気が向いたら時に時系列順に追加していっています。完全ではないです。
現段階で書いているのは、坪井伊助さん、安藤時雄さん、大島甚三郎さん、室井綽さん、高木虎雄さん、田中幸男さん、浜田甫さん
〇安藤時雄さん
木曽の方で仕事していたよう。「竹林経営の要訣」だったと思うが、冒頭に書かれている文言が妙に印象に残っている。職場の同僚からは竹狂といった呼び名がつけられていたそう。憧れた時期もあったが自分には真似できないなと思うに至っている。国会図書館リサーチで検索し、関係ありそうな著作をピックアップすると以下の感じか。
日本竹林経済論 (双書館): 1906|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林栽培新論 (読売新聞社): 1907|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林保護繁殖法 (博文館): 1909|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
農林家訓集 : 附・農村教訓歌集 (文友堂): 1909|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
実用林業便覧 (六盟館): 1910|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
造林の経営 (博文館): 1910|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林経営の要訣 (六盟館): 1915|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
大日本山林会報 (大日本山林会事務所): 1918-12|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林栽培の栞 (赤澤秀巧舎): 1922-08|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
孟宗竹の栽培 (三浦書店): 1927|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林經營の指針 (富民協會): 1929|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
〇大島甚三郎さん
宮崎の方で仕事していたよう。安藤さんの実質上の弟子に相当するのだろうか(これは調べ不足)。当時宮崎周辺で発刊されていた機関誌「竹の友」にも深く携わっていたと思う。ハチクやホテイの開花枯死を経験し、マダケ開花が起こると大変だと発信されたこともあったが、1950-70年代の開花時にはあまり生かされなかったように私は思う。たくさん出された本の一部だと思うが、以下のようなものがある。
竹林改良法 (三浦書店): 1916|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
大日本山林会報 (大日本山林会事務所): 1919-11|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林栽培の栞 (宮崎縣山林會): 1922|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林造成法 (三浦書店): 1922|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
棕櫚栽培の要訣 (宮崎県山林会): 1923-07|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
朝鮮に於ける竹林栽培法 (赤澤吉郎): 1923-11-05|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
儲かる竹の栽培法 : 一名・竹林改良の話 (文久社書房): 1925|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
実験筍栽培法秘訣 (文久社書房): 1926|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
孟宗・淡竹・布袋竹・苦竹・四方竹・大名竹筍の作り方 (文久社書房): 1926|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
筍の作り方 (文久社書房): 1926|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
孟宗竹の栽培 (三浦書店): 1927|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林造成法 (三浦書店): 1927-00|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林の栽培仕立方 : 附・筍の作り方 (資文堂書店): 1927|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林經營の指針 (富民協會): 1929|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
富民叢書 (富民協会): 1930|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林の仕立法 : 農業的林業的 (弘明堂書店): 1931|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
孟宗筍栽培法 (博文館): 1931|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
農業的林業的竹林の仕立方 (弘明堂書店): 1931|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
日本木材工藝 (日本木材工藝協會): 1934-06|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
農業世界 (博友社): 1934-12|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
富民 : 農業の技術と経営 (富民協会): 1936-12|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
竹林の仕立て方 (天泉社): 1940|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
農業富民 (富民協会): 1965-03|書誌詳細|国立国会図書館サーチ (ndl.go.jp)
大島1965 竹4 大正期の竹林の奨励
〇室井綽さん
