PCの設定

Windows10パソコンが遅い原因の調べ方と調整・設定方法について解説します。

(2021/09/20-10/15完了)

Windows10パソコン(以下「PC」)の起動に時間がかかる、遅いと言うことをよく聞きます。

Windows10には様々な機能があり通常の利用には不要なものもあります。分かりやすものでは、「市販デモサービス」や「FAX」です。「市販デモサービス」は販売店で利用されるものです。パソコンからの「FAX」も利用されているケースは稀ではと思います。これら不要なサービスの停止することで時間短縮になります。

また、市販されているPCにはWindows10の起動以外にもメーカーにより様々なものが起動されるように設定されています。期間や機能限定の無料ソフトです。ウィルス対策ソフトが多いようですが、ランチャーソフト(アプリ・ソフト「以下アプリ」を起動するする画面)やDVD等関連。またニュースや広告の表示などもあります。これらのアプリが起動する、起動されなくてもバックグランドで更新待機するなどして、何ら形で動作している状態にあります。そのために起動に時間がかかる、また利用中の動作が遅くなる要因にもなります。

これらのアプリの起動とサービス停止(場合よればアプリの削除)することで起動を速める効果があります。

システム構成ユーティリティ

Windows10システムは様々なモジュール(構成要素)から成り立っています。個々のモジュールをサービスとして読み込みます。電源オンするとBIOSが起動し、その後サービスを読み込みます。そしてスタートアップとして起動時に自動的に実行されるアプリが起動されます。不要なサービスや自動起動アプリを停止する方法の一つが「システム構成ユーティリティ」です。

スタートメニューの「Windows管理ツール」の「システム構成」をクリックします。右奥図のシステム構成ユーティリティ画面になります。

6つのメニュー(全般・ブート・サービス・スタートアップ・ツール)があります。全般は、通常か診断かオプションかのスタートアップの選択(設定)です。起動を速めるには、最終的にはこのオプションを選択します。診断スタートアップは、パソコンの動作が異常な場合などに利用します。ブートは起動時のオプション選択、ツールは様々な情報を表示です。

まず、「サービス」タブをクリックし確認します。

サービス画面が右図です。

サービス名、製造元、状態が表示されています。サービス名は概ねアルファベット順です。分かりやすくするため、製造元をクリックし製造元順にすると何のアプリ・ソフトのものか分かります。下にはMicrosoftは非表示と親切なボタンもあります。(Microsoftのサービスはいじるなと言うことでしょうか??)

確かにMicrosoftは必要なものが多いのですが!この他にもIntelやPC製造メーカーのものは重要なものです。

例えば、「Adobe Acrobat Update Service」はアドビ社PDFアプリの更新情報が無いかをチェックするものです。通常は必要ですが、バックグランド動作しているため、定期的に手動確認する習慣にすれば停止(無効化)することもできます。

知らないメーカーの知らにアプリがあれば、コピペしてネット検索して確認します。ここで怪しいものや不要度が高いものを停止しにします。

実行中のサービスを停止するには、サービス名の頭☑をクリックして□の状態にします。停止サービスを実行中にする場合は□をクリックして☑です。このように変更を加えると「適用(A)」がクリックできる状態になります。適応をクリックすると無効化の日付が入ります。但し状態は実行中のままです。この後「OK」をクリックすると右図のように再起動を求められる画面になります。停止・実行処理には再起動が必要になります。

ここで「再起動しないで終了」を選択した場合は、その後に再起動時に変更が有効になります。

次は、「スタートアップ」です。システム構成でスタートアップをクリックすると右図のようにタスクマネージャーを開くになり、ここをクリックします。右下図に画面にです。

ここでも、発行元をクリックすることで、必要性を理解しやすくなります。スタートアップは「有効」か「無効」の選択です。

変更したファイルをクリックすると右下の「無効にする(A)」がクリック出来る状態になります。無効になっているファイルの場合は「有効にする(A)」になります。クリックすると状態が変わります。次回起動時から読み込まれなくなります。

