かいわれは本当に大根か?
これは、1995年の秋、某課長の素朴な疑問から始まった。
「かいわれって、おおきくなったら本当に大根になるんか?」
これをきいた某掛員は、たまたま家にかいわれの種があったことをおもいだし、実験にとりかかった。
まず、鉢を買う。万が一、おおきな大根になっても大丈夫なように、深くて大きいやつを。そしてどっさり土をいれ、種をまいた。
数日して、かわいい双葉がでる。当然、かいわれの葉だ。だんだん大きくなる。「やっぱりかいわれだね」と、当たり前の会話が交わされる。
ある日、葉に虫くいのあとを発見。どうやら土の中に虫がいるらしい。根元をほじくると、くるんと丸まった幼虫がでてくる。かわいいかいわれのため、成仏してもらう。
水栽培みたいなもので、特に肥料をやらないのに、結構ひょろひょろとのびる。ぎざぎざした葉がでて、大根っぽくなってきた。
だんだん鉢がせまくなってきたので、一本だけのこして、間引きをした。根は、しろくてほそかった。
やがて、冬がすぎ、1996年の春となった。冬の間、暖房のある事務室のとなりにあったおかげで、元気にそだち、高さが60cmほどになった。花もたくさん咲いた。白くてかわいい、大根の花だった。
かくして、かいわれは大根であることが確認できたのであった。めでたしめでたし。
2009年6月6日作成/2016年11月1日修正