リゼ「そうなんだよ~。酸素を共有することで、2本の鎖状になっているんだ。」
シャロ「へき開は約120度で交わる1~2方向なのよ」
チノ「次に黒雲母ですね。黒雲母は平面になっている…?」
ココア「そう!そして黒雲母はこの構造の形からわかりやすいけど、へき開は平面に沿った1方向だよ!この平面が積み重なってできる黒雲母の結晶はこの層状の部分がへき開に沿ってぺりぺりとはがれるんだよ!」
リゼ「ちなみに、なぜぺりぺりとはがせるかなのだが、この積み重なった平面と平面の間を結ぶ結合が影響しているんだ。ファンデルワールス力って知っているか?」
チマメ「うーん………」
シャロ「簡単に説明すると分子の間に働く、結合の中では弱い部類の力のことよ~。結合にはほかに共有結合や水素結合というものもあるけど、詳しい話はまた今度ね」
マヤ「地学の勉強をしているのに、まるで化学を勉強しているみたいだな!」
リゼ「まあ、某出版社の地学の教科書には前書きで、地学が物理・化学・生物・人間の世界を内包しているという図が乗っているくらいだからな~。あれはやりすぎともいえるが、地学を学ぶには物理や化学、生物の勉強も欠かせないという点でこれらが密接に関連しているということは間違いない。どれもおろそかにはしないようにな!」
一同「サー、イエッサー!」
啓林館 地学 地学を学ぶにあたってより。
人間の生活となっているのは、図版作成者による誤植です。
メグ「あれ、このさっきの結晶構造の表に長石と石英がないよ~」
リゼ「あ~、その件だが、この表を作った人が途中で力尽きたらしい。というのも石英は立体的にSiO₄四面体が結合していて、表現が難しいんだ。ネットで検索してみるといい感じの図がでてくるぞ~」
ココア「長石には1~2方向のへき開があるんだね。石英はへき開なしだって~」
リゼ「ここまで結晶構造に着目してみてきた。結晶構造については重要だから覚えておいてくれ!この図のイメージで覚えてしまうのが早いぞ!」
一同「はーい」
リゼ「さて、次にこれらの鉱物の分類をしていこう。色・成分で考えると、これらの造岩鉱物は2つに区分することができる。」
チノ「有色鉱物と無色鉱物、ですね」
リゼ「正解!これが色での区分なんだ。」
シャロ「ちなみにそれぞれ苦鉄質鉱物、珪長質鉱物ともいうのよ。これは成分による区分ね。有色鉱物と苦鉄質鉱物、無色鉱物と珪長質鉱物という用語は、火成岩の造岩鉱物について言われることが多く、この場合二つの指すものは完全に一致しているのよ。」
千夜「苦鉄質、珪長質って何だったかしら?」
リゼ「苦鉄質というのはマグネシウム(Mg)と鉄(Fe)を含むという意味がある。主にこの二つの鉱物が有色鉱物の色の原因でもある。苦鉄質の苦鉄、鉄はそのままだからわかるとして、なんで苦=Mgかというと、昔Mgを苦土と呼んでいたことに由来するらしい。今でもガーデニングでは苦土と呼ぶこともあるそうだな。肥料としてMgは活用されているんだぞ。」
千夜「そういえば、確かに肥料の袋で苦土という文字を見たことがある気がするわ~」
メグ「なぜMgのことを苦土と呼んでいたのですか~?」
リゼ「それは~、マグネシウムが苦い味であることに由来していると聞いたことがあるぞ」
ココア「マグネシウムって、塩基性を示すけど、それで苦い味を示すのかな~」
リゼ「とりあえずそこの議論はあまり深堀りしないでおこう……(話がそれると余計な時間がかかりすぎてしまう……)」
