・著者:ロバート・W・ランディン(前田憲一訳)
・発行年:1998年10月20日
・出版社:一光社
・アメリカ人心理学者ロバート・W・ランディンが、アドラー心理学の概念を体系的に整理し、解説した著作です。アドラーは、自身の理論を体系的にまとめることをしなかったため、この様な本はとてもありがたい存在です。ただ、翻訳の問題なのか、難解な文章が散見されるのが残念です。この本だけで100%理解しようとせず(多少、難解なので)、ある程度理解したところでアドラー自身の著作に進み、組み合わせて読み進めることをお勧めします。
・著者:アルフレッド・アドラー(岸見一郎訳)
・発行年:2010年5月25日
・出版社:アルテ
・アドラー自身による著作です。アドラーの主要な概念「人生の三つの課題、共同体感覚、劣等コンプレックス、優越性の目標、ライフスタイル」などが実例とともに説明されていて、理解を深めるのには最適です。ところどころ難解な記述もありますが、全体的にはそれほど難しくないと思います。上巻は比較的一般的な内容、下巻は特定の状況に沿った内容となっています。
■「人はなぜ神経症になるのか」
・著者:アルフレッド・アドラー(岸見一郎訳)
・発行年:2014年6月15日
・出版社:アルテ
・アドラー自身による著作です。アドラーが診てきた神経症の症例を、自身の提唱する概念に照らしながら、その患者がなぜ神経症に至ったのかを紐解いていきます(治療やその後の経過についてはほとんど触れていません)。アドラー心理学の概念をより深く理解するための応用編の様な本です。ある程度アドラー心理学の概念を理解してから読んだ方がよいでしょう。心理療法に興味のある方にはとても参考になると思います。
■「嫌われる勇気」
・著者:岸見一郎、古賀史健
・発行年:2013年12月12日
・出版社:ダイヤモンド社
・悩める青年とアドラー心理学への理解が深い哲学者との対話という形で話が進みます。青年の問題提起に対して、哲学者がアドラー心理学の概念をベースにアドバイスをします。最終的には人はどうすれば幸せに生きることができるかを説きます。人は何のために生きているのか、どうすれば充実した人生を送れるのか、といった悩みをもった人に答える本です(必ずしもこの本に書かれたことが唯一絶対とは思いませんが)。アドラー心理学の概念を、現実場面に即してより深く理解するために読むのもよいでしょう。
■「幸せになる勇気」
・著者:岸見一郎、古賀史健
・発行年:2016年2月25日
・出版社:ダイヤモンド社
・「嫌われる勇気」の続編です。「嫌われる勇気」に書かれた内容をさらに深く掘り下げます。「嫌われる勇気」ほどの広がりはありませんが、教育や親子の在り方、交友、愛、自立などについて理解を深めることができます。
■「アドラー心理学入門」