〇開催日時:令和7年8月20日(水)・21日(木)・22日(金)
〇開催会場:熊本城ホール 熊本ホテルキャッスル
〇大会日程
・20日(水):常任幹事会、大会運営連絡会(熊本ホテルキャッスル)
・21日(木):開会式、全大会Ⅰ、分科会(熊本城ホール)
・22日(金):全大会Ⅱ、記念公演、閉会式(熊本城ホール)
〇全九中「大会感想」
8/21(木)と22(金)の二日間、全九州中学校長研究大会 熊本大会に参加してきました。とても暑い中でしたが、大変有意義な研究大会でした。
まず21日の開会式後の全大会Ⅰでは、全日本中学校長会の青海正様(東京都大田区立志茂田中学校会長)が全日中報告の説明をされました。説明内容は2つで、一つ目の「部活動の地域展開」については、改革の理念や地域クラブ活動の在り方、改革推進機関の成果と課題、改革の方向性、地方公共団体における推進体制の整備、学習指導料量における取扱いなどの説明がありました。説明を聴き、地域展開は、将来にわたって、放課後や休日の生徒の心の居場所を確保すること、継続的にスポーツや文化芸術活動に親しむ機会を保障することを主たる目的とし、生徒が希望する活動を主体的に選択できる環境の整備を図ることが大切だということがわかりました。また、今後は、学校の働き方改革の実装とともに学校部活動の教育的意義を失うことなく、地域や学校の実情に乗じた多様な選択肢を認めつつ、実施主体を学校から地域へ移行し、地域全体で関係者が連携して支えることが重要であるということも理解しました。2つ目の「学習指導要領の改訂」については、学習指導要領の一層の構造化、柔軟な教育課程編成の促進について、情報活用の力の抜本的向上、質の高い探究的な学びの実現、豊かな学びに繋がる学習評価の在り方、余白の創出を通じた教育の質の向上についての6つの論点についての説明がありました。貫いている考え方は、教員の余白をつくる、教員にゆとりをもってもらい、授業の準備やいろいろなことに取り組んでもらうということが、すべての考え方の背景にあるということがわかりました。
午後の6分科会では、以下の研究主題をもとに、各県、各学校の取組等が話し合われ、どの分科会も活発に討議が進み、今後の参考になる話ばかりでした。
・第1分科会:「カリキュラム・マネジメント」の推進
・第2分科会:「主体的・対話的で深い学び」の実現
・第3分科会:よりよく生きようとする道徳教育と、健康で豊かな生活を実現する教育の充実
・第4分科会:一人一人のキャリア教育・進路指導と自己指導能力を育成する生徒指導の充実
・第5分科会:「令和の日本型教育」を担う教師の育成
・第6分科会:学校と地域の連携・協働による「チーム学校」と「働き方改革」の実現
22日は、全大会Ⅱの開始15分前が集合時間でした。なぜか不思議に思っていたら、くまモンのサプライズ登場があり、アナウンサーとくまモンの楽しいトークと、くまモンダンスも披露していただき、会場は大盛り上がりとなりました。地元熊本の人も本物のくまモンにはめったに会えないそうで、大変貴重な体験をさせていただきました。
定刻より始まった全大会Ⅱでは、大会宣言文の報告がありました。
そのあとの記念講演では、「今も生きる新千円札肖像画となった北里柴三郎の教え」という演題で、講師の北里大学名誉教授 北里英郎 氏が、北里柴三郎の功績を中心に講話をされました。北里柴三郎が日本の医学界に大きく貢献してきたこと、大切にしてきた思いを聴き、北里柴三郎記念館へ足を運び、さらに学びを深めたいと思いました。特に印象に残った言葉は、以下の3つでした。
・「日本人の杖でありたい」⇒北里柴三郎のシビックプライド、祖国日本への恩返しの思い
・「熱をもて。誠をもて」⇒北里柴三郎の信念
・「人を任じて疑うなかれ、疑いて人を任ずるなかれ」⇒北里柴三郎の人材育成の考え
夏休み後半の暑い中でしたが、今後の学校経営のヒントになる話がたくさん聴けただけでなく、全九州の校長先生方から元気をもらうことができました。