開き王手と両王手

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開き王手(※1)と、両王手(※2)。詰将棋ではよく見る手筋だが、その基本について考えてみたい。

開き王手

開き王手とは、王と「飛(龍)・角(馬)・香」の間に駒が1枚あって、その駒が移動することで、利きが通った「飛(龍)・角(馬)・香」が王手をかけること。

移動した駒を「移動駒」、王手をかけた駒を「王手駒」とすると、開き王手が成立する駒の組み合わせは次の表の通り。

移動駒と王手駒が同じだと、開き王手は成立しない。また、王手駒が香の場合、香と同方向の利きがある飛や、香と同方向にしか動けない歩との開き王手は成立しない。

両王手

両王手は、開き王手の特殊な場合で、移動した駒でも王手をかけることにより、同時に2つの王手をかけること。王手をかける駒が2枚のため、合駒ができないという特徴がある。

移動して王手をかけた駒を「移動王手駒」、移動せずに王手をかけた駒を「王手駒」とすると、両王手が成立する駒の組み合わせは次の表の通り。

両王手が成立する駒の組み合わせは、開き王手のときより少ない。また、王手駒が角で、移動王手駒が桂か香か歩のときは、移動王手駒が成るときのみ両王手が成立する。

開き王手と両王手の例

次の詰将棋は、開き王手と両王手を含んだ3手詰である。

  • 初手は5五桂。角が王手駒、桂が移動駒の開き王手。

  • 2手目は3三玉と逃げる。

  • 3手目は4三桂成。角が王手駒、桂が移動王手駒の両王手で、これで詰んでいる。

初形/詰め上がり

2020年7月17日作成/2020年7月19日修正

※1 「開き王手」は、「空き王手」「明き王手」「アキ王手」など、いろいろな表記がある。チェスだと「discovered check」。

※2 チェスだと「double check」。

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