画家・絹谷幸二氏による「子ども 夢・アートアカデミー」

 本日は,美術の授業の一環として,文化庁主催の「子ども 夢・アートアカデミー」を実施しました。講師は日本を代表する画家・絹谷幸二氏です。コロナ禍のためオンラインによる講話,実技演習を経て,3年生の生徒一人一人が絵画作品の制作を行いました。

 「子ども 夢・アート・アカデミー」は,平成17年,日本芸術院・三浦朱門院長の提唱により始まった,日本芸術院による社会貢献事業です。美術・文芸・音楽などそれぞれの分野における最高峰の芸術家である日本芸術院会員がゆかりのある小・中・高等学校を訪問し,実技披露を交え,会員自らの体験に基づいた講話を行います。子どもたちに文化芸術活動の素晴らしさや夢を持って生きることの大切さを伝え,豊かな心や感性を有する我が国の文化継承者の育成を図ります。

 絹谷氏は以下のように語ります。

『日本芸術院主催の「子ども 夢・アート・アカデミー」を通して,将来を担う子ども達に,夢を描く力,イメージの展開力・描く喜び,楽しさを伝えたいと思っております。そのことが,将来を担う子ども達の健全な精神の発展に繋がり,日本の活力の源になると考えているからです。産業界,会社でも,センスがずれたり,柔軟な考えが出なければ,モノは売れない状況に陥ります。デザインも,心の持ち方も,美しくなければ,滅びていく運命にあります。美がいかに大事かということを,子どもたちにこそ,しっかりと教えなければいけない,そういう思いです。』

講  師  絹谷 幸二 氏

日本の画家。東京藝術大学を経て1971年のイタリア留学によってアフレスコ(壁画技法)をさらに深め、帰国後、歴代最年少にて画家の登龍門である安井賞を受賞。多彩な技法を駆使し、エネルギーに満ちあふれた独自の画風を確立した。現在はシュルレアリスムと抽象表現主義を総合したような画面構成に漫画的吹き出しを組み込む事で、現代的な具象画の探求を行っている。1997年には長野冬季オリンピック・ポスターの原画制作、2008年には渋谷駅の壁面にパブリック・アートを設置、2014年には文化功労者に選出され、美術と社会を結びつける幅広い活動も行っている。

生徒の芸術的な作品をご覧下さい。