LoRaのび太安全管理システム (地盤WEB観測・警報システム)
株式会社シンク・フジイは地盤観測システム LoRaのび太安全管理システムをご提供しています。LoRaのび太安全管理システムは現場にすぐ設置できる仮設型のシステム機器で、従来型特定小電力無線の10倍以上の見通し通信距離が得られます。
災害復旧工事の安全管理など、素早く屋外で観測を行えるよう特化した仮設型の観測システムです。
LoRa通信は従来型特定小電力無線(2.4GHz DC・ZigBeeのび太)に比べて通信距離(ノード→ゲイトウエイ)が 10倍 以上
LoRa通信による長距離(見通しでは10㎞以上)データ転送とWEBモニタリングによる地盤監視・警報システムです。
主に土砂災害発生時や土木工事時に地盤の状態を監視して作業員の安全を確保するために使用します。
オリジナルソフトを搭載したゲイトウエイによるインターネット通信、サーバー側での多彩で柔軟なデータ処理と警報メール配信、 独立電源(ソーラー電源)による現地システムの稼働も可能にした省電力インターネット地盤観測・安全管理システムです。
本システムは
・藤井基礎設計事務所グループ(シンク・フジイ)
の共同開発によるmruby-cを用いたオリジナルの強力なデータ収集ソフト・WEB転送ソフト・サーバー内データ処理・配信ソフトを使用しています 。
センサー(伸縮計や水位計など)に接続されたノード(ロガー+送信機)からデータをLoRa通信でゲイトウエイ(受信+インターネット送信)に転送し、WEB経由で藤井基礎グループのサーバーに送ります。
サーバーで加工(グラフ化・解析)されたデータは専用WEBページで配信され、関係者はいつでも閲覧することができます。(お客様側でサーバーをご用意される場合はご相談ください)
藤井基礎グループサーバーでは送られてきたデータをお客様が見やすいようにグラフ化し、専用のWEBページで配信します。
データ変位量に閾値を設け、閾値を超えた場合、登録されたアドレスに警報メールを配信することができます。
お客様はスマートフォンやパソコンなどインターネットに接続された端末でWEBページを閲覧できます。あらかじめ端末のアドレスをサーバーに登録しておくと警報メールを受け取ることができます。
ゲイトウエイはノードやロガーのデータを転送する以外にもサーバー側からの操作により接点を出力したり(現場警報機の操作に使用)WEBカメラや他の機器を接続して遠隔操作する機能などもあります。
LoRaのび太システム データの流れ
特に伸縮計による地盤のWEB観測については ⇒ 伸縮計地盤観測のページ(特設)をご覧ください。
通信機器
429MHz LoRa無線ノード
ゲイトウエイ(左)チャージコントローラー(右)
ソーラーパネル
標準品 100W
ディープサイクルバッテリー
標準品 100Ah
WEB配信ページと自動警報メールの例
自社サーバーによるWEBページでのグラフ配信
傾斜計による変位方向グラフ
伸縮計データ変位速度による崩壊予測グラフ
スマートフォン・携帯電話への警報メール配信
特徴1. とにかく早く簡単に!
特に災害発生の直後、場合によっては被災者の捜索を行っている、そんな時に捜索者や復旧工事作業員の安全を確保するには、とにかく素早い機器設置と観測の開始が必要です。電力会社の電源線を引いたり通信回線業者の手配をしている暇はありません。
シンク・フジイの「のび太観測システム」は単管を組んだ簡単な架台に取り付ける屋外仮設型のシステムで、ソーラー電源で稼働します。
シンプルで素早い対応が可能です。
特徴2. 自社サーバーにより現場の要望に応じたWEB配信が可能
すでに土木の分野でも観測はWEBモニタリングが当たり前になっていますが、サーバー側での顧客要望への対応に融通が利かないことが多いようです。
シンク・フジイのWEB観測は、土木コンサルタントである藤井基礎設計事務所の自社サーバーによりデータ管理とグラフ等の配信を行っています。地盤・気象観測を得意とし、グラフや警報発令基準などお客様のご要望に応じて都度、自由にカスタマイズすることができます。
例えば
複数の異種データを同一グラフ上に表示する。(計測した伸縮計と水位計、気象庁の雨量データなどを同一軸上に表示して比較可能にします)
表示観測期間を変える。(全期間グラフに加えて最新24時間、前3日間、前1週間、前1ヵ月など自由に作成できます)
閾値を複数設定する。【複数の閾値を設定し、各閾値に応じたメール(警戒・警報・警報解除など)を自動配信します】
データ配信と同時に解析も行い、地盤の崩壊速度やAIによる崩壊予測を表示する。
など、その他、お客様の目的に応じた各種表現方法・グラフ化にお応えします。
地盤観測・安全管理 イメージ図
特に伸縮計による地盤のWEB観測については ⇒ 伸縮計地盤観測のページ(特設)をご覧ください。
LoRaのび太 設置例
現場内送信側
