岐阜県の養老公園には、一世紀前に竹林翁として知られる坪井伊助さんが遺したタケが植えられています。坪井伊助さんは竹笹の研究や造林に多大な貢献をされ、その功績は計り知れません。また、こちらの見本園から全国の竹笹園へ移植されたものも存在するため、非常に貴重な学術資料とも言えます。しかしながら、現況は悲惨です。もし坪井さんが天国から現状をご覧になっていたなら、涙を流されていたかもしれないと、勝手ながら思います。(しらんけど)
私自身、坪井伊助さんのファンであり、ここ5年ほど定期的に訪問しております。2022年4月2日に訪問した際に撮影したネームプレートの写真を、以下に掲載いたします。
坪井さんの仕事については岐阜県図書館のページがわかりやすいです。
計39枚のネームプレートが残されていましたが、私が確認したところ、形を保っているのは18枚に過ぎませんでした。種類が異なるものや、開花後に消滅しかけ、生存していないものなども散見されます。また、形を保っているものでも、てんぐ巣様の症状が見られるものや、シカに食べられた跡があるものなどもありました。
管理においては様々なご苦労があると存じますが、以下の点に最低限注意していただかないと、今後ますます消滅の危機に陥るのではないかと危惧したところです。。。
シカが侵入しないよう、柵を設ける
てんぐ巣状の症状がある枝葉は除去し、処分する
開花後にササ状に生えているものは、切らずに保育する
2025/4
ハチク類は、いずれも開花後の状態にあると考えて差し支えないでしょう(2017年頃から順次さいていったようです)。なお、メグロチクの一区画を除けば、開花後のハチク類は消滅しかけている状況にあります。 はかないですね。ホテイチクが複数の区画に出てきており元気よいことも伺えました。それらがここ10年でどうなるのか見物です。