令和7年度第46回福岡県中学校長研修大会南筑後大会を終えて
【日時】令和7年11月14日(金)
【会場】サザンクス筑後(全体会・分科会) 南筑後教育事務所(分科会)
【主題】豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手を育てる中学校教育
【全体会】10:00~12:30
1 開会行事
○大会会長挨拶 藤井 浩彦 校長
来賓および大会参加者への謝意とともに、子ども一人ひとりの資質・能力の育成を柱に、学校現場が抱える教育課題の解決に向けた実践的な取組を着実に進めていく重要性についての、あいさつがあった。
○大会実行委員長挨拶 古川 志乃 校長
実行委員会および各自治体の教育委員会への謝意とともに、次期学習指導要領を見据え、学校現場の教育課題解決に向けた関係機関との連携の重要性について、あいさつがあった。
○来賓祝辞
・南筑後教育事務所所長 後藤 幸雄 様
来賓を代表して県教育委員会のあいさつをいただいた。
あいさつでは、「創造」「連携」「発信」の視点に立ち、校長の明確なビジョンの下で「チーム学校」としての学校経営を推進するとともに、「福岡鍛ほめメソッド」の一層の充実や非認知的能力の育成を通して、生徒が主体的に学ぶ力を育てる教育活動の展開への期待が示された。
・筑後市教育委員会教育長 中村 英司 様
会場の筑後市の教育委員会よりあいさつをいただいた。
あいさつでの中で、各学校が重点目標を意識して教育活動を推進していることへの謝意とともに、学力や学習意欲の二極化、不登校生の増加等の中学校現場が抱える諸課題を踏まえ、今後は教育委員会と校長会が連携を一層強化していく必要性が示された。
2 講演
演題
「これからの教育に望むこと」
講師 神田 岳委 様
(九州自然動物公園アフリカンサファリ園長)
神田岳委園長による講話は、ユーモアを交えた親しみやすい語り口で参加者を引き込み、時間があっという間に感じられたという声が多く寄せられた。「動物が好き」という自身の原点を軸に、獣医として、また園長として積み重ねてこられた経験を現在の経営に生かしている姿は、学校経営を担う校長にとって大いに参考となるものであった。特に、「相手がやってほしいことをやる」「想像力をもって向き合う」という言葉は、生徒理解や教職員との信頼関係づくり、校長のマネジメントにも通じる重要な視点として印象に残り、学校経営において「人(子ども・教職員)とどう向き合うか」を改めて考える貴重な機会となった。
【分科会】13:30~15:30
○第一分科会
研究題:確かな学力の育成を目指す教育活動の充実
椎田中からは、生徒の主体的な学びを促す授業づくりについて報告があり、総合的な学習と教科を関連付けたカリキュラムの工夫や、小中連携、ルーブリックを活用した見取りなどの取組が紹介された。
宇美東中からは、授業改善を学校経営の中心に据え、協働的な授業実践や学習シートの工夫、小中合同の授業研究などを通して「学ぶ楽しさ」を実感させる取組が紹介された。
協議では、主体性の育成、非認知能力と学力との関係、小中連携の意義、教員の協働体制や人材育成、地域との連携の重要性などが論点として共有された。
○第2分科会
研究題:豊かな心と健やかな身体 を育む教育活動の充実
赤中からは、「規範意識の育成」を軸に、道徳教育を全教育活動と関連付けて再構築する取組が示された。小中一貫教育を見据えたカリキュラム作成、道徳科を学年会で計画する「チーム道徳」、委員会を核とした系統性と柔軟性の両立などが紹介された。
老司中からは、豊かな心と健やかな身体の育成を目指し、働き方改革を通して教育活動の質を高める取組が示された。入試引率等の業務の見直しや、行事の取捨選択と学年裁量の導入など、学校経営と教員の負担軽減の両立が特徴であった。
協議では、部活動の地域展開や不登校支援等、自治体差が大きい課題が共有され、教育活 動を心身の成長と関連付けながら学校経営全体で考える重要性が指摘された。
○第3分科会
研究題:学校・家庭・地域が一体となった教育活動の充実
尾倉中からは、小中一貫教育を基盤に、校区の特性と地域人材を生かした連携・協働の取 組が示された。合同避難訓練や「花いっぱい活動」等により、地域行事や防災・環境に関する学びを学校生活と接続し、地域コーディネーターが調整役として機能する体制が紹介された。
中間南中からは、社会課題への探究を通して自己肯定感や社会的有用感の向上を図る実践が示された。四五分×週三〇時間授業の導入により時間を創出し、行政・企業等と協働した SDGs学習(地域課題解決型プロジェクト)を展開していることが特徴であった。
協議では、地域行事との協働や人材活用、部活動指導員や学校運営協議会等を含む支援体制、役割分担・予算・制度面の課題が共有された。
○第4分科会
研究題:当面する教育課題への取組
片江中からは、学校全体のウェルビーイング向上を見据え、特別支援学級の在り方や教員 配置等の教育条件整備に関する検討課題が示された。特別支援学級の生徒数基準や教員不足
の課題、設備や教科指導の現状、自治体間格差、国・県への制度要望等について協議が深められた。
志免東中からは、部活動の地域展開における学校運営上の課題が整理され、協議会の位置 付け、コーディネーターの役割、外部指導者の確保、受益者負担、兼職兼業、拠点校化等の論点が提示された。
協議では、特別支援教育と教員確保の制度・財政・設備の課題、部活動地域展開の自治体差や支援体制、費用負担、制度設計等が共有された。