マイクロソフトワード

ワードの基本として重要度が高いポイント (2021年3月)

注:本ページでは、バージョンが2013を使った説明です。2016や2019のバージョンではメニュー構成や表示などが少し違うところがあります。

文字列の調整

インデント

インデントとは、文字の位置を揃える機能のことです。段落の最初の行の先頭文字位置を1文字下げるなど「字下げ」とも言われますが、ワードでは行文字位置の調整として、左インデント・右インデント・ぶら下がりインデントがあります。文字位置の調整として、中央揃え・左揃え・右揃えの機能は最初に覚えられる機能ですが、インデントは細やかに行内での文字位置調整に必要な機能です。特に「ぶら下がりインデント」を理解すると段落の調整が簡単に見栄えよくなります。

ぶら下がりインデント

ぶら下がりインデントとは、段落内での2行目以降の先頭文字の位置調整機能です。段落とは、文字を入力して、改行(Enter)されるまでの間です。段落内では文字は繋がっています。段落内行数が2行以上の場合の2行目以降のインデントのことが、ぶら下がりインデントです。段落最初の行は1行目のインデントで調整します。(インデントを理解していない人は、スペースを入れて調整、改行して次行でもスペースで調整しているの見かけます。)

インデントの設定は、ホームタブの段落設定にありますが、ルーラーを表示(表示タブ)することで、下図のようなインデントマークをドラッグすることで調整できます。細やかな位置調整する場合は、キーボードのaltボタンを押しながらドラッグすると微調整が可能です。

段落

段落設定の画面が右図です。配置・インデント・間隔の設定を行います。

全般

配置は、行内文字列を左寄せ・右寄せ・中央揃えの設定。初期値で使うと英文用の中央揃えになっているので、日本語文章としては、左寄せを規定に設定することがお勧めです。

アウトラインレベルは、単純な文章では設定が不要です。論文などのように「第○章-第○節-第○項」といった階層構造で文書を作成する場合に設定すると目次を自動生成できるなど便利な機能です。

インデント

ここでインデント調整するよりは、前項をお勧めします。

1行の文字数を指定時に右のインデント幅を自動調整とは、ワードバージョンによって動きに違いがあるようです。私の2013では機能しないようです。

見開きページのインデント幅を設定は、両面印刷の場合等です。

間隔

間隔の設定では、行間が1行が規定になっています。ここを固定値して、間隔を指定するとページ設定とは別に行数調整ができます。間隔指定数(ポイント)は、「使っている文字ポイント数」+「上下余白を考慮した数」です。余白として2ポイントは最低必要ですが。

段落前・後の行数は、行間隔を前と後でそれぞれ、任意の長さ調整する機能です。

1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる」は、チックを外すフォントの行間となります。既定の10.5ポイントのフォントで作成していると行数が20%ぐらい増えます。(行間が狭くなる)

フォント

フォントの調整をすることで、文字数(範囲内に入る)の調整することができます。フォントサイズが変わると当然文字数が変化するのはお判りと思います。先程のページ設定でプロポーショナルフォントを使うと文字幅が調整されるとの説明をしましたが、フォントの設定では、このフォントの種類とサイズ以外にも細かな調整ができます。

フォントの詳細設定タブが右図です。文字間隔を標準から「狭く」することで範囲に入る文字数を増やすことができます。カタカナなどは狭くしても見やすく、画数の多い文字は見にくくなり、文字の種類により見やすさが異なります。大まかには0.1ポイントで1文字分ぐらいの割合です。

反対に「広く」することもできます。均等割り付けの代わりとして利用できます。

他にもありますが、有用なものは、数字の間隔設定ぐらいです。フォントが通常設定でも数字のみプロポーショナルとするこができます。

A4サイズ用紙で、ページ設定=余白を上下左右25mm、文字行数を40文字×40行に設定、フォント設定=MSゴチック通常とプロポーショナル、フォントサイズを10.5ポイントと8ポイント、段落=1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせると合わせない、以上の設定での1ページ何文字入るかを調べてみた結果が次の表です。

40文字×40行=1,600文字が基準です。プロポーショナルフォントにすると約100文字、ポイントが8ポイントに下がると200文字、グリッド線に合わさないと400文字増えることになります。当然余白によりさらに増やすことができます。(余白は印刷するプリンターによりますが、概ね左右上下5mmぐらいまで設定が可能)

同じ用紙サイズでも、これら3つの設定で大きく変化します。

少しはみ出たページや行を見るとなんとしても収めたいと思う私の美意識です。

下の左図のように、数文字だけ2ページ目にはみ出しています。ページ設定で行数か下余白を調整すれば1ページに収まります。

下右図では、7の段落で1文字、9の段落で5文字はみ出て2行になっています。1文字であれば、この段落のみ右インデント調整やフォントの幅を狭くするでことで収まります。5文字ぐらいだと収めにく場合は段落の行間調整とぶら下がりインデントで綺麗表示する、この段落の右インデントを広げフォント幅を狭くすると1行に収めることもできます。

