『言葉は静かに踊る』目次

『言葉は静かに踊る』
新潮社、2001年3月5日
新潮文庫、2004年1月1日


【目次】

I 読書日記

いまだ未葬のままに

桐山襲『未葬の時』

アンドレ・ピエール・ド・マルディアルグ『薔薇の葬儀』

花村カナ『耳ソグミソギ』

トニ・モリスン『ソロモンの歌』

スチュアート・ウッズ『警察署長』

バチヤ・グール『精神分析ゲーム』

妹の手首の傷と雄弁な死体たち

マージョリー・ウォレス『沈黙の闘い』

写真集『SCENE』

ジョン・レチー『ラッシュ』

ダン・オブライエン『黄金の眠る場所』

バロウズの猫、水を飲む猫

レイ・ブラッドベリ『10月はたそがれの国』

スザンナ・ケイセン『思春期病棟の少女たち』

ウィリアム・バロウズ『内なる猫』

セネル・パス『苺とチョコレート』

崔吉城『恨の人類学』

阿川弘之『志賀直哉』

まるでラブレーのように

『THE TEACHING OF BUDDHA 和英対照仏教聖典』

メイ・サートン『ミセス・スティーヴンズは人魚の歌を聞く』

ミシェル・ラゴン『ロマン・ド・ラブレー』

ジェフリー・ユージェニデス『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』

葛西善蔵『哀しき父・椎の若葉』

ぼくらは卵の内側で

アナイス・ニン『ガラスの鐘の下で』

『ギュンター・グラス詩集』

アンドレ・デビュース『月からの声』『アダルタリー』

シャーウィン・B・ヌーランド『人間らしい死にかた』

メアリー・M・モーリス『危ない女』

春、愛猫の死に堪えかねて

写真集『擬態生物の世界』

嵐山光三郎『桃仙人 小説深沢七郎』

辻章『夢の方位』

死のさまざまなかたち

ブルース・スミス『テネシー・ウィリアムズ 最後のドラマ』

トニ・モリスン『ジャズ』

アルベルト・モラヴィア『豹女』

西義之『天才たちの死に学ぶ』

「美しい母性」の不在

ビアンカ・ランブラン『狂わされた娘時代』

篠山紀信・中平卓馬『決闘写真論』

久世光彦『マイ・ラスト・ソング』

リチャード・ルッソ『ノーバディーズ・フール』

心晴れない日々に

瀬名秀明『パラサイト・イヴ』

タチヤーナ・トルスタヤ『金色の玄関に』

辻邦生『西行花伝』

ル・クレジオ『パワナ』

自分に辟易している

アリス・ウォーカー『喜びの秘密』

ニコルソン・ベイカー『もしもし』

アンジェラ・カーター『ワイズ・チルドレン』

鈴木真砂女『都鳥』

時の迷子になった夕べに

山田風太郎『風来酔夢談』

スティーブン・キング『ドロレス・クレイボーン』

ロバート・B・パーカー『過ぎ去りし日々』

レニ・リーフェンシュタール『回想』

挽歌

リチャード・ノース・パタースン『罪の段階』

コリン・デクスター『カインの娘たち』

イサク・ディーネセン『不滅の物語』

ジム・ハリスン『突然の秋』

母親幻想

岸田秀『母親幻想』

キョウコ・モリ『シズコズ ドーター』

千葉信夫『原節子伝説』

幸田文『季節のかたみ』

作家の目

辺見庸『ゆで卵』

梁石日『タクシー狂躁曲』

竹内久美子『パラサイト日本人論』

メアリー・ウェズレー『満潮』

チャールズ・ブコウスキー『ブコウスキーの酔いどれ紀行』『町でいちばんの美女』

人間は秘密なくして生きられない

筒井康隆『筒井康隆スピーキング』

ジュディス・ラパポート『手を洗うのが止められない』

ジョーン・ディディオン『ベツレヘムに向け、身を屈めて』

アン・ビーティ『貯水池に風が吹く日』

胸に突き刺さるものを求めて

早坂暁『華日記』

須藤功『葬式』

ロベール・バダンテール『死刑執行』

荒川洋治『言葉のラジオ』

中村雄二郎『人間知抄 百家言』

家族のほんとうの秘密

大槻ケンヂ『新興宗教オモイデ教』

ジョン・ブラッドショウ『ファミリー・シークレット』

スティーブン・キング『ローズ・マダー』

アニー・デュプレー『黒いヴェール』

投げかけられる物語

永沢光雄『AV女優』

多和田葉子『聖女伝説』

E・アニー・プルー『港湾ニュース』

ターハル・ベン=ジェルーン『砂の子ども』

人間の生の底には……

『風貌談――男優の肖像』

ライラン・ヤング『顔の本』

写真集『伊藤晴雨写真帖 責め絵の女』

アラム・サロイヤン『ニューヨーク育ち』

J・ベルンレフ『アウト・オブ・マインド』

万事空にして、風を追うが如し

ロス・トーマス『欺かれた男』

山口瞳『血族』『この人生に乾杯!』

マルグリット・デュラス『これで、おしまい』

芦沢明子『木造校舎の思い出 関東編』


II 言葉は静かに踊る

私と本

死を受容すること(宮本輝『胸の香り』)

わが死後の植物図鑑きっと雨(大西泰世)

記憶と恐怖(村上春樹『レキシントンの幽霊』)

揺れ動く意識の深層を覗く(辻章『子供たちの居場所』)

道遠き寂庵(瀬戸内寂聴『寂聴 生きる智恵 法句経を読む』)

あふれる思いの結晶(鷺沢萠『ケナリも花、サクラも花』)

ぬめるような生の感触(河野多惠子『赤い脣 黒い髪』)

孤絶と愛(色川武大)

最後の煙草(谷川雁)

訛りにも似た温もりとユーモア(五木寛之『生きるヒント4』)

泣いたってかまうもんか(向田邦子『冬の運動会』)

読むラジオ(中島みゆき『ジャパニーズ・スマイル』)

現代の御伽草子(渡辺浩弐『マザー・ハッカー 1999年のゲーム・キッズⅡ』)

王の恵みと宿命(三島由紀夫『芝居の媚薬』)

人間の生の深淵(鈴木光司『生と死の幻想』)

生と死のシンフォニー(辺見じゅん『花子のくにの歳時記』)

私にとっての聖書(太宰治『もの思う葦』)

東京キッドブラザースの青春(永倉萬治『黄金バット』)

沈黙の果ての言葉(谷崎潤一郎『細雪』他)

言葉は静かに踊る(横光利一)

偉大さと華麗さの間で(スコット・フィッツジェラルド『偉大なギャッビー』)

世界と世界の間の林(C・S・ルイス『魔術師のおい』)

内なる黒猫(エドガー・アラン・ポー『黒猫』)

本の魔力が書かせた小説(アルトゥーロ・ペレス・レベルテ『呪のデュマ倶楽部』)

人間の深い悲哀堪能させる(ジェーン・スマイリー『嘆きの年』)

綿の国は死者の国(大島弓子『綿の国星』)

満身創痍のスーパーマン(山本直樹『ありがとう』)

物語を喪失した人間関係(篠山紀信『人間関係』)

エリローズの宮殿(篠山紀信『エリローズ』)

モデルから見たアラーキー(荒木経惟)

したたる(中川幸夫・荒木経惟)

紅い花がいっせいに(中川幸夫)

百万本の薔薇を与えよ(中川幸夫)


初出一覧


【解説】坪内祐三「本を必要とする人の読書の記録」