PC&Network

PCのハード機器やネットワーク等の周辺機器と関連する情報  (2021年4月)

WiFi Analyzer

昨年来(2020年)お手伝いしているNPO事務所のwifiの不具合を調べてきました。そこで使ったのが、WiFi Analyzerです。

下図の用に、接続状況や周辺の電波状況が一覧表示できます。下左図の☆印(〇)のように色がオレンジだとチャンネルが混雑している。下右図のように、周囲の電波状況を一覧で表示でき、強度やチャンネルもチェックできる。

WiFi Analyzerは、以下のサイトから無料でダウンロードできます。

作者名 Matt Hafner

公式サイト WiFi Analyzer - Microsoft ストアの Windows アプリ

https://www.microsoft.com/ja-jp/store/apps/wifi-analyzer/9nblggh33n0n                                                                                                                                                 (2021.02.21)

右図のように、2.4GHz帯では、1つのチャンネルが22MHzの帯域を使うのに対し、1~13チャンネルは5MHz単位で区切られているため、隣り合ったチャンネル同士は電波干渉を受ける。NPOの事務室で、SSIDが表示されたり、消えたりする現象が発生し、接続できない状態があった。そこで、WiFi Analyzerで確認すると真上の階のルーターの電波とチャンネルがバッティングしていた。1chを6chに変更することで問題が解決しました。

今後とも益々wifiルーターの設置が増えてきています。戸建ての場合はある程度距離がありますが、マンションなどの場合は影響を受けやすいと思われます。ルーターを設置してもほんとどの規定のまま利用するケースがほとんです。複合利用施設などでは、wifiルーター設置時のルールなどを作る必要があると感じました。

コマンドプロンプトを使ってwifi 通信状態を調べる方法

「コマンドプロンプト」を起動(Windowsシステムツールにあります)します。そして、「netsh wlan show interface」と入力しエンターを押すと右図のような現在のwifi通信の状態が分かります。

無線の種類、チャンネルや送受信の速度、シグナル(電波強度)等が分かります。(2021.08.25)

WiFiと無線LAN

Wi-Fi ≒ 無線LAN

WiFi は無線でネットワークに接続する技術のことです。Wireless Fidelityの略です。忠実な無線と言う意味のとおり、無線通信の規格に適合した製品に使われる用語になります。これはIEEE(米国電気電子学会)の802委員会(802.11WG)が定めて規格に忠実であることです。(適合する製品)正規名称は「wifi」でなく「Wi-Fi」です。?

現在802.11は、a/b/g/n/ac/axの6つの規格があります。a/b/gは古い規格で、現在はnや主流がac(Wi-Fi5注)ですが、2020年からax(Wi-Fi6注)規格が登場しています。n規格から登場した複数のアンテナを同時に使用してデータの送受信を行うMIMO(Multi Input, Multi Output)もaxでは上下双方向通信に対応。従来では、1つのチェンネルをいくつかのサブキャリアに分けて通信を行うOFDMもバージョンアップし、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)技術を採用し、複数の機器が同時に利用できるにようにサブキャリア毎に通信を行い、順番待ちが発生しない仕組みになっています。また、電波干渉を乗り越えるSpatial Reuseや新規格の変調方式により一度に伝送できる情報量が256QAMから1024QAMになり、高速化が図られています。

詳細情報は、アライドテレシス株式会社のホームページに掲載されています。

https://www.allied-telesis.co.jp/products/list/wireless/knowl.html

注:Wi-Fi5・Wi-Fi6の表記は、「Wi-Fi Alliance」が用いる規格・認定プログラムの名称です。

WiFiルーターの選び方

WiFiルーターは、技術革新のスピードが速く、半年から1年で新製品が登場します。現時点(2021年2月)の技術情報から購入を検討する上でのポイントを紹介します。

利用する環境(家・事務室の広さ、階数及び周辺の環境)や利用人数の条件、契約している回線の速度などの環境を考慮する必要がありますが、ここでは、WiFiルーターの性能面からチェックポイントを紹介します。

