PHの謎、アフリカンシクリッドに最適なPHは弱アルカリ性である。
弱アルカリ性といっても、
以下のページに、「中性」とはpH値6~8とあります。
http://jsda.org/w/03_shiki/a_sekken27.html
弱アルカリ性:8.0ー11.0という定義があります。
マラウイ湖のPhは7.7~8.9という情報がありました。
確かに、弱アルカリ性の範囲に入っているわけです。
ある人は、サンゴ砂を使わずに、1年後にPhを4.5まで落としてしまい、アフリカンが1匹落ちたそうです。
結構な酸性です。といっても、弱酸性の範囲ないですが、
PH=-log[H+]
これがPHの式ですが、PHが1違うと、10倍水素イオン濃度が変わります。
つまり、PHが低くなるほど、水素イオンが10倍づつ増えていきます。つまり、PH5とPH3では、PH3のほうが100倍水素イオンが多いわけです。
しかし、PH6,7,8では、さほどの差はありません。
たとえば、10、1、0.1という程度の差です。
これがPH4になれば、1000という濃度になります。
これを見ただけでも、別に、PH8でもPH7の水道水でもさほど問題はないように思えます。実際、確かに問題ないです。
ただ、極端にPH5以下に下がってしまうような水槽環境だと、アフリカンシクリッドには辛いかもしれません。
アフリカンシクリッドのPHは、マラウィ湖と一緒である必要はありませんが、水換えをせずに餌を与えて飼育していると、水質はどんどん酸性に傾いていきます。さすがに、あまりに低いPHでは、普通の魚でも障害が出てしまいます。
とくに、水換え時に、急激にPHが上がることになるわけで、この時にPHショックという状態になり、非常にダメージを与えてしまうかもしれません。
そういう意味で、PHが下がらないように、サンゴ砂を入れて置く意味はあるといえますが、それ以上に大事なのが、硬度GHなどで表される指標です。
アフリカンシクリッドの場合、というか、他のさかなでもそうですが、GH、たとえば、塩水を考えてください。
ものすごい、濃い塩水から真水へ移動すると、魚はダメージを受けます。具体的には、今まで、濃い塩水にいたものを真水に入れると、水をすってぶよぶよになってしまいます。しかし、それは困ります。
そうなるまいと、魚は腎臓から尿として排出しています。
逆の場合は、この逆です。つまり、このことからしても、同じPHであっても、塩水の濃さが違うことの影響は計り知れないです。
海水魚を真水に入れるようなものです。
アフリカンシクリッドの場合、湖のミネラルが溶け出して、高いGHとなっていることが考えられます。
そういうことから、GHが低い、amazonの魚たちとは逆にサンゴからミネラルが溶け出して欲しいのです。
さらに、濾過され酸性になった水がサンゴで中和され、ミネラルを水に溶かし出します。これにより、水換えをしないと、硬度GHはどんどん上がっていきます。適度にあるのがいい状態です。
アフリカンシクリッドの場合、PHを気にするよりも、GHを考えたほうがいいかと思います。
とくに、水換えをするときに少し考えるといいと思います。水換えをしていないときは、だいぶ、ミネラルが溶け出して、濃い水になっていると、
ですので、分割するか、海水塩を少し溶かして、同じくらいの濃さをキープしてやる必要があります。
ですが、たいていショップでは水道水に近い水にならされていますので、逆に、自分の水槽の水が濃いことを想定して、ゆっくりとした水合わせが必要だということです。
他のたいていの熱帯魚は、GHは低い方がいいとされています。この点がアフリカンシクリッドが特殊なのかもしれません。
アフリカンシクリッドのPHというよりは、GHのほうをかんがえたほうがいいかと思います。
実際には、ならしていけば、限りなく水道水に近い水質で飼育できることは確かだと思います。
はたして、サンゴ砂を入れる必要は本当にあるのかどうか、不明です。
少なくとも、マラウィ湖にサンゴはありません。石だらけです。
石灰質の石から溶け出しているのだろうと考えられます。
しかし、サンゴほどの石灰の溶出を伴わないので、それほど高いGHになりすぎずにすんでいるのかもしれません。
こうして、考えると、アフリカンシクリッドのPHは、結果としてのことであり、それ以上に重要なことは、PH以外に、水質を判断する必要があるということです。
一説には、キレイに発色するために、GHやPHが影響しているという話もありますので、やはりそれに近づけるのがいいのかもしれません。一番いいのはマラウィ湖の石を入れることだと思いますが。