形容詞、副詞

ユーゴック語の形容詞は名詞に前置します。形容詞に格変化の一致は存在しません。

taas fan 美しい男

dekan arai 大きい島

形容詞に派生する接尾辞で代表的なものは以下の通りです。

また、形容詞一語で名詞の働きをする場合があります(名詞用法)。この場合の意味は、「人」として扱われるか「物」として扱われるかが文脈判断をしないと分からないので、形容詞によってまちまちです。

次の表にあるものは頻出します。

Syet je naa. 多くの人が知っている。

Kar kyanpa kensoroxate razree mo aderee. 彼は善悪を区別できる。

また、名詞用法の時の形容詞は、たとえ格が分かる状況でも敢えて格語尾を付けて名詞であることを明示することが多いです。加えて用いるのは専ら文章語なので、多くは-nar、-mooなどを付けるでしょう。

一方副詞は、文章の修飾語として働く場合はその場所は自由(動詞の直前が多いです)となり、特定の形容詞や動詞に修飾する場合はその直前につけることが原則です。

Kar tookerem ansum en dii mo an janba. 彼はここにいるだけで、勉強しません。

副詞は大きく二種類に分けることができます。

一つが派生副詞で、これにはいくつか形成法があります。ただし、形容詞はそのままの形で節の最後に置けば副詞にできるので、使わないこともあります。

加えて、派生副詞は大抵、-ta/-ka/-aを-te/-ke/-eに変えるか、直接-te/-ke/-eを付加するかで作られるのがほとんどで、生粋の副詞(程度、可能、義務など)はごく少数です。時を表す副詞など、形を一切変えずに、いつでも形容詞としても副詞としても使えるものもあります。

もう一つが既に言った生粋の副詞の中でも話法に関する副詞群です。「む、べし、じ、まじ」などのような日本語の助動詞に近い感覚で、ユーゴック語では推量や意志、義務に副詞を用いるのが普通です(一般動詞はあんまり使いません)。

おもな話法に関する副詞の一覧