リゼ「続いて珪長質というのは字の通り、ケイ素(珪素, Si)と長石(Si主体と考えてよい)でできた鉱物を指す。先ほど出てきたMgとFeはこちらの珪長質鉱物には含まれない。だから白っぽい色の鉱物なんだと覚えてもらえばいい。地学はただ知識・事象を1対1で暗記するだけでは面白くないからな、ある程度論理的に考えられると知識の応用が利くぞ!」
一同「はーい」
ココア「ではここで鉱物を有色鉱物と無色鉱物に分けていくよ!」
リゼ(仕事を取られるのにはそろそろ慣れてきた)
メグ「石英・斜長石・カリ長石は無色鉱物なんだね~。」
チノ「斜長石にはNaやCaなどが多く含まれていて、一方でカリ長石はKが多く含まれているんですね。」
マヤ「そしてかんらん石・輝石・角閃石・黒雲母は有色鉱物なんだな!」
ココア「みんないいね!ところで先ほど出てきたMgやFeは鉱物中でどこに含まれていると思う?」
チマメ「うーん……」
チノ「SiO₄四面体でできた結晶構造以外の部分ですか」
ココア「そう!スペースないもんね。"MgやFeはSiO₄四面体による骨組みの隙間に入り込んでいる"と覚えておいてね!」
シャロ「さっき見せそびれたけど、これを見て~。ちなみに有色鉱物かどうかは鉱物の写真を見てみれば一目瞭然よね、ほら!」
(ここには載せられないので、ぜひ"造岩鉱物"と画像検索してみてください!)
チマメ「おお~~~」
ココア「ちなみにこの色はあくまでも一例であるということには気を付けてね!」
リゼ「さて、造岩鉱物についての話も終わったようなので、火成岩の話に戻そう。まずは火成岩とはなにかと種類についてだな」
リゼ「まず、火成岩というものはマグマが固まってできた岩石のことだ。この固まり方によって種類が分けられている。」
チノ「深成岩と火山岩の2種類ですね。」
リゼ「そう、中学で勉強したかもな!チマメ隊!それぞれの説明をできるか?」
マヤ「深成岩は地下深くでマグマがゆっくりと冷え固まったときにできるんだよな!」
ココア「ゆっくりと冷えるから鉱物の結晶がしっかり成長するんだよね!」
メグ「マグマだまりとかでできるって聞いたことがあるよ~」
チノ「火山岩は深成岩の逆ですよね。マグマが急に冷やされてできた岩石で、つまり、結晶もそこまで大きくは成長しない、と。」
リゼ「OKだ!ありがとうな。では今出てこなかった話を補足する。今言ってくれたように深成岩はゆっくりと固まり、粒の大きな結晶のみになるんだ。そのため等粒状組織という組織が観察できる。字の通り、粒の大きさの揃った(等しい)組織なんだ。一方で火山岩は早く冷え固まり結晶が十分に成長しない。だから大きな結晶になりきれない成分もある。こうした細かい結晶やガラス成分からできた石基という部分があるんだ。一方で、大粒の結晶も全くできないわけではなく、こちらは斑晶と呼ばれる。石基と斑晶とがあるこのような火山岩の組織は斑状組織と呼ばれる。」
千夜「これも"斑状組織 等粒状組織"とかネットで画像を検索してみてみるとわかりやすいわよ~、ほら。」
リゼ「あと、結晶の様子を観察すると、どの結晶が先に晶出したのかということがわかるぞ(晶出というのは結晶ができることを指す。)。というのも先にできた結晶はほかの鉱物に邪魔をされず自由に成長できる一方、後から晶出した鉱物は周りの鉱物を避け隙間を埋めるように結晶ができるんだ。前者を自形、後者を他形と呼ぶのだが、これ文字の通りで、自形は鉱物本来の形に成長しているんだ。この模式図なんかわかりやすくないか?」
メグ「青色の結晶は規則正しい形で成長しているから自形なのかな~?」
マヤ「赤や黄色の結晶は変な形しているな!これが他形か~」
