最初の注意事項

【このサイトの見方】

白背景、画像背景……シナリオ本文

灰色、黒背景……KP用テキスト、補足説明

赤字……SAN値チェック、マイナス関連

青字……プラス、回復関連

緑字……テキスト情報(PLに見せて可)

茶色……アイテム

オレンジ……噂話、脱出方法の情報

<技能>……技能情報

おおまかなシナリオの流れ

1、タイムカプセルを埋める時&事故の回想(探索者の人生過去補完)

2、探索者は10年ぶりに生まれ故郷であるドイツのAbschied(アップシード)に帰郷する

3、旧友たちとの再会イベント

4、翌日、村祭りの準備をする街中を探索する(不穏なイベントや情報に遭遇)

5、夜ご飯がてら、旧友たちと不審な情報を共有し合う

6、帰り際不審者遭遇イベント

7、旧友からの誘いで音楽兄妹の家に向かう。悲惨な残痕から神話生物に関する情報もGET

9、夜明けと共にタイムカプセルを掘り出し、事件を解決する重要アイテム「ディスク」をGET

10、街全体がおかしくなる。仲間離脱イベントを経て教会へ

11、教会でネタバラシ&ボス戦突入(ディスクが破壊される)

12、街を救うため、レン君に「歌を歌って」と伝える(このシナリオのメイン)

13、レン君の歌を街中に響かせてスグルオの住人たち撤退

14、親玉トルネンブラ召喚イベント

15、もう一度ちゃんとタイムカプセルの中身を見てエンディング

Farbe des Klangs 導入スタート

事前回想 タイムカプセル編




これはあなたの過去の思い出です。

ドイツの郊外にある、とある田舎街。その街を一望できる丘の上の大木の下。

そこにあなたを含め6人の少年少女が集っています。

「よし、穴はこのくらいの深さでいいか。」

「結構深く掘ったな〜!」

「なんかドキドキする!」

あなたはこれから仲の良い友達と共にタイムカプセルを埋めようとしています。

これから登場する友人に一人一人に話しかけて、キャラクター像や名前を確認することができます。

話しかけられる子の見た目は以下の通り。

・みんなよりもお兄さんの男子

・幼く引っ込み思案な少女

・元気でやんちゃな男の子

・明るく活発な少女

・幼馴染で一番仲が良い少年

みんなよりもお兄さんの男子

 (タップして情報を確認する)

彼の名前はアラルド

この6人の中では一番年上の男の子です。性格は優しく、みんなの面倒を見てくれる素敵なお兄ちゃんです。

フィーチェという幼い妹がいます。

音楽がとても得意で、今度都心の有名音楽学校に進学するため上京する予定です。

今日はアラルドのお別れ記念でみんなでタイムカプセルを埋めようということになっていました。

「お、<探索者>。お前は何を埋めるんだ?」

「俺の埋めるもの? ふふふ、何だと思う?

気になるかもしれないがそれは10年後開けた時のお楽しみな。」

「こういうのは案外未来で知った時の方がためになるかもしれないだろ?」

幼く引っ込み思案な少女

 (タップして情報を確認する)

少女の名前はフェローチェ。みんなからは愛称で『フィーチェ』と呼ばれています。

この6人の中で一番幼いです。

性格は大人しめで、いつも大好きな兄であるアラルドの背に隠れています。

最初は誰とも喋らないシャイな女の子でしたが、最近では心を開いて喋ってくれるようになりました。

「あ、<探索者>くん…。わたしはね、これを入れるんだ。」

見せてくれたのは小さなオルゴールでした。

「これお兄ちゃんが作ってくれた曲なの。えへへ。<探索者>くんも聞く…?」

元気でやんちゃな男の子

 (タップして情報を確認する)

少年の名前はリゲル

この6人の中で一番元気でやんちゃな男の子です。

ヴィヴィという少女とは兄妹のような、ライバルのような関係です。

よくみんなをからかいますが、根は真っ直ぐで熱いので仲間に何かがあると1番に駆けつけてくれます。

このメンバーのリーダーだと自称しています。

「なーなー!探索者は何埋めた?!

俺は、相棒だったこいつ!見ろよこれ!いいだろー!」

見せてくれたのは片足が折れたロボット人形でした。

「お気に入りだったんだけど、この前足折られてさぁ!ここで戦士の休息ってのを取ってもらうことにした!

