シナリオの真相

現世とあの世の狭間の空間、狭魔(ハザマ)。

そこでは供物を神に捧げ、神の御力をもらうという祭りが毎年ささやかに行われていた。 

崇められる神は一年ごとに変わり、その都度求められる供物も変わる。

それは現世を生きることが厳しくなり、魔の力が弱まった彼ら妖怪にとっては夢のようにさえ思えるほど、それはそれは心沸き立つ祭事なのである。

そんな中、何かの手違いで神は神でも遠い星に住まう炎の邪神である「邪神フサッグァ」を妖怪たちはこの空間に招いてしまった。邪神は目の前に現れた妖怪たちを嬉々として喰らい出す。

そのうちの一匹は深手を負うも何とか逃げ出し、他の妖怪たちにそのことを口伝したが、今年の神は「生命力」を求めていると曲解された。

この世における「生命力」の最上級は「人魂」。こうして妖怪たちは今年の贄だと噂された「人魂」を集め出したのである。

過去の祭りでそのようなものを要求するような神はいなかったが故に、妖怪たちは「今年の神様はとても強い力を持ったお方だ。きっと俺らにも過去最高のお力を与えてくれる!」と盛り上がっていた。

(供物は大体野菜や果物、酒、米、鉱石、清水などが鉄板)

妖怪たちは全国各地に開かれた「別次元への入り口」をくぐり、ここ狭魔にやってくる。

そんな入り口のある町では次々に人間が失踪する「神隠し」や「不審死」が立て続けに起こり始めた。

原因はもちろん今年の贄が人魂だと勘違いした妖怪たちの仕業である。

その町の神社に住まう巫女・津々楽(つづら)つくしは、立て続けに発生している事件が妖怪によって起こっているものだと知りつつも、すぐに動かない神社の当主(父)に憤りを覚え、事件の解決を目指して単身狭魔の空間へと赴くのだった。

別の次元へ行くには「儀式」がいる。生身で飛び込むと何があるか分からないからだ。

何とか次元への入り口を突き止めたつくしだったが、 そのまま入り口の前で堂々と儀式を行ってしまうと妖怪に気づかれる可能性が高い。

そこで彼女が取った行動は、ある程度離れた距離からの侵入。

バスの中で既に儀式を終えてしまうことにより、先に空間を人一人が通れる小ささで繋げ、本来の穴が空いている地(狭間駅)に足をつけることなく、他の妖怪たちに気取られずに侵入することに成功したのである。

…だがせっかちな彼女は気持ちがはやるあまり、儀式に使用した札を落としたことに気がつかなかった。

同じバスに乗車していた探索者は運悪く「まだ終わっていない儀式に半ば強制的に参加する」 形となり、閉じ切っていない次元の入り口から、妖怪だらけの空間「狭魔」に降り立ってしまったのである。

行きは良い良い、帰りは怖い


あの世とこの世のハザマに来てしまったが最後、あなたも半分は死者と同じ


妖怪だらけの空間から、探索者は果たして無事に帰れるのでしょうか?



含まれる要素

・ルールブック(以下ルルブ)には記載されてないオリジナルモンスター【妖怪】

・ルルブに記載されていない、オカルトやMPで発動する独自の特殊スキル

・ルルブに記載されていない、探索者やNPCに特殊効果を付与するアイテム

・妖怪、陰陽術といった和ホラー要素

・ルート分岐処理