【刊行物】
『いつもの言葉を哲学する』(朝日新書)

拙著『いつもの言葉を哲学する』(朝日新書)が、12月13日に発売されます。(その数日前から書店に並び始める予定。)

私たちの社会や生活のなかで息づく「いつもの言葉」たちの重要さ、面白さ、危うさを、多様な事例を見渡しながら探求していく本です。

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784022951533

本書収録のエッセイ34本のうち21本は、昨年の秋口から朝日新聞で連載していた短いコラムが原型になっていますが、分量的には全体の約9割が書き下ろしです。

本書に登場する言葉には、現実をぼやかす言葉、責任を回避する言葉、人を傷つけ排除する言葉、対話を拒絶する言葉などもあれば、これまで注意を向けられなかったものを見事に捉える言葉、文化の奥行きを反映する趣ある言葉、人生と生活の瞬間を切り取る美しい言葉などもあります。

多様な言葉のもつ多様な側面を見渡し、吟味しつつ、本書が問うのは、言葉を大切にするとは実際のところ何をすることなのか、という問題です。

私たちの生活は言葉とともにあり、そのつどの表現と対話の場としてあります。そうした場はどうすれば確保されうるのか。――本書では、私たちの生活に織り込まれてきた言葉、私たちがいま使っている言葉、いつも見かける言葉を再考することで、その答えを探ります。ぜひ手に取ってみてください。