北陸の歴史物語

店主の趣味の創作コーナーです。

小説作品、エッセー、感想その他を紹介するつもりです。

どなたか一人でも、面白いと思ってくだされば幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします

小説を書くようになったきっかけ。 2014.11.26

二年前、武蔵店を開店したときのこと、金沢で歴史小説・時代小説の同人誌『櫻坂』のあることを知っていて、

その巻末に古書目録を掲載してもらおうと思いました。

古い知り合いのN氏に相談してすぐOKを貰い、

郷土書、歴史書など四頁を載せてもらったところ、古本についてコラムを書くように言われ一頁分書きました。

それなら同人になれと誘われ、気軽に同意。

そうすると、掲載されている全作品の感想を書けと言われ、やんわりお断りしていたのですが、

ご返答は「時間がかかっても、書いてください」の一点張り。

ついに根負けして、全部読み、一二行づつの感想とも言えないような印象を書いたのが二ヶ月後でした。

次に合評会に出るように言われ、そこで楽しく話しの輪に加わり、

倉庫にある歴史史料などを話のネタにとお見せしたりと、すっかり同人気分になりました。

皆から言われたのは、出久根さんのような、古本屋小説を書くべしというものです。

会合で、掲載されていた「贋金つくり」についての小説の感想として、

「登場するキリシタンが陰謀がらみの異質な存在になっているのは、違和感がある、もっと普通の人間ではないか」

そう発言して帰宅した記憶があります。

その後、パソコンの前に座っていたら、物語が湧いてきました。

江戸時代、加賀平野、一人の少年、家に田んぼはない、でもこの少年は幸せになれる。

後は少年の後ろから、付いてゆくだけ。見えたもの、聞こえたこと、彼の思い、それらを書きとめていきました。

こうして、『櫻坂』第15集に『白き峰を仰ぎて第一部』が載りました。

その後、第二部から第四部まで(『櫻坂』第16集・第17集)書き継いで完結しました。

天保七年ころから明治二十年ころまでのことを書き、加賀藩隠れキリシタンものとなりました。

このコーナーでは、櫻坂掲載作品、未掲載作品、エッセー、感想その他を紹介するつもりです。

どなたか一人でも、面白いと思ってくだされば幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。