makelrf

  • Sony LIBRIe EBR-1000EP で読むことができる電子ブックをつくってみました。
  • 今回作成したのは、LIBRIe でよめる「BBeB規格 Bookフォーマットのe-Book」のうち、暗号化されていない .lrf の拡張子をもつファイルです。
  • 使用したソフトは「makelrf Version 0.3」です。このソフトは、テキストファイルをlrfファイルにすることができます。
  • Windows XP Home Editionでテストしました。

準備

  • 電子ブックリーダ(LIBRIe for Windows もしくは LIBRIe LE for Windows)

(LIBRIe LE for WindowsはSONYのサイトからダウンロード可能)

  • makelrf

http://www.sven.de/librie_files/から makelrf3.zip をダウンロードして展開 (例:C:\makelrf)

  • 適当なテキストファイル

今回は青空文庫から宮沢賢治著 ポランの広場のテキストファイル(467_txt.zip)をダウンロードして、makelrf と同じディレクトリ (C:\makelrf) に展開

  • Unicodeが編集できるエディタ

Windows標準のワードパットでも編集可能ですが、適当なエディタがあればそちらのほうが便利

なお、今回用いるのはUTF-16(Little endian / BOMあり) と呼ばれるタイプのUnicodeファイルで、ホームページなどで使われるUTF-8ではないので注意

作成手順

1. 「ポランの広場」のテキストファイル (poran.txt) は、文字コードがShift JISなので、Unicode (UTF-16, Little endian / BOMあり) に変換。

ワードパッドの場合、"MS-DOSテキストファイル" で poran.txt をひらき、保存するときに "Unicode テキストドキュメント"で保存。 (文字コードコンバータがあれば、それでUnicodeに変換しても可)

2. 電子ブックのメタ情報ファイル (info.xml) を編集。

この info.xml も文字コードは Unicode なので注意。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-16" ?>
<Info version="1.0" >
<BookInfo>
<Title reading="ポランノヒロバ">ポランの広場</Title>
<Author reading="ミヤザワケンジ">宮沢賢治</Author>
<BookID>TESTBOOKID000123</BookID>
<Publisher>TEST Publisher</Publisher>
<Label>LIBRIe Books</Label>
<Category>文芸一般</Category>
<Classification></Classification>
<FreeText>This book was generated by a preliminary version of makelrf. データは青空文庫より
</FreeText>
</BookInfo>
<DocInfo>
<Language>ja</Language>
<Creator>makelrf sample</Creator>
<CreationDate> 2005-2-17 </CreationDate>
<Producer>txt2lrf 0.0</Producer>
<Page>0</Page>
</DocInfo>
<Keyword></Keyword>
</Info>

3. コマンドプロンプトをひらき、makelrfを展開したディレクトリ (C:\makelrf) に移動。

4. コマンドラインから makelrf を実行して電子ブックを作成。

C:\makelrf> makelrf -o poran.lrf poran.txt

5. 電子ブックリーダがインストールしてあると、.lrf の拡張子をもつファイルは電子ブックファイルとして認識されるので、エクスプローラでmakelrfを展開したディレクトリ (C:\makelrf) を表示して、電子ブックファイル (poran.lrf) をクリックすれば電子ブックリーダが立ち上がって読めるはず。

オプション

makelrfのコマンドラインから指定できるオプションは、コマンドラインから

C:\makelrf> makelrf

とすると表示されます。

補足

  • makelrf3.zipを展開すると、sourceディレクトリに makelrfのソースファイルがでてきます。これをgccでコンパイルすると、Windows以外のプラットフォームでもmakelrfを実行することができます。
    • 現在、Linux、FreeBSDなどUNIX系OSでの動作が確認されています。
  • この説明は、Librie reference (http://www.get-set.net/librie/ 2007.2現在 サイト消滅) にあったCreating ebooksを参考に書かせていただきました。
  • 参照リンク集に掲載したサイトも参照してくださいませ。

2009年6月25日作成/2016年11月1日修正