プログラム (ALGI 2010)

最終更新日時: Last modified: 2010-09-05

9月6日(月)

13:30 〜 13:45

オープニング+連絡など

13:45 〜 14:30

鴨 浩靖(奈良女子大学)

演題:

Malfattiの三角形の大きさを数式処理で計算する

梗概:

三角形の内部に3個の互いに外接する円があり、それぞれの円が三角形の三辺のうちの二辺と接するとき、その3個の円は Malfatti の円と呼ばれる。Malfatti の円の中心を結んで得られる三角形は、Malfatti の三角形と呼ばれる。Malfatti の三角形と元の三角形について、内接円の半径の比と外接円の半径の比と直径の比の取り得る範囲を計算した。計算の途中で手計算で解くのは難しい大きな連立方程式を解くことが必要だったが、数式処理システムを使えば解ける程度の大きさであった。

14:30 〜 15:10

蔵岡 誉司(米子高専)

演題:

Strict-tensor product of semilattices and the DM-completion

梗概:

$\{\vee,0\}$-半束のテンソル積は知られている。$\{\vee,0\}$-準同型や双準同型に条件を付加することにより、DM-完備化に対して普遍写像性が保たれることを示す。また、ファジィ理論への応用について考察する。

15:10 〜 15:30 休憩

15:30 〜 16:15

宮部 賢志(京都大学数理解析研究所)

演題:

Limit Theorems on a Computable Topological Space

梗概:

大数の法則と重複対数の法則は確率論における基本的な極限定理である。 実数列を実数の無限積の元と見て、その位相空間に計算可能性を入れ、 その上でのランダムネスを定義すると、 すべてのランダムな実数列で大数の法則と重複対数の法則が成り立つ。 独立性ではなくランダムネスからこれらの性質が導かれることが特に興味深い。

16:15 〜 16:45

戸田 貴久(京都大学大学院人間・環境学研究科)

演題:

色付きの点の集まりはいつ超平面によってその色付け通りに分割できるか

梗概:

P. Kirchberger は、R^dにおいて各点が2 色のうちの1 色で(例えば、赤色あるいは青色で)塗られた有限個の点の集まりXに対して、d+2点以下の任意の部分集合を超平面で色付け通りに分離できるならば、Xを超平面で色付け通りに分離できることを示した。本発表ではこの定理をよりカラフルにした定理を示す。

16:45 〜 17:30

浅田 和之(京都大学数理解析研究所)

演題:

Arrows are Strong Monads

梗概:

Hughes’ arrows were shown, by Jacobs et al., to be roughly monads in the bicategory Prof of profunctors (distributors, modules). However in their work as well as others’, the categorical nature of the first operator was not pursued and its formulation remained rather ad hoc. In this paper, we identify first with strength for a monad, therefore: arrows are strong monads in Prof. Strong monads have been widely used in the semantics of functional programming after Moggi’s seminal work, therefore our observation establishes categorical canonicity of the notion of arrow.

懇親会

9月7日(火)

10:00 〜 10:45

津曲 紀宏(鹿児島大学・学振特別研究員DC)

演題:

McIver-Morganモデルの一般化への試み

梗概:

McIver-Morganモデルは確率システムのモデルであり,このモデルはD公理,0公理をみたす完備べき等左半環をなす.完備べき等左半環の各部分クラスに対応する二項多重関係の部分クラスは既に明らかにされているが,McIver-Morganモデルを始めとする確率的多重関係については未だ一般的な結果は得られていない.本発表では,完備べき等左半環のモデルとしてのMcIver-Morganモデルの一般化への試みを紹介する.

10:45 〜 11:25

辻下 徹(立命館大学)

演題:

砂山の公理とその効用について

梗概:

無限集合を確定できるものとして扱うことにはある種の無理があり、その無理が現代数学の手枷足枷になっている面がある。砂山の公理「到達不能な自然数が存在」により数学に複数の有限概念を導入する試みを説明し、「到達不能」のような不定性を持つ概念を不定性を解消しないで使う方法とその意義について考えたい。

11:25 〜 12:10

角田 秀一郎(奈良女子大学)

演題:

1分=60秒

梗概:

数論的多様体で微分積分等の解析を導入しようとすると数学の本質に関わる困難に直面する。どのような困難があるのかとそれをどのように打開しようとしているかを説明する。

12:10 〜 12:30

クロージング+連絡など