たくさんの著作を残されたが(こちらの「和書」シートを検索いただければわかりますが)、案外知られていなさそうなところで言えば、お勤めだった大学の紀要に書かれた記事。閲覧する限りでは以下。2025/5
雑誌「姫路学院レビュー(The Himeji Gakuin Review) 」
No. year ページ タイトル
11 1988 33-44 かぐや姫と西脇市
12 1989 1-15 竹筋コンクリート
13 1990 1-10 園芸竹の魅力
14 1991 1-8 怨念の竹槍騒動
15 1992 1- 私は竹のため130才まで生きたい一天下一品、姫学の孟宗竹
16 1993 1-10 長け生ふる奇し竹 *これは当津軽氏の文章
16 1993 1-14 タケの嘘
雑誌「姫路学院女子短期大学紀要 」
No. year ページ タイトル
1 1974 1-12 日本斑竹科植物誌
4 1977 1-10 信濃冠詞「みすず」考
6 1979 15-28 双枝竹に関する研究
7 1980 67-85 ペルーにクマイザサを勧める
11 1984 1-14 シノはヤダケである
13 1985 17-44 兵庫県の生物の諺 *清水氏との連名
14 1986 11-22 さかさだけ考
15 1987 11-24 竹盆栽 *藤田氏との連名
16 1988 1-40 竹の驚異
17 1989 1-8 タケ科の品種と栽培変種
18 1991 65-83 筍の麗色
19 1992 1-6 キンメイチクについて
20 1993 59-76 タケのナンバーワン
21 1994 49-60 世界のタケ科
〇高木虎雄さん
京都植物という雑誌に多く書き残されている。花の形態をもとに独自に分類体系を作られてきた。列挙すると以下の通り(誤記もありえる)。他にも富士竹類植物園報告や北陸植物や自費出版のものもある。
VolⅠNo.2-3 1953年 竹笹科3属の実生と変異
VolⅡNo.2 1954年 京都の竹笹
VolⅡNo.3 1954年 北海道を旅行して、山陰地方の鳳凰竹とは
VolⅡNo.6 1955年 ササの麦角菌をとりて、竹笹科の実生実験から、マダケとモウソウチクの開花年数
VolⅢNo.1 1956年 竹笹科の花粉、気孔、マダケの種子
VolⅢNo.2 1956年 京都産のささ
VolⅢNo.5 1957年 竹笹の観察雑記
VolⅢNo.6 1957年 比叡山のミヤコザサ
VolⅣNo.3 1958年 日本のささの分布について
VolⅣNo.4 1959年 比叡山のミヤコザサ
VolⅣNo.5 1959年 京都の2-3の植物雑記
VolⅤNo.1 1960年 竹笹の開花現象、世界一大きい竹の種子
VolⅤNo.2 1960年 ミヤコザサの実生(Ⅲ)
VolⅤNo.3 1961年 西山の竹
VolⅤNo.5 1961年 孟宗竹の移植について
VolⅥNo.2 1962年 ささ雑記(1)
VolⅥNo.4 1963年 ささ雑記(2)
VolⅦNo.1 1964年 比叡山のミヤコザサの栄養器官
VolⅦNo.4 1965年 ささのはなし
VolⅦNo.6 1965年 竹笹の実生の控
VolⅧNo.2 1966年 竹笹の実生の控
VolⅧNo.3 1966年 昭和41年竹笹開花の控
VolⅧNo.4 1967年 イネ科について報告2つ
VolⅧNo.6 1967年 愛媛県に移植したタケササの実生
VolⅩNo.2 1970年 高木虎雄先生を悼む、故高木会長を偲ぶ、高木先生を偲ぶ
〇田中幸男さん
名城大学にお勤めだった方。笠原さんや岡村さんとともにチシマザサやマダケ開花期に調査をされていた。農場@愛知県春日井市のタケ見本園に実生起源のチシマ(いろんな変わり者)などを植えられ栽培。ラセツチクの研究にも力入れられた。後年、ハチクのタネをとって富士竹類植物園などに寄贈したのも功績か。著作は富士竹類植物園報告に目立つが、名城大学内の農場運営報告からは研究の足跡が垣間見られる。
第1号 昭和56年11月
8. マダケ開花竹林の回復について(造園部)
9. ネマガリダケの実生斑入の形態について(造園部)
p.27
竹類見本園は20aで、竹類は、モウソウチ夕、キ ンメ イモウ ソウ、キココウチク、その他からなり、笹は、ク マザサ、アケボノザサ、キシマ コンゴウザサ、その他の種類があ る。パンブウ(南方系)は、ホウオ ウチク、スホウチク、ホウライチク、その他である。以上、竹笹類全体で約100種保有する。これらに対し品種保存の科学研究費補助金を国から受け てい る (詳しくは全国大学作物遺伝資源保存目録参照 )
p.30
竹 類……スズコナリヒラ、クロチ夕、クマザサ、その他 を販売していた模様
第2号
「ラセッチクの再発現について」の原稿あり
8.モウソウチクの実生苗変異について(造園部)
9. マダケ開花竹林の回復について (造園部)
第3号
「ネマガリダケの実生変異」の試験報告あり
7. ラセッチクの奇形稗と正常稗との関係(造園部)
ラセッチクの奇形稗と正常稗の発生率と発生原因との関係を解明 (堀取調査 )。
竹類の付属物の毛(葉面 ・肩毛 ・秤 ・秤毛)について竹類の分類には付属物の毛が重要な役割をしている。 その表現形態等について検討している。
原色日本園芸竹笹図説
主な研究業績•著書
現代園芸用竹笹の斑入品(1)
1985 富士竹類植物園報告 29:25-59
園芸用竹笹斑入品の在来種と新種の解説。
現代園芸用竹笹の斑入品(2)
1986 富士竹類植物園報告 30:37-74
園芸用竹笹斑入品の在来種と新種の解説。
THE HORTICULTURAL BANBOO
SPECIES IN JAPAN
自費出版 1986
第4号
「ラセッチクの奇型稗に就いて」
「10.ラセッチクの奇形稈発生原因について」「11.竹類の移植が新竹に及ぽす影響について」「12.竹類の付属物について (造園部)」
第5号
p.15
竹類見本園20aは昭和63年 4月に 3箇所に散在していたものを 1箇所に集め各品種間の地下茎の混人を防ぐためにコンクリート枠を施工し,各種の栽植面積も広くして観察がしやすい様に南北に列植した.その結果これまでより多くの学生が典味を持つ様になっている.
栽植している種類は,竹,笹,バンプ.(南方系の竹)類で約110種類(斑入り,奇形を含む),各種とも 5~8mの小面積に保存をしている.その他種子繁殖による変異性育苗の試験栽培を行なっている.・・・
「ラセッチク奇形の観察」
第8号:
「田中幸男。2001。 竹について。 くらしのなかの花。6:1-15。 中日園芸文化協会」
p.29の「竹類見本園」の種リストがある。
平成18年3月
第9号:
「さらに15年 3月 に疏菜担当 川添文雄助教授 ならびに造園担当・田中幸男助教授が退職した」
〇浜田甫さん (濱田甫さんとも)
鹿児島県内で長らく竹研究・活動に従事された方。私も後年に竹の会合で何度かお会いしたことがあった。2019年頃だったかに竹の開花に関する情報発表をした際、質疑応答の時間にえらく大きな声で激励の言葉をかけてくださったことが頭から離れない。以下の業績リストを作って確認依頼を試みるも、いい返事をいただけないままとなった。本に全てが書かれている旨は教えていただいたが。全ては網羅できていないかもしれないが、それなりに集めたとは思う。