リゼ「その通り。結晶のできた順番を問う問題というのもあるから、この判別方法は覚えておいてほしい。」
リゼ「次に火成岩の詳細を見ていこう。次の表を見てほしい。」
ココア「でたね!火成岩の分類図!」
リゼ「まず、何も見ずに埋められるか~?」
チノ「一番上の行ってなんでしたっけ……」
ココア「ここは超塩基性岩、塩基性岩、中性岩、酸性岩だね~」
チノ「ココアさん、ありがとうございます。では火山岩は一番左が空欄で、ほかが玄武岩、安山岩、流紋岩ですね。」
メグ「深成岩はかんらん岩、斑れい岩、閃緑岩、花崗岩だね~。」
マヤ「流紋岩や花崗岩は無色鉱物が多くて色指数が小さく、玄武岩や斑れい岩は有色鉱物が多く色指数も大きいんだよな」
千夜「あとは粘性が大きいマグマにはSiO₂が多く含まれるのよね。だから流紋岩や花崗岩のもととなるマグマは粘性が大きいということよね。頭の中で補足しておいたほうがいいと思うわ~♪」
リゼ「ありがとうな!今言ってくれたことに補足を加え埋めた表がこれだ!この表を覚えておくと火成岩に関しての問題が簡単に解けるようになる。自分で書いたりして覚えてほしい。」
ココア「とはいっても、覚え方もあったほうがいいと思うな~」
リゼ「そうだな~、しんかんせんはかりあげというのは有名だな!」
メグ「どういう意味なんですか~?」
シャロ「しん(深成岩)かん(花崗岩)せん(閃緑岩)は(斑れい岩)か(火山岩)り(流紋岩)あ(安山岩)げ(玄武岩)ということよ♪」
マヤ「SiO₂が多い順だな!」
リゼ「そうだな!とにかくここを覚えるのは早めがいいぞ~」
一同「は~い!」
リゼ「ちなみにこういった岩石がどんな場所でできるかも確認しよう。」
リゼ「まずは深成岩。これはマグマだまりや底盤(バソリス)など、近く深くに大規模なマグマがある場所にできやすい。そして火山岩、こちらはマグマの噴出した地上付近や、岩脈、岩床などといったところだな!」
ココア「岩脈、岩床、底盤というのはマグマが岩石の間に入り込んだ(貫入した)もののことを言うんだよ~。まとめて貫入岩体ともいわれるね!」
リゼ「そうだ。岩脈というのは地層を切るように貫入したもの、岩床は地層と地層の間に貫入したもの、底盤(バソリス)というのは直径が10kmを超えるような大きな貫入岩体のことだ。以下の図を見て覚えておいてほしい!」
~プール内を歩きながら~
ココア「みんなみてみてーっ!ここの柱、花崗岩じゃない~?あー、でも閃緑岩っぽくもみえるかも~?」
リゼ「おっ、そうだな~、黒雲母がところどころ見えているな!花崗岩と閃緑岩は無色鉱物の成分で決まっているということだから、見た目ではそんなに見分けつかないんじゃないか?花崗閃緑岩という岩石もあるくらいだし。ただ、石材として有名なのは花崗岩だな。御影石って聞いたことないか?」
ココア「あるある!」
シャロ「神戸市の御影地方で採石された花崗岩をそう呼んだのが元となっているのですよね~」
マヤ「なあリゼ~、この足元の石は何だ~?」
リゼ「これは~……安山岩っぽいな~、玄武岩よりも白っぽいな。」
メグ「シャロさん、ここに置いてある線のような模様がある石は何ですか?」
シャロ「これは流紋岩ね、流れるような模様があるから、これは典型的でわかりやすいものね」
リゼ「ものによっては色だけで判断できないもんな~」
ココア「みんな~、こっち来て!なんか不思議なものがあるよ!」
リゼ「なんだ~?こ……これは……!!!」
ココア「なんかぼこぼこした形しているんだけど何~?」
リゼ「ええと、まず岩石としては玄武岩だ。で、これは枕状溶岩だよ……!なんでこんなところにあるんだ」