さらばだ…ファイナルデストロイヤー…未来で会おう!」

明るく活発な少女

 (タップして情報を確認する)

少女の名前はヴィヴィ

みんなの頼れるお姉ちゃん的存在です。リゲルという少年とは兄妹のような、ライバルのような関係です。

よく二人で喧嘩をしていますが、自分に非があると分かるとちゃんと謝ることのできるいい子です。

まだ幼いフィーチェという少女を実の妹のように可愛がっています。

「あたし、みんなでここで作った花かんむりのお花を使った栞と、うさぎのチャコを入れるんだ!」

「チャコ、リゲルのロボットとケンカしないようにね!」

幼馴染で一番仲が良い少年

 (タップして情報を確認する)

少年の名前はレン。穏やかでとても心の優しい男の子です。

あなたと同い年で、一番付き合いが長いです。

どこかに遊びに行くときは必ずと言っていいほどレン君が隣にいました。

「ぼくは…この前みんなで描いた絵を入れておくことにしたんだ。」

「ねぇ、<探索者>は何を入れるの?」


「いつかこれを開ける時、ぼくたちは大人になってるんだよね…。

どんな大人になってるんだろう……。

大人になってもずっと仲良しでいようね…!」

「みんなー!こっちに並んでー!」


アラルドが手を振ってみんなを呼びます。

その先には一台の三脚とカメラが街の方を向いていました。

「さぁ!みんなで記念の写真を撮るぞ!」

「これ、街もちゃんと映るかなぁ。」

「この前晴れてる時に撮っておけば良かったね…。」

「今日曇っちまったもんなぁ。でもしょーがねーよ」

「まぁまぁ、これも思い出だ。

次に会った時は晴れた日に撮ろうな!」

霧がかかった曇り空がどんよりと故郷である街を覆っています。

それを背に少年少女は各々ポーズを取ります。

「あ……みんな、見て……!」

ふと、フィーチェが声を上げました。彼女が指さした方を振り向く。

遠い空の向こう、分厚い雲から一筋の光が差し込みました。

雲は流れ、それは徐々に増えていく。

それはまるで一枚の宗教絵画のように、幻想的な光の線が街を暖かく照らしていたのでした。

「うわ〜!きれ〜!」

「うおお!めっちゃいいじゃん!

写真撮ろうとした瞬間に晴れてくるとかやっぱ俺ついてる〜!」

「知ってるか?ああいう光のことを『天使の梯子』って言うんだよ。」

「天使の梯子…。」

「なんか、本当に天使様が降りてきそう…。」


「よし!天使の梯子が消えちゃう前に撮るぞー!」

そう言ってカメラをいじっていたアラルドは小走りであなたの隣にやってきます。

カシャッ!

PL用テキスト  (タップで開く)

次第にばらばらと乗客は降りて行き、残ったのはあなたと先ほどたむろっていたJKのうちの1人、そして後ろにいる不気味な男の3人です。

するとアナウンスが聞こえてきました。「次は狭間駅~ 狭間駅~」

PL用テキスト  (タップで開く)

次第にばらばらと乗客は降りて行き、 残ったのはあなたたちと先ほどたむろっていたJKのうちの1人です。

するとアナウンスが聞こえてきました。「次は狭間駅~ 狭間駅~」

ピンポーン

あなたが呼び鈴を押そうとした瞬間、先に車内にブザー音が鳴り響きます。

前方に座っていたそのJKは無言でさっと席を立ち上がると、まだ停留所に着いていないのにも関わらず、出口の前に移動します。

そこであなたは奇妙な光景を目にしました。

出口に立ったJKが何かぶつぶつと呟きながら奇妙な踊りをし始めたのです。

ゆっくりと手や足を動かし、揺れるバスの中バランスを崩すこともなく怪しく踊っています。

そして、駅に着くやいなや、JKは足早にバスを降りて行ってしまいました。

あなたは降りる寸前、何か縦長の紙切れが落ちていることに気がつき足を止めます。

その紙は所々茶色く煤(すす)けてボロボロで、真ん中には存在感のある達者な文字がびっしりと書かれていました。

何と書かれているのかは判別がつきません。

※この札を所持するか否かで今後のルートが分岐します。PLがどう処理するか覚えておいてください。

トンネル前






バスを降りるとそこは、人工物の跡(あと)があまり見受けられないようなトンネルの前でした。

先ほどまでバスの外は広めの田園風景が流れていたはずですが、いつの間にかうっそうと茂った森の小道の上にあなたは立っています。

うっすらと木々の間から西日が差し、赤く染まった空がこれから夜を呼ぶ準備をし始めていました。

左手側にはバス停標識、右手側には古いお地蔵様、そして目の前には荒い岩肌にぽっかりと空いたトンネルが見えます。

 1PL用:ススキ君との遭遇   (タップで開く)

あなたの後ろからパシャリとカメラのシャッター音が聞こえます。

振り返ると先ほどの怪しい男が、にたにたと不気味に笑いながらカメラを構えていました。

どうやら同じバス停で降りたようです。

男に話しかける

きひひひ!やっぱりここは未知のパワースポットが隠されている場所できっと彼女は…

ふふ…ふふふ……!面白くなってきたっス!」

────────────────────

あれ、自分以外にもここに用がある人がいたんスね。

もしかしてアナタも……"あの噂"に寄せ付けられた人間っスか?