①通信の規格(a/b/g/n/ac/ax)の確認(どこまで対応しているか)。

殆ど製品ではacまで対応しています。今後の利用する機器を考えるとax対応製品の望ましいと思います。

②ストリーム数(アンテナの数)の確認。

Wi-Fiルーターには、例えば「2×2」のように表記され、これは送信用アンテナ2本と受信用アンテナ2本がり2ストリームです。このストリーム数が多いほど、同時に複数の機器を接続しても通信が安定するとされているため、大人数で使用するならストリーム数が多いものを選びましょう。

③同時接続できる機器の数の確認。複数同時通信に有効な有効MIMOやOFDMA機能の搭載状況。

④メッシュWi-Fi中継機能の確認。(これは必要性に応じて)

メッシュWi-Fiとは、名前のとおり網目状にネットワークを構築する仕組みのことです。メッシュWi-Fiは、メインルーターと1台以上と連携ができるサテライトルーターを複数設置することでWi-Fiの接続範囲を広げることができます。中継器での接続の場合は、メインと子機といった親子関係ですが、メッシュWi-Fiは、メインとサテライトだけでなく、サテライト同士も相互に接続されており、どのルーターに接続してもインターネットに接続可能です。また、中継機の場合、あくまでも中継するだけであるため最終的な処理は親機となるルーター側で行われます。そのため、ルーターに掛かる負荷は軽減されず、接続台数が増えるほど接続速度に影響が出る可能性があるのです。メッシュWi-Fiの場合はサテライトルーターがメインルーターと同等の機能を持っているため、負荷が分散されます。そして、中継機へスマホなどを接続している場合、親機へ再接続する際には手動で切り替える必要がありますが、メッシュWi-Fiは電波の強さをもとに自動的に切り替わる(ローミング)ため、余計な手間を省くことができるのです。

①~③は確実にチェックが必要です。また、利用する機器(PC・タブレット・スマホ)も①~③に対応しているか確認が必要です。

2021年4月上旬、コンピューターなどのメンテナンスをしているNPOで、wifiが繋がらないとの緊急連絡。

有線では繋がが!wifiは、1ケ月程前に入れ替えたAtemWX3000で新しいもの。リモートを試みるも無線ルーターはブリッジモードため、リセットを試みてもらうも不調。翌日の現場で作業を行いました。

大阪市内のマンションでは無線が一杯あります。2.4GHzのチャネルのバッティング!1chを6chに変更。5GHzも繋がらないので、最新機能の倍速モードにしているクワッド・オクトチャンネル通信機能を停止。これで、接続できるようになりました。

デュアルディスプレイ(マルチモニター)

パソコン作業が増えると、ワードを使いながらエクセル表をコピーしたり、パワーポイントに写真ファイルを確認し挿入する。WEBサイトの情報を参照しながら、オッフィスソフトを使う等々、複数の作業を平行して進めていくことが多くなります。このサイト編集でも、グーグルクロームを2画面開(サイト編集画面と情報参照画面)いています。そして、挿入する図をチェックし、画像編集してから挿入するなど、常に3~4の画面を開いている状況です。(メールはタスクバーですが、新着があると開きます。)そこで必要になってくるのが2つのディスプレイを使うデュアルディスプレイ(マルチモニター)です。私のPCは13インチのモバイルノートと呼ばれるものです。これに、24インチのディスプレイを繋いで使っています。(右画像)

デュアルディスプレイの設定方法

1.端子チェック

お使いのPCがどのようなディスプレイに接続する端子があるかを確認。HDMI、D-Sub 、DVI、DisplayPortなどの規格端子があります。

①HDMI端子は、映像・音声をデジタル信号で伝送する標準規格。現在主流の規格で、新しいパソコンにはほぼ標準で搭載されています。家庭用テレビにもついています。

②D-Sub端子は、主にパソコンと周辺機器を接続するのに用いられる規格。接続部がピンになっており、ピン数が15のものはVGAと呼ばれています。 少し前のディスクトップPCはこれでディスプレイを繋いでいました。また、プロジェクター接続にもよく使われます。