千夜「少し岩石庭園みたいになっているからかしら、和を感じるわね」
シャロ「初めて実物を見たかもしれないわ……」
マヤ「枕状溶岩というのは何だ?」
リゼ「そうか、まだ説明していなかったかもしれない。玄武岩ということからわかるかもしれないが、これはマグマが急に冷やされてできたものなんだ。ただ出来かたが少しおもしろい。火山からマグマが噴き出て、溶岩流として流れていく。流れていった先に海があるとどうなると思うか?」
チノ「海に流れて海水で急に冷やされそうですね」
リゼ「そう。だからこれは表面がすぐに固まって玄武岩になる。だがしかし、内部にはまだ熱いマグマがあって、それが固まった表面を突き破って出てくるんだ。そして少し進むとまた冷やされて固まる。これを繰り返していってできたのが、このように枕状溶岩と呼ばれるものなんだ!」
メグ「確かに枕みたいな形している~!」
1.海水に触れ冷やされて固まる。
2.先端がマグマの熱で破れ、少し先へ伸びる。その後冷やされて固まる。
3.海中で伸びる・固まるをしばらく繰り返す。
リゼ「ここで見ることができるとは思ってもいなかった……なんで今まで気づかなかったんだろう?」
ココア「今日の授業はこれでおしまいかな?」
リゼ「そうだな!」
ココア「じゃあこの後はみんなでプールで遊ぶよ~!」
一同「やったー!」
シャロ(今日はたくさん勉強したし、疲れてしまったわ~、泳ぎたくない……)
リゼ「なあシャロ~」
シャロ「はわわ、せ、先輩!?」
リゼ「シャロも一緒に泳がないか~?」
シャロ「ももももちろんです!せんぱいっ!(せんぱいとおよげるなんて、しあわせ~)」
~授業・プール遊び後、バルコニーでコーヒー牛乳を飲みながら~
マヤ「プハーッ、たくさんプールで遊んだあとのコーヒー牛乳は美味しいな!」
メグ「シャロさんはフルーツ牛乳が好きなんですか?」
シャロ「そっ、それもあるけど…、それよりも、その~……、私コーヒーのカフェインで酔っちゃうのよ……」
メグ「へ~っ(カフェイン酔いか~)」
ココア「あっ、みんな!みらちゃんからメールが来てるよ!」
千夜「みらちゃんって、あの小惑星探してる木ノ幡さん?」
ココア「そうそう!」
チノ「どんなメールが来たのですか?」
ココア「えっとねー、なになに?
みら『ココアちゃんこんにちは、お久しぶりです。木組みの街の皆さんお元気ですか?さて、ココアちゃん(そして、みなさん)は、国際天文学オリンピックって知っていますか?今年はこれまで選手を派遣していなかった日本も、選手を派遣する方向で進めているそうです。みんなも国際天文学オリンピック、目指してみてはどうですか?私はあおと一緒に頑張るよ!』
だって!」
リゼ「国際天文学オリンピックか~、言われてみればそんなものもあったな!」
ココア「リゼちゃん!それってやっぱ難しいの?範囲は?」
リゼ「うーん、これまで受けようと思ったことがなかったからなぁ……調べてみないといけないな」
ココア「もしかしたら、木組みの街から世界大会の選手が出るのも、そう遠くはないかもねっ!(わくわく)」
(みらからのメールの続き: 『日本語の文書はまだ少ないけど、日本天文学オリンピックの公式Twitterやこのサイトのトップページに情報があるよ。あとそのうち日本天文学オリンピックの公式サイトができるかもね!ただ、予選の申し込み締め切りが6/13 23:59 JST、回答締め切りが6/14 23:59 JSTみたい、もし気になったら今すぐ申し込みだけしたほうがいいかも!><』)