低空での経験ランディング編

低空でのヒヤリハット経験は2例

もうひとつはランディング

個人的な集まりの地方のクラブからの要請がたびたびあり、パラモーターを検討しているので近くの河川敷でデモフライトをして見せて欲しい

という依頼は少なくなかった。

指定されたある場所へいってみると河川敷の広さはOK, しかし風上方向に150-200m程度のボタ山がある。大きな山ではないがなんだか影響を受けそうだ。

時間は1時頃 風向は南東、河川敷は東西に伸びている。風速は2m/sec程度と穏やかだったので多少の乱流は承知でフライトした。

テイクオフ後すぐに山の交流を避けた位置に移動して上空では大きなアクシデントはなく、そしてそれから起こることもまったく想定せずにランディングアプローチに入った。

ファイナルアプローチ、高度残り1-1.5m そのとき急激な迎え角の増大と突き上げをくらって5-6m一揆に上昇 迎え角は大きくなったまま(翼は後方へ下がりパイロットが前に振り出された状態)となった。

この後はピッチモーメントで急激なピッチダウンで翼は前方へはじかれたようにシュートして回復する間もなく地面に叩きつけられる 直感的にそう感じてエンジンをフルパワーにした。そうすることで迎え角を無理やり維持して翼のピッチモーメントによるシュートを防ごうという作戦だった。とっさの思いつきは功を奏して大きくなった迎え角を維持したままサーマル(乱流?)から離脱し、恐る恐るアクセルを緩めて迎え角を通常滑空の状態に戻し、緊張しながら無事ランディングできたのだった。

地形的には南風で冷たくないとはいえ風をさえぎるぼた山の後方に位置する河川敷、5月頃の強力な日射で暖められた地上付近の空気がぼた山の影響で本流に直接さらされず効率よく暖まって、そこへ不定期に吹き込んでくる風がトリガーとなってこのような地上からの強烈なサーマルを発生することなど珍しくはない。

・・・が いま思い出しても身の毛のよだつ経験だった。