③DVI 端子は、デジタルディスプレイの映像出力の標準規格。DVI-IとDVI-Dの2種類があり、DVI-Iはデジタル信号とアナログ信号の両方に対応していますが、DVI-Dはデジタル信号のみ対応しています。

④DisplayPortは、映像出力の規格。HDMIよりも高解像度なのが特徴です。

これら以外にも最近主流となってきている、USB Type-Cを利用する方法があります。PC側がオルタネートモードやアップル製品で使われているThunderbolt3に対応しておれば、アダプター無しで利用できます。

2.利用するディスプレーの確認

①PC同様にディスプレーに①~④のどの端子があるか確認します。最近のディスプレイは、HDMIとD-Subの2つ、DVIを含めて3つの端子があるものが多いと思います。古いディスプレイだとD-Subのみが多いようです。

②ディスプレイの解像度の確認です。後の設定時に必要です。メーカー・品番で検索すればわかると思います。

HD(1280×720)、WXGA++(1600×900)、フルHD(1920×1080)、WQHD(2560×1440)、4K(3840×2160)、8K(7680×4320)

ちなみに、ノートPCのだと自宅のテレビを使う方法もあります。一般的なテレビはフルHDでHDMIなど端子も豊富にあります。

3.接続

お勧めは、HDMIです。映像と音声も一本で利用できること、他のピンタイプ端子にくらべ接続が簡単です。

①ノートPCとディスプレイが比較的新しいものであれば、HDMIケーブルで簡単に接続できます。PC側にHDMI端子が無い場合は、D-Subはあると思いますので、こちらでの接続となります。反対にPC側がHDMIしかない場合(小型モバイルタイプには多い)、HDMIの無いディスプレイ(古いもの)だと変換アダプターが必要になります。(右写真)

②ディスクトップPCの場合は、現在ディスプレイに接続している端子以外の端子をディスプレイ側の端子に合わせて選択することになります。最近は自宅や事務所のディスクトップPCは、ミニタワーやヤスリムタイプの小型のものが多いので、タワータイプ(大型)のように背面に多くの端子がなくなりつつありますが、2~4種類の端子ぐらいはあるようです。

4.設定準備

接続が完了すれば、次にその前にディスプレイの位置を決めておきます。私の場合、机にノートを置いての作業ため、その奥に置いています。これは、ノートPCのディスプレイが下で、上が2画面目になります。(上部写真)ディスクトップPCだと左右に置く場合が多いので、2画面目が左右どちらに置くか決めます。

起動されているPCにディスプレーを接続し電源をいれます。何もせずともPCと同じ画面が表示されるはずです。(ディスプレイ側が信号受信を自動モードであれば)表示されない場合は、ディスプレーの設定ボタン使って、入力される信号の設定です。自動があればそれでもOKですが、接続方法と同じものを選択します。HDMI=HDMI、アナログ=D-Sub、デジタル=DVI を確認設定します。設定があえば画面が表示されます。これで表示されない場合は、端子の接続不良もありますので、まずは接続を良く確認してください。それでも表示されない場合は、ディスプレードライバーの問題が多いようです。ネットなど情報を集めて対応が必要になります。

5.設定

1画面目のディスプレーのどこかで右クリックし、ディスプレー設定(右図)を選択します。(Windowsの設定からシステム→ディスプレーでも同じです)

下図の画面で調整設定します。青が1と追加したディスプレーが2になります。これをドラッグして、配置した位置と同じなるように上下左右移動して設定します。位置が決まれば、適応ボタンを押すことでどの位置になります。マウスを動かし、思う方向に移動できるか確認します。

次に、マルチディスプレイの設定を行います。「画面の拡張する」を選択することで、2画面目に1画面目とは別の表示ができます。最後の下の設定するで確定されます。