ページ設定、段落(間隔とインデント)、フォント(サイズ・種類・間隔)を使いこなせると思いどおりに、ワードを操ることができます。時間がある時に、是非試してみてください。

ページレイアウト

文書作成の最初に設定するのが、ページレイアウトです。ページレイアウトタブのページ設定では、用紙タブでサイズを、余白タブで用紙の向き(縦・横)と上下左右の余白を、文字数と行数で文字方向(殆どが横書きだと思います)と文字数と行数(1ページ)を指定します。その他には、ヘッダーとフッターの設定があります。よく使う設定は、設定後に既定に設定しておくと便利です。

また、文字と行数タブでフォントもよく使うものを設定して既定に設定することもお勧めです。私の場合は、日本語にMSPゴチックと英数字はAralにしています。ちなみにPのつくフォントはプロポーショナルフォントで文字によって幅を調整しています。 Proportionalは均整のとれたとの意味ですが、細幅の文字と太い幅とで幅を調整したフォントです。

もう一点は、その他のタブにある罫線です。線種(通常の罫線)とページ罫線と網掛けの設定です。ページ罫線は用紙に枠線を引くと言うことです。私は、校正段階で赤色のページ罫線を余白に沿って設定し、図表や写真などが余白からはみ出していないかなどの確認に使っています。チラシやポスター制作に使われている場合にお勧めです。

もう一点を付け加えると、ファイルメニューにある、オプションの設定です。

ページ・段落・フォント以外にもオプション設定より文字数や行数が変わる要素があります。オプションの文章校正タブのオートコレクトオプションを開くといつくかのタブで設定要素があります。入力オートフォーマットでは、TabやSpaceでインデントが設定されたり、「・」などで始まるリスト表示が自動であったり、便利なようで、お節介な機能があります。文字体裁にも禁足処理の細かな設定ができるようになっています。

もう一点を付け加えると、ファイルメニューにある、オプションの設定です。

ページ・段落・フォント以外にもオプション設定より文字数や行数が変わる要素があります。オプションの文章校正タブのオートコレクトオプションを開くといつくかのタブで設定要素があります。入力オートフォーマットでは、TabやSpaceでインデントが設定されたり、「・」などで始まるリスト表示が自動であったり、便利なようで、お節介な機能があります。文字体裁にも禁足処理の細かな設定ができるようになっています。


表示タブでは、スペースや段落記号など編集記号の表示設定があります。すべての編集記号を表示するしてみると、以外なことで、行送りになっているようなことがわかります。ここも要チェックです。


非常にたくさんの設定項目あります。ワードを既定値のまま使っておられ方は、一度はチェックしてみてください。

オブジェクト

ワードで文章を作成する上で文字だけでなく、画像(写真)や図形や表など入れることも多くあります。ワードを使い始めた方には写真や図形が思う位置に置けないといった経験をされたことがあると思います。

画像(写真)・図形・表・テキストボックス・スマートアート・グラフなどをオブジェクトと呼んでいます。ここでは、頻度の高い写真と図形に調整方法について説明します。

画像

画像を挿入した画面が右図です。

文書に画像を挿入すると、既定では「行内」になっていて段落内に配置されます。これが大問題なのです。画像の配置には、「行内」・「四角」・「外周」・「内部」・「上下」・「背面」・「前面」の種類があります。最も役立たないのが「行内」なのに既定値となっていることです。右図画像の下が文字行にかぶります。このような配置にすることはまずありません。「上下」だと下の文字列と重なりません。空白行に画像配置する場合は「上下」にします。

挿入した画像をドラッグで自由に移動させるには、「前面」にすると自由に移動できます。これを既定の設定(画像では既定のレイアウト)しておくことをお勧めします。「行内」では、カーソル位置でなく段落に配置のため、思い通りの位置に来ません。

まずは、前面に配置しサイズの調整し配置したい位置を考えます。それから文字列を周囲に配置する必要がある場合は、「外周」か「四角」にします。「四角」は画像の形とらわれず四角枠になります。画像の形に合わせる必要があれば「外周」を選びます。「背面」は透かしのように文字列の後ろに配置されます。





「内部」は「外周」とよく似ていますので、左図のような特殊な図形場合に有効です。左端が外周、その右が内部です。星の下の空白部分(内なので内部)に文字が入ります。

画像をクリックで右上にでるマーク→

レイアウトオプションで折り返しが調整できます。画像を右クリックメニュー(右奥図)から文字列の折り返しを選択して調整します。

図形

挿入タブから図形を選択すると下図のような青色の図形が配置されます。既定値として、塗りつぶし=青、枠線=青になっています。配置も画像同様に行内です。

右クリックメニューで「図形の書式設定」(上右図)を開くと下中図になります。図形ではテキストボックス同様に文字を入れることができます。(画像との違い)

