加賀一向一揆のこと

戦国時代の加賀国には戦国大名はいませんでした。

加賀は一揆持ちの国であり、本願寺領国でもありました。

そのきっかけとなったのは、文明3年(1471年)に、越前国吉崎にやってきて坊舎を構えた蓮如です。

蓮如が吉崎滞在の間に最初の一揆が起きています。

もっとも有名なのは、長享2年に守護富樫政親を滅ぼした一揆でしょう。

「加賀は百姓の持ちたる国のようになった」とは、今の鶴来町にいた実悟(蓮如の十男)の言葉です。

それから100年近く、金沢御堂の建立をはさんで一揆と本願寺持の国が続き、

天正8年(1580年)に金沢御堂が、織田信長軍の柴田・佐久間勢に占領されて、終焉していきます。

この百年の間に、多くの出来ごと、特に戦(いくさ)があり、時代は中世から近世へと変っていきます。

日本全体の社会も、室町時代、応仁の乱、戦国時代、石山合戦、信長の天下統一へと進みます。

今、加賀一向一揆を6話でつないでみようと考えて、書いている途中です。

最終章第6話『金沢御堂落つ』は、櫻坂第18集に掲載していただきました。

うつのみや書店や加能屋書店武蔵店にあります。

全体は

1. 吉崎 1471-1480

2. 高尾城燃ゆ 1481-1488

3. 北国の大一揆 1489-1505

4. 金沢御堂建つ 1506-1546

5. 死闘石山 1547-1580

6. 金沢御堂落つ 1580

という構成で書いています。

小説は櫻坂に発表し、書く中で感じたことや見えてきたことをこのコーナーに書いて行きます。

(つづく)11/27