登録フォーム(Registration form):
https://forms.gle/Y9vTm8vC8Xyu4MNr5
登録締め切り(deadline for registration):
7月18日17時 (5pm on 18 July)
出身は富山県です。小学生の頃から算数・数学が好きで数学に関する仕事に就きたいと思っていました。 筑波大学数学研究科を修了し、静岡大学で20年間勤めた後、京都大学に異動いたしました。2014年に長年の念願が叶い、ドイツのMartin Luther University Halle--WittenbergのJan Prüss教授の元に研究留学できたことは大変貴重な経験となりました。専門は偏微分方程式論で、流体方程式の自由境界問題に興味をもっています。
I was born in Toyama Prefecture. I have loved arithmetic and mathematics since I was in primary school and wanted to work in a job related to mathematics. After completing the Graduate School of Mathematics at the University of Tsukuba, I worked at Shizuoka University for 20 years and then moved to Kyoto University. It was a valuable experience to be able to study at the Martin Luther University Halle-Wittenberg in Germany, which I had longed to do in 2014. My major is Partial Differential Equations, and I am interested in free boundary problems of fluids.
非線形(放物型)偏微分方程式を解くにあたり, その解を半群を用いて表現し, 縮小写像や逐次近似によって適切な関数空間で解を構成する方法は汎用性の高い画期的な方法である. この半群による方法は半線形な非線形方程式に有効であるが, 準線形な非線形方程式に対しては正則性の損失を生じさせてしまい, これを回避する一つの考え方に最大正則性がある. Navier--Stokes方程式は半線形な非線形方程式であるが, 自由境界問題では自由境界を固定境界に直す変換によって準線形な非線形方程式となる. 本講演では, 最大正則性について概説し, その応用としてNavier--Stokes方程式で記述される自由境界問題の解の一意存在が得られることをみる.
In solving nonlinear (parabolic) partial differential equations, the method of expressing the solution using semigroups or constructing the solution in an appropriate function space by means of contractive mapping principle and successive approximation is a highly versatile method. Although this method with semigroups is effective for semilinear nonlinear equations, it causes a loss of regularity for quasilinear nonlinear equations, and one method to avoid this problem is maximum regularity. The Navier--Stokes equations are semilinear nonlinear equations, but for free boundary problems, they become quasilinear nonlinear equations by transforming the free boundary to a fixed boundary. In this talk, I would like to give an overview of maximum regularity and as an application of maximum regularity, we are able to obtain unique existence of the solution of free boundary problems described by the Navier--Stokes equations.
数学者になるまでの当時の状況など簡単にお話しさせていただきます。
I would like to talk briefly about the situation until I became a mathematician.
数学を専攻する修了生の進路・就職について
Career and Employment Opportunities for Graduates Majoring in Mathematics
社会が博士課程や修士課程を修了した学生に期待するようになってきましたが、もっと多くの可能性を拓くことについて議論できればと思います。
数学をやりたい人が,その周囲からの反対される環境にあっても,自分の味方がいる,あるいは数学にまつわるきっかけがあって,自分の意志を貫けた,という話をきいて,数学の魅力を再確認した一方で,数学というものがまだまだ正しく理解されていないということを感じた.
事前に話題に関する簡単なアンケートを取り、その情報を共有してからディスカッションをした方が、内容が豊富になるのでは?
数学のいいところを企業や他分野の研究者に理解してもらう活動によって若い人の就職先を拡げる、時間がかかっても各人ができることから進める、というのが今回の話題に関して共通して出ていた意見になると思います。
グループごとに、様々な観点からのディスカッションが行われていて興味深かった。
清水先生は数学会理事長という経験と責任を踏まえ,きちんと話を聞いてくださっていて好感が持てました.
おいでMathの特徴は第2部ではないでしょうか? 講演者には準備が負担だと思いますが,参加者は講演者の専門的な結果ではなく,自身の考えや経験談を期待している気がします.その観点からは,第1部を少し短くして,第2部に重点を置いてはどうでしょうか?
多くの方に、数学に対して良い印象を持ってもらうためには、小学生、中学生、高校生、大学生、またはそれらの学校を卒業した方に、数学を楽しんでもらえるような工夫が必要だと思う。現在では、数学は受験の道具となる傾向にあり、医学部などの、入学試験で数学の高得点が要求される学部に入った学生が、概ね、数学をあまり楽しんでいないという状況があるという話を第二部の場で伺った。そのため、大学に入った後に、自主的に数学の勉強を続けるということは少ないようである。大学における勉強では、制度的には、講義とそれに付随する試験という形でしか、勉強を奨励しにくいが、そのため、数学が必修でない場合、まったく勉強しないということがよく起こっているように思われる。そのことが、数学に対する忌避感につながっていると考えられる。数学は、個人でも勉強でき、年齢、学年は、その習熟度には本来関係ないはずなので、そのような個人での取り組みを奨励する場がもっとあって良いと思う。数学科の教育に関しても、既知の結果の勉強に関しては、皆と同じような形で取り組むことが求められ、研究の段階に入ると、急に独創性が求められるのは、かなり無理があるように思われる。本来、既知の結果の導入、説明も、いろいろな方法があるはずで、講義で採用された方法では、勉強しにくい学生もいるはずで、そのような学生への対応もできることが望ましいと思われる。
清水先生の若いごろからの数学への思い,障害を乗り越える力,数学の才能を尊敬します.清水先生は,誰にも反対されたことが数学への思いを逆により強くした,特別で強い方ですが,普通の人は数学の勉強において成功するにはサポートが必要です.一方で,入試で女性の特別枠を設けるなど過剰なサポートの影響が予測できない,という疑問も感じました.男女で数学の能力に差がないですから,特別枠を作るのが本末転倒にも見えますが,様々な議論があって,それに至ったと思いますので,その経緯について知りたいと思いました.
清水先生の「数学分野へ進むことに対する周りからの反対」のエピソードにはある意味で共感できた.清水先生は,「周りが反対したのは,自分が女性である事が大きな要因」という趣旨の話をされていた.私は女性ではなく年代もだいぶ最近の話にはなるが,親族の殆どの人からは少なくとも賛成はされなかった.私の場合その原因は恐らく,数学を研究するということがどういう感じなのかが世間に殆ど伝わっていない事だと考えている.(所謂都会出身ではないので,それも少なからず関係しているようにも思う.)
初めてで様子が分からず,トンチンカンなことを言ってしまったようで失礼しました.