弁護士 味岡申宰 Ajioka Shinsai

経歴

奈良県出身

新潟大学卒業

1977年弁護士登録


主な取扱業務

先物取引被害、証券取引被害、離婚、個人及び会社の再生及び整理、民事全般、家事全般、刑事事件、消費者問題、公害・薬害事件、住民訴訟


主な役職など

新潟県弁護士会会長(2013年)

新潟大学法学部講師(2001年〜2003年)

新潟大学実務法学研究科教授(2004年〜2013年)


著書

新潟水俣病の発生と紛争解決過程における訴訟・交渉・合意の意義と機能(2012年12月25日発行・法政理論第45巻第2号)

法律相談に関する実証的研究(2004年12月)

自己破産Q&A(1999年)

消費者保護の立場から見た海外商品相場取引(1983年)

2019.8.5 暑中お見舞い申し上げます

地球温暖化の影響で異常気象が続いていますが,皆様,お体の調子は大丈夫でしょうか。

これまでは夏休みに入るとすぐに孫が来たのですが,今年からは小学校や中学校の部活があり日程調整がなかなか大変なようです。子や孫が帰ってくるのも楽しいことですが,我々も夏休みを楽しみたいと,今年は八甲田山と八幡平に行くことにしました。事務所レターが届く頃には涼しい山頂に立っているかもしれません。日頃のストレスを解消し,夏休み明けにはリフレッシュした体と気持ちで仕事に取り組みたいと思います。

これからも,ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

2018.6.1

やっている本人が被害にあっていることに気づきにくい商品先物取引被害

私は,商品先物取引被害の救済と被害発生防止のための法制度改革を目的として活動する全国先物取引被害研究会に創設時から参加させていただきました。香港商品取引所の調査,米国のニューヨークやシカゴの商品先物取引所,CFTC(商品先物取引委員会)等の調査団に参加し,被害予防のための法制度の提言等にも微力ながら参加してきました。

全国先物取引被害研究会の取り組みにより,司法救済だけでなく,両建の勧誘禁止や不招請勧誘の禁止等の法令による規制にまで至りましたが,政府の規制緩和策と商品先物取引業者の政府に対する働きかけ等により,せっかくの被害防止予防の法規制が緩和されています。これまでの経過からすると,規制が強化されると被害の発生が減少し,緩和されると被害が増加する傾向があります。

商品先物取引は,ハイリスクであるとともに仕組みが複雑で専門的な知識を要することから,一般顧客は業者の誘導に陥りやすく,また,顧客本人は勧誘の違法,両建の勧誘の違法,無意味な反復売買等による手数料稼ぎの違法等が行われている場合でも気付かないことが多いのです。また,少し取引を経験すると先物取引が分かったような気分になり,形式的に取引注文に同意していることから自分の判断で取引したのだから取引で損しても仕方がないと思ってしまうことが多いのです。

最近の事例でも,先物取引とは別の事件の相談を受けた際にたまたま先物取引を行って損をした経験があるという話が出ました。良く事情を聞いたところ問題がありそうなので取引履歴を取りよせ再度事情を聞いたところ,商品先物取引業者の担当者による違法行為が行われていました。訴訟を提起し,損失の6割程度を回復することができました。

商品先物取引を行って損失が出た場合,問題がある事例が多くありますので気軽にご相談ください。