文字と発音

有字

ユーゴック語の表記には有字という文字体系を用います。有字は表音音素文字で、仕組みはラテン文字と同じで、非常に簡素な作りになっています。特に現在使う有字は現代有字の中のユーナリアと呼びます。

左が大文字で右が小文字です。

文章は基本的に小文字で書かれます。大文字は、固有名詞の語頭、文章の最初の文字、また強調の際などに使われます。

発音

転写が一文字のもの

y [j]…日本語のヤ行と同じ。

s [s]…日本語のサ行と同じ。

z [ð]…英語のthatのthに当たる。

b [b]…日本語のバ行と同じ。

k [k]…日本語のカ行と同じ。

t [th]…日本語のタ行に相当する。破裂と同時に息を強く吐く帯気音。

n [n]…日本語のナ行と同じ。

m [m]…日本語のマ行と同じ。

w [w]…日本語のワ行と同じ。

r [l]…日本語のラ行と同じ。

th [θ]…英語のthirdのthに当たる。

d [d]…日本語のダ行に相当する。

j [dʒ]…日本語のヂャ行に相当する。破擦音。

f [ph]…日本語のパ行に相当する。破裂と同時に息を強く吐く帯気音。

p [p]…日本語のパ行に相当する。息はあまり強く吐かない。

h [h]…日本語のハ行に相当する。

g [g]…日本語のガ行に相当する。

ch [tʃh]…日本語のチャ行に相当する。破擦と同時に息を強く吐く帯気音。

a [a]…日本語のアに相当する。

i [i]…日本語のイに相当する。

u [ɯ]…日本語のウに相当する。非円唇。

e [ɛ]…日本語のエに相当する。

o [o]…日本語のオに相当する。

転写が二文字以上のもの

sy [ʃ]…日本語のシャ行、シ。

bw [β]…カタカナにすると「ブァ」または「ヴぁ」。

ky [kj]…日本語のキャ行。英語のky。転写はky

my [mj]…日本語のミャ行。転写はmy

ry [lj]…日本語のリャ行。

fy [phj]…日本語のピャ行。破裂と同時に息を強く吐く帯気音。

py [pj]…日本語のピャ行。

ph 英語のf。下唇を噛んで発音。

hhカタカナにすると「ッハ」。ドイツ語のchを口蓋垂で発音したもの。転写はhh。また、この子音の後に続く子音は口蓋垂音化する

hy [ç]…ドイツ語のichのchに当たる。

hv [ʕ]…カタカナにすると「ォア」。アラビア語などにある喉から出す「ア」のような音。出現頻度は低い。