日時:2024年12月1日 (日) 14:00-16:40
場所:静岡大学浜松キャンパス共通講義棟(共11)
参加費:無料
企画趣旨
技術の進歩は,人々の身体的あるいは知的な能力を拡張することで,多様な特性を持つ人々の人 生の可能性を広げてきた.こういった歴史の中で,近年の人工知能技術の発達は,従来は困難と考 えれてきた知的なハンデキャップを埋め,より広範な人々の社会参加を促す可能性を示している.人 間と同等あるいは人間を越える言語や画像の生成能力が可能になった時代のなかで,今後,人間 の知能はどのように変わっていくのか.また,教育や社会は,それにどのように対応するべきか.本 研究会では,異なる立場の研究者が,それぞれの視点から現代の状況を語り,今後の社会の姿を 議論する.
暫定版プログラム
14:00-14:10 :趣旨説明
14:10-14:40:認知モデルの立場から
タイトル:誰もが社会参加できる未来のために認知科学ができること
講演者:森田純哉(静岡大学情報学部行動情報学科)
認知科学はコンピュータを用いることで,人間の頭のなかの動きを理解しようとする研究分野である .典型的には頭のなかの動きを、プログラムによって表すことで研究が進められてきた。本講演では ,そういった人間の知性の模型(モデル)を作ることを専門とする講演者が,生成AIを用いたコミュニ ケーション支援に関する研究の現況を概観し,その課題を議論する.
14:40-15:10:特別支援教育の現場から
タイトル:特別支援教育において生成AI活用が期待されること
講演者:織田晃嘉(国立特別支援教育総合研究所)
特別支援教育における生成AIの活用を進めるために、支援ツールとしての生成AIの活用、 生成AIを活用する教員の理解の二つの方向から論を進めていきたい。支援技術として生成 AIを考える場合、これまでの支援技術では対応することが難しかった思考や創造性への支援 に活用できる可能性がある。また、教員の理解の促進の方向性を探るために、生成AIの回答 をどこまで学習の成果と認めるかについて教員対象のアンケートの結果を参考に皆様と一緒 に考えてみたい。
15:10-15:40:休憩(会場にて生成AIを体験可能なデモを実施する予定です)
15:40-16:10:学習科学の現場から
タイトル:生成AIありきの初修プログラミング教育に期待されること(仮)
講演者:遠山紗矢香(静岡大学情報学部情報科学科)
2022年度から,小学校から高校学校の全ての学校段階で子どもたちがプログラミングを学ぶ教育課 程が始まった.さらに今年度は,大学入学共通テストで初めて「情報I」が出題される.一方で,生成 AIを活用した教育も推進されている.生成AIに何をどこまで委ね,人が何をどこまで行うのか,また その過程で人は新たにどのような能力を伸ばしていくべきかは,現在議論が進められているところで もある.そこで本発表では,プログラミングを題材として,人の能力を高めるためにいかに生成AIと付 き合うかについて検討を行う.
16:10-16:40 パネルディスカッション
織田晃嘉(国立特別支援教育総合研究所),遠山紗矢香(静岡大学),西村崇宏(静岡大学),森田 純哉(静岡大学)
アクセス
静岡大学浜松キャンパス共通講義棟(下図の811)。
参加方法
現地参加を希望される方は直接上記の会場におこしください.現地の受付にてお名前や所属先を記 入いただく予定です(任意).
参加方法について,ご不明な点などについては下記の問い合わせ先 (現地・プログラム関連)にお問い合わせください.
また,当日,会場の様子をZoomにて中継することを予定しています.中継での参加をご希望の場 合,以下にて事登録をお願いいたします. https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZ0tfu-orDktHt0YGhNB7Ptl0FLpv-rxJ7n0
なお,研究会はあくまでも対面での開催を前提としています.そのため,十分な質の中継をご提供で きない可能性があることについては事前にご了承ください.
問い合わせ先
● 現地およびプログラム関係 森田純哉(静岡大学情報学部, j-morita@inf.shizuoka.ac.jp)
● 学習と対話研究分科会事務局 寺井あすか(はこだて未来大aterai@fun.ac.jp) Web https://www.jcss.gr.jp/branch/sig_l-l.htm