格詞

格詞とは、名詞の前に置いてその名詞の格を表すという機能を持つ前置詞です。

格を表された名詞は動詞や他の名詞を修飾します。

副格詞

副格とは名詞の前に置き、その名詞と動詞の関係を表す格のことです。※勝手に作った用語です。

■対格を表すna

対格とは目的語の格です。

le emos na doi

私 読む 対格格詞 本

私は本を読む

naによってdoi(本)が「読む」の対象であると示されたわけです。

■与格を表すso

与格は目標、着点、方向などを表す格です。

le nema so yalo

私 行った 与格格詞 そこ

私はそこに行った

le neme na doi so ya

私 あげた 対格格詞 本 与格格詞 あの人

私はあの人に本をあげた

■奪格を表すtau

奪格は起点を表す格です。

le nema tau tolo

私 行った 奪格格詞 ここ

私はここから行った。

■定格を表すde

定格とは「AはBである」のBの格のことです。

ak as de ago

それ である 定格格詞 犬

それは犬である

■主格を表すpa

通常主格は無標ですが、強調、倒置するときや、助副詞を伴うときはpaを使って標示します。

主題ではない主格句を文頭に持ってくるときには必ず付けます。

pa le as de ya

私がその人だ

■道具格を表すke

konis ke tok

書く 道具格格詞 ペン

ペンで書く

道具格を主格に置き換えても文は成立します。

konis pa tok

ペンが書く

■場格を表すdo

omis do talo

住む 場所格格詞 ここ

ここに住む

形容格

これも勝手に作った用語です。名詞と名詞のを表す格です。

■所有格を表すta

doi ta le

本 所有格格詞 私

私の本

■属格を表す ik

wak ik ago

肉 属格格詞 犬

犬の肉

A ta BとA ik Bは以下の通りに使い分けます。

●AがBの所有物であればtaを使う。(最優先)

●AがBの一部であればikを使う

●AがBの属する集団であればikを使う。

■名詞を限定詞にするo

oは名詞の後ろに置いて限定詞となり、他の名詞を前から修飾する格詞です。

A o B

はAのBという意味になります。

oを使うときは以下の制約があります。

A o Bと表現するとき、

●Aが定の名詞である。

●Bが「Aに属する要素」、「Aの一部分」、「Aの父親、母親、配偶者などAがひとつだけ持つもの」のいずれかである。

副格の格詞に-nをつけると形容格の機能になります。

この-nは従属接続詞に使うこともあります。

ago don tia meik

犬 場格格詞 その 家

その家にいる犬

定格の形容格化は同格「―である~」という意味になります。

fon den ozo

人 定格格詞 敵

敵である人

ちなみに名詞を2つ続けて並べても同じような意味になります。

ozo fon

敵の人

前側が修飾部であることに注意です。

このとき限定詞は2つの名詞の前に置きます。

ya ozo fon

その敵の人

形容格化した副格は分詞や不定詞を修飾することもできます。

hamopan nan wak

肉を食べる者

形容詞を修飾することもできます。

pais mono son xok

花 等しい に 雑草

雑草に等しい花