ここでは、認定心理士資格の概要を紹介します。認定心理士の概要を理解する目的でご覧ください。また、「認定心理士資格を取得する方法」に私の体験記がありますので、併せてご覧ください(*^^*)
※ここで紹介する内容は、2016年12月時点の情報です。最新の詳しい情報は必ず日本心理学会のホームページでご確認ください。ここに記載した内容に起因する事象には責任は負いかねますのでご了承くださいm(_ _)m。
■認定心理士とは
認定心理士とは、資格保有者が心理学の標準的な基礎知識と基礎技術を習得していることを、社団法人である日本心理学会が正式に認めるものです。
日本心理学会とは、正式名称を公益社団法人日本心理学会といい、1927年(昭和2年)4月7日に創立された、全国規模の心理学の総合学会では最も歴史のある学会です。2012年3月末現在の会員数は7,400名となっています。
■認定心理士の意義
近年、大学の学際化が進み、学科名も多様化しています。心理学をしっかり学んでいても、「心理学科卒」ではなく、例えば「ヒューマンアカデミー科卒」など、心理学を学んだことが分かりにくいケースがあります。
また、大学を卒業後、他大学(放送大学などの通信制大学も含む)で心理学を勉強し直した場合など、心理学の知識を有することを的確に伝えにくいケースもあります。
その様な場合でも、認定心理士資格を保有していれば、心理学の基礎知識・基礎技術を身につけていることを的確にアピールすることができます。心理職を目指す場合や心理学の知識が活かせる職業に就く場合、履歴書に、「日本心理学会認定 認定心理士」と記載するだけで、心理学の基礎知識・基礎技術を有することを効果的に証明してくれます。
ただし、認定心理士は、弁護士や会計士の様な業務独占資格(ある業務を特定の資格を有するものしか行えないこと)ではないので、この資格で就職がずば抜けて有利になることはありません。また、公認心理師や臨床心理士の様な高度で専門的な知識・技術を習得する訳ではないので、認定心理士だけで心理職に就くことは難しいかもしれません。
心理職を目指すのであれば、公認心理師や臨床心理士などの専門的な資格を取得するか、認定心理士と併せて他の資格(心理相談員、産業カウンセラーなど)を取得するなどの工夫が必要でしょう。もちろん、自らカウンセラーとして活動するのであれば、正しい知識を身につけ、しっかりと経験を積んでいれば、その様な資格が必須ということではありません。
■申請資格
大学を卒業している(卒業予定である)こと、および大学(大学院)で心理学関連の所定の単位数を取得していること。
■認定に必要な単位数
□旧基準と新基準について
現在、新基準がスタートしていますが、2019年3月までは旧基準での申請も可能です。
□旧基準での必要単位
基礎科目3領域:2領域は各4単位以上、1領域は3単位以上、合計12単位以上。
選択科目5領域:3領域以上で各4単位以上、合計16単位以上。
その他の科目:心理学関連科目、卒業論文(最大4単位)、卒業研究。
全9領域で、36単位以上。
□新基準での必要単位
基礎科目3領域:1領域は4単位以上、2領域は合計8単位以上、合計12単位以上。
選択科目5領域:3領域以上で各4単位以上、合計16単位以上。
その他の科目:心理学関連科目、卒業論文(最大4単位)、卒業研究
全9領域で、36単位以上。
■必要書類
定型様式では、認定心理士資格認定申請書、履歴書、心理学関係科目習得単位表、審査料払込控貼付用紙・IDカード用写真添付用紙、提出書類チェックリスト。
その他、書類受領通知用はがき、所定領域・科目のシラバスのコピー、成績証明書や単位取得証明書等、卒業証明書や卒業証書等のコピーが必要です。
■資格取得までの流れ
認定心理士資格申請書類入手 → 申請書類提出・審査料振込 → 受付通知受領 → 審査 → (合格時)認定料振込 → 認定証・IDカード受領
■参考文献・ホームページ
日本心理学会 認定心理士の資格を取りたい方(http://www.psych.or.jp/qualification/index.html)