「Cortana(コルタナ)」はWin10の音声アシストですが、使っていななら不要です。以前に使っていたが今は使っていないもの、例えば古いプリンターやスキャナーなども残っているかもしれません。不要なものを無効化や削除(後で説明)することで起動時間が短縮されます。

ある程度製造元と名前で何者かわかりますが、スタートアップでも不明なものがあれば、ネット検索して確認しておきす。例えば、右図のトップにある「TwDsUiLanch.exe」は発行元がありません。ネットで確認したところこれは、ブラザープリンターのスキャナー機能のためと分かりました。

タスクマネージャー

スタートアップ設定でタスクマネージャーを使いました。実はこのタスクマネージャーには、パソコンの状況を診断してくれる便利なツールでもあります。

タスクマネージャーは、Winndows10で動作しているアプリ(ソフト)が実行しているタスク(=仕事)を管理しているマネージャー(=管理者)です。

起動方法はいくつかありますが、タスクバーのスタートかアイコンなどのない黒い枠部分を右クリックすると右図が現れ、「タスクマネージャー」を選択します。プログラムメニューでは、Winndowsのシステムツールにあります。(右奥下図)ハングアップしているアプリを強制終了させる時に使う「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を押してもそのメニュー(右奥図)から選択起動できます。

タスクマネージャーの使い方

タスクマネージャーを起動した画面が右図です。

「プロセス」「パーフォーマンス」「アプリの履歴」「スタートアップ」「ユーザー」「詳細」「サービス」の7項目が表示されます。(右図下)

プロセスでは、各アプリについて、「CPU」「メモリ」「ディスク」「ネットワーク」「GUP」「電力消費」「電源使用率」の7項目の状態が分かります。各項目の上(下図赤枠)パーセントで使用率が表示されます。下図は現在このホームページ編集作業時のもので、アプリでは、GoogleChromeにMsPowerPointとメールのThunderbirdが動作して、バックグランド82個とWindowsプロセス92個が動作し、メモリ57%消費しています。各アプリの状態はMB(使用容量)で消費の多少が分かります。100MBが2%程度です。バックグランドの動作では、ウィルス検知「Antimalware Service Executable」が176.3MBとなっています。

プロセスを見ることで、各アプリの動作状況が確認できます。起動しているアプリは自身で判断できますが、バックグランドでの動作状況もこれで分かります。遅いなど異常を感じた時は、CPUやメモリの使用状況をチェックしてみてください。

もしも、異常なアプリであったり、動作が異常と判断した場合は、ファイルの名前の所で、右クリックすると右図の処理メニューが表示されます。「タスク終了」をクリックすることでアプリを終了させることができます。問題あるアプリや異常なアプリであった場合は、ウィンドウズメニューの「設定」→「アプリ」やコントロールパネルなどからアンインストールします。

ただし、バックグウンドプロセスを終了させる場合は、何をしているプログラムかを調べて、パソコンの動作に影響がないかの確認が重要・必要です。

パフォーマンスの画面が右図です。

CPU、メモリ、ディスク(パソコンに装着されている数だけ表示する=私の場合は、本体内蔵のSSDがディスク0、SDカードがディスク1)、イーサネット(優先接続の場合)、Wi-Fi(無線接続の場合)、GPUの負荷状況を確認出来ます。

左側の項目をクリックすることで、右側に時系列のグラフが表示されます。


アプリの履歴」は、その日の起動後の各アプリのCPU利用とネットワーク利用時間が表示されます。

詳細」では、実行中のアプリ一覧です。「スタートアップ」と「サービス」は、システム構成ユティリティで説明しています

パソコンを使っていて、急に動作が遅くなったり、固まったりしたときは「タスクマネージャー」を使って原因となるプログラムを突き止め、そのプログラムを終了させると改善されることがあります。

タスクマネージャーは、パソコンの状態を詳細に示してくれるので、有効に活用するとパソコンを快適な状態に保つことができます。