(センサー+ノード)
センサーは基本的に電圧式の5Vセンサーを使用します。
ひとつのノードに接続できるのは5Vセンサー2基とパルス出力センサー1基です。
クラックをまたぐ伸縮計(電圧式)のデータを収集
モルタル斜面の伸縮計(電圧式)データを収集
雨量計(パルス出力)に接続したノード
雨量計(パルス出力)と水位計(電圧式)のデータを収集
LoRaのび太 設置例
現場内 受信側
(ゲイトウエイ+独立電源)
現場に商用電源がある場合はソーラーパネルを必要としません。
1基のゲイトウエイと通信可能なノードは4基です。
伸縮計1基のデータを転送
(ゲイトウエイ1基)
伸縮計2基のデータを転送
(ゲイトウエイ1基)
伸縮計4基 WEBカメラのデータを転送(ゲイトウエイ1基) 警報機2基
伸縮計8基 雨量計1基 のデータを転送(ゲイトウエイ2基)警報機2基
LoRaのび太 接続機器
警報装置は現場内受信側またはサーバーより信号を送信して稼働させます。
WEBカメラはWEBページ上に映像を載せて配信します。
無線式警報機
簡易WEBカメラ
鉄道管制室内での警報装置
住宅内での警報装置
LoRaのび太データの通信システムとは主として地盤状態のモニタリングに使用しますが、土木以外の分野への応用も可能です。WEBモニタリングの必要がある場合はご相談ください。
本システムは屋外での仮設に特化したシステムです。単管などを組んで架台とし、短時間で設置・通信を開始できるため、災害直後の現場など電源の無い場所で、急いで地盤観測を始めたい場合に適しています。
災害復旧工事現場など地すべりやがけ崩れのおそれがある場所では監視員が地盤の状態を常時監視し、 災害の予兆をとらえた場合、ただちに警報を発して現場作業員や付近住民を避難させる必要があります。
災害の予兆をいち早くとらえるには地盤の状態を、伸縮計、歪計、水位計などのセンサーにより精度良く監視する必要があります。 また、監視員がセンサーの設置されている危険な場所に通わなくてすむように遠隔モニターできる通信システムが不可欠です。
LoRaのび太システムは危険な場所に設置されたセンサーのデータを無線で安全な場所まで送信し、そこで観測データを収集し、必要な場合に警報を発します。 また、観測データはインターネットを介して登録されたパソコンやスマートフォン・携帯電話に送ることが可能で、現場の状況を離れた場所で安全に低コストで分析することができます。
観測現場でセンサーデータを送信するLoRaノード(データ収集と送信機能を持つ)は小型軽量で低消費電力であるため、 設置や保守が容易で、市販の単1アルカリ電池で長期間(約6か月)にわたる観測が可能です。 さらに、システム構成は現場の状況に応じて選択でき、観測開始後にも拡張(WEBカメラ追加など)や縮小が可能です。
429MHz LoRa長距離無線通信(通常の特小無線の約5倍の通信距離)により安全にデータ収集
429MHzLoRa無線通信による遠隔モニタリングにより危険区域から離れた場所で安全にデータの収集と分析を行うことができます。 これにより災害復旧工事現場などにおける2次災害防止や、データを収集する観測員の危険と負担の軽減に役立ちます。
有線観測の場合、使用されるケーブルが工事の障害となったり落雷のノイズを拾ったりする上、工事後に多量の廃材として処分されますが、 無線モニタリングではその心配はありません。
インターネットでリアルタイム観測
地盤の観測データ(標準で10分毎にデータ収集)はインターネットを介して藤井基礎設計事務所のサーバーに蓄積され、 グラフ化など必要な処理を行った上で関係者に配信されます。 関係者はどこにいても携帯電話やパソコンで地盤データを監視することができます。 システムを警報機や警報メール配信と連動させれば、 現場作業員や離れた場所にいる関係者全員に一斉警報を発することができ、緊急時に迅速な対応が可能となります。
軽量で設置や保守が容易
LoRaノード(データロガー+現場内送信機)は小型軽量で市販の単1アルカリ電池4本で長期間の観測が可能です (電池寿命は10分おきの観測でも6ヶ月以上)。設置や保守の際、従来システムのように重い鉛蓄電池や発電機などを崖上の危険区域まで運ぶ必要はありません。
状況に応じて選択、変更ができる柔軟なシステム
遠隔モニタリングを行う目的は様々です。土砂災害現場における地盤監視のように危険度と観測頻度の高い場合から、 施工後に異常の有無を長期間に渡って監視する場合のように危険度と観測頻度の低い現場まで同じ監視システムを用いるのは合理的ではありません。 LoRaのび太は現場の危険度、緊急度、観測頻度や予算などに応じて必要なシステム構成を選べます。 また、観測開始後にも必要に応じてシステムを拡張したり縮小することができます。
特に伸縮計による地盤のWEB観測については ⇒ 伸縮計地盤観測のページ(特設)をご覧ください。