有価証券報告書

2020年度

有価証券報告書2021年6月.pdf

2019年度

有価証券報告書202006.pdf

Weber氏の報酬は20億7300万円

2020年6月24日

本日の株主総会において、「考える会」からのCEO報酬金額に関する質問について、坂根取締役会議長は有価証券報告書に記載しているとして回答を避けましたが、公開された有報(P112参照)で金額が明らかになりました。本来は事前に招集通知書において公開されるべきであると考えます。>2019年度有価証券報告書

「考える会」では予てからROE、TSRが重要な経営指標であると主張してきましたが、今回の総会にて会社側から、ROE等の業績指標の回復は未了だとの説明がありました。経営指標に関しての認識を共有できる糸口が探られたと思っています。ただし、今回公表されたCEO報酬は「考える会」の推測通り、グローバル医薬品企業ではファイザーを抜いて、メルクに次いで第2位となりました。

昨年「考える会」から株主提案した役員報酬の開示については総会資料で公表すると公約されていました。タケダイズム「誠実、公正、正直、不屈」の精神を行動と判断の基準としているのであれば、今回の事前質問に対して総会において真摯に回答されるべきであったと考えます。会社側の説明では、19年度CEO報酬にはシャイアー社買収後の取り組みに対する評価が反映されているとしていますが、本来であれば成果に応じた報酬の供与が原則でなければなりません。本件に関しては会社との間で見解の相違が埋まらず、誠に残念です。

社外取締役の報酬についても、今回はじめて開示され、全員がほぼ一律4000万円という破格の報酬であることが判明しました。ちなみにファイザーの社外取締役報酬は2,000万円~4,000万円、日本国内の社外取締役の標準報酬は1,000万円前後ですので、タケダの報酬は破格であり、是正の必要性を感じざるを得ません。このような大盤振る舞いによりタケダの社外取締役は全員がウェバーCEO・坂根議長コンビに同調しており、結果としてコーポレート・ガバナンスが甘くなっているのではないかと思われます。社外役員を含め全役員の個別の報酬総額を開示することは欧米企業ではスタンダードであるものの、日系企業としては初めてのケースと報道されています。透明性の向上は評価したいと思います。