「塗りつぶし」と「効果」と「レイアウトとプロパティ」の3つのタブがあります。「塗りつぶし」(無しとすると透過状態)と「線」(色・線種などなど)の調整を行います。「効果」は影や3次元調整です。「レイアウトとプロパティ」では、文字を入れた場合の調整で、「垂直方向の配置」や余白などの調整を行います。左右上下の余白設定を既定より狭くすると小さな枠でもより多くの文字が入ります。なお、テキストボックスでは、図形オプションと文字オプションタブがあり、文字は文字オプションで設定すると文字の塗りつぶしなども調整できます。

これらをよく使う設定に変更し、既定の図形に設定しておくと便利です。私の場合は、「塗りつぶしなし」、「線(単色)」の色は黒、線の幅は1pt、左右余白を1mmとして既定の図形に設定(配置も前面・文字は黒色)にしています。

図形をクリックするとメニューバー上に「描画ツール」が出てきます。ここで、「頂点の編集」することで右図のような図形の編集ができます。

図形に応じて図の枠隅に「■」=ハンドルが出ます①。②ここをドラッグして変形させます③。変形すると「□」ハンドルが出てくるので、④□ハンドルをドラッグすると⑤図になります。

折り返し点の編集

画像や図形を文字列内の周囲に配置した時に文字列と画像の位置関係の調整機能が、折り返し点の編集です。折り返し点の編集画面が、下図左のよう赤い枠線と「■」のハンドルが表示されます。このハンドルをドラッグすることで、下図右のように文字列の位置を調整することができます。

右横図は、□の図形にですが、左右上の折り返し点を広げています。

以上で大まかに画像や図形の配置のコントロールができるようになりますが、他にもレイアウトの詳細設定画面(右図)を表示すると「文字の折り返し」タブでは、折り返しを左や右だけにしたり、文字列の間隔も調整できます。この文字列の間隔調整も役立ちます。また、「位置」タブで「オーバーラップ」(前面以外の配置時の重なり)や「アンカー」(画像位置の固定)、水平・垂直方向の基準など細かな調整ができます。興味ある方は、どう機能するのか試してみてください。

使うと便利な機能

書式のコピー

章項目節に従って、インデントや段落を調整したり、リスト形式で入力してインデントを調整した場合は、1箇所の設定したものを、書式コピーを使うと簡単にレイアウト調整ができます。

設定した段落の先頭で書式コピーをクリックし、マウスポインターを文字列上移動すると刷毛マークが出ます。刷毛マークを設定したい段落の先頭でクリックするとコピーされます。続けて複数個所の場合は、書式コピーをダブルクリックすると1箇所クリック後も刷毛マークが継続されるので、次々にコピーが可能になります。

ワードの入力作業でいかに時短をするかは、クリックの回数を少なくすることです。

メニュータブ表示の下にそれぞれのコマンドボタンが配置されているリボンと呼ばれる領域が表示されます。上図の右上の緑〇で、この表示調整をします。リボンを表示すると本文表示領域が狭くなります。また利用するメニュータブの切り替えも必要なので、ワード作業に慣れた方には、リボンを常時表示しない(タブの表示)方法をお勧めします。そして、それ以上の重要なのは、クイックアクセスツールバーの活用です。

クイックアクセスツールバー

メニュータブの上に表示されているのが、クイックアクセスツールバーです。コマンドの中からよく使うものがあれば、ここに表示さることで、メニュータブを開くことなくコマンドが直接指示できます。既定では、上書き保存と元に戻すぐらいがあると思いますが、私の場合、フォントやマーカー・左右の配置・書式コピー・テキスト・テキストボックス・文字数カウントなど18のコマンドを表示しています。上図の紫〇の上矢印をクリックすると右図のようにカスタマイズ画面になります。こここで必要なコマンドを追加し必要あれば並び替えします。クイックアクセスツールバーを活用することで、作業速度が速くなります。

F4も便利です

SoftwareページのWindows PC操作のショートカットキーで説明していますが、繰返し命令のF4=ファンクションキーの4です。コマンド操作をクリックすることなく繰り返し操作できます。ある文字列をコピーし貼り付けをし、続けて何か所にも貼り付けしたい場合は、最初の貼り付けに続きマウスで移動しF4キーを押すだけで貼り付けできます。同じコマンド操作をする場合はF4を活用してみてください。

練習問題

段落書式設定の練習問題です。A4サイズで、2ページあります。

右記のボタンをクリックしてGoogleドライブからダウンロードし、見栄えのする文章にレイアウトにして下さい。回答例をPDFで用意していますので、実施後にチェックか実施前に参考にしてからトライしていただいても結構です。

フォントやフォントイズを変更したり、行間・段落を変更して各1ぺージ内に収まる範囲で見栄えするようにレイアウトを変更してみてください。

同じ練習問題に対して、画像を挿入して各1ページ丁度に収まるように配置してみてください。回答例を参照し、画像は個人のPCから適当なものでもよいですし、画像フォルダーをクリックするとサンプル画像をダウンロードできます。