帰属理論について
日常生活において起こる様々な出来事の原因を推定する過程を理論化したものは帰属理論と総称される。
現在まで帰属理論については様々な研究がなされている。
1、ジョーンズとデービス(Jones,E,E.,&Davis,K.E.,1954)の理論
人の行動の原因をその人の持つ性質と対応する程度に焦点をあてた。
2、ケリー(Kelly,H.H.,1972a)の理論
ある原因がその人の要因(その人によるものなのか)か、環境の要因(環境によるものなのか)それらには一貫性があるのか(いつもその要因によって起こるのか)対象とする事象によるのか(弁別性)に焦点をあてた。
3、ワイナーら(Weiner,B.et al.,1972)の理論
ある原因が能力、努力、運、課題の難易度によるものなのかに焦点をあてた。努力、運、課題の難易度は内的なもの(能力、努力)、外的なもの(運、課題の難易度)に分けられる。
いくつかの要因が考えられる場合
現実にはある物事が1つの原因によってのみ起こる事は考えにくく上述した各理論における原因がいくつか重なっている場合が多い。1つだけが原因と特定できる場合、「十分条件」とよぶ。いくつかの条件が原因として考えられる場合「必要原因」とよぶ。