であれば我らは同志! いや〜嬉しいっスね!こんな所で同志に会えるだなんて!」

男は嬉しそうにあなたの手を取り、ぶんぶんと握手をしてきます。

「あ、申し遅れました。自分『狐坂(こさか) ススキ』と申します。」

噂ってなんのこと?

あれ、ご存知ない? 

これは失礼しました。どうやら自分の勘違いだったみたいっスね。

こんな人気(ひとけ)のないとこにまさか自分以外の人間が来るなんて思ってなかったんで。」


「最近この辺で話題になってるっぽいんスけど、【怪しい光を見た】って噂があるんスよ。

自分、これUFOだと思うんスよ!UFO!

地球外生命体が秘密裏に運営している基地がこの近辺にあるとしか思えないんス!」


「というわけで自分はその真相を暴きにきたんスよ。」

※ススキ君は探索者にあまり興味がないため「それでは。」つって先に進みます。

探索者が「待って!」と言ったら一緒にいてくれる感じで。

どっちみちトンネルの中の境界線前でまた会えます。

探索できる箇所

・自分のスマホ

・バス停標識

・古びたお地蔵様

・トンネル

・(後ろを振り返る/バスが走り去って行った方向を見る)

スマホ

圏外。時間表記がバグって数字がおかしくなっていて正しい時刻が読み取れません。

バス停標識

古くさびれたバス停標識です。

何年も手が入れられていないように見受けられます。

駅名の字があなたの知る駅名と少し違っていました。真ん中の字が「間」ではなく「」になっているようです。

時刻表 (タップで開く)

正確な数字が書かれておらず、代わりにラクガキのようなバグったような判別のつかないものが書かれています。

あなたはその文字に少しの恐怖を覚えました。

アイデアロール → SAN値チェック 0/1

<目星 or 宣言>バス停標識の裏側 (タップで開く)

何か赤い文字で「jizou no ura mayoke men」と書かれていました。

※緑字はPLにテキスト表示可能

お地蔵様

苔むして随分長い間手入れがされていないお地蔵様です。

その顔は少しだけ悲しんでいるように見えます。

<目星> (タップで開く)

お地蔵様の裏側の土が何かこんもりとしていて、 箱のようなカドが土から覗いているのを発見します。

掘り返してみると、それはボロボロのおふだが張り付いた古めかしい木箱でした。

箱の側面には赤い文字で「Open!」と書かれています。

怪しい木箱について(KP向け)

いかにも怪しさ満点ですが、特に何か悪いものが封印されてるというわけではないです。開けて全然OK。

Open!」と書かれているのは、"人間だけ"に伝わるように隠した人が考えてくれたメッセージです。

お札は魔除けのもので、妖怪たちに見つかっても開けられないように彼が貼ってくれました。

隠してくれた人は結局妖怪に見つかってむしゃむしゃされてしまいました。可哀想に、南無。

箱を開ける (目星成功者のみ)

中には二つの汚れた狐面と一片のメモが入っていました。所々字が掠れていますが何とか読めそうです。

木箱の中のメモ 

「もし俺以 の誰 が こに迷 込  時の めに奴ら ら奪  予備 面を2  ここ 置 ておく。これ つけろ。 時間稼 には る ずだ。 くれぐ も奴 の  食 ないよ に。 俺 たい 過ち 犯  」

【原文】 

もし俺以外の誰かがここに迷い込んだ時のために奴らから奪った予備の面を2枚ここに置いておく。これをつけろ。時間稼ぎにはなるはずだ。 くれぐれも奴らの物を食べないように。 俺みたいな過ちを犯すな。

ボロボロの狐面について(KP向け)

元は狭魔亭の従業員のお面です。2枚あります。探索チュートリアルエリアで見つけることができる重要アイテムです。

発見できなかったら「クトゥルフにおいての探索不足は死に直結するぞ」ということを端的に伝えられます^^

人間の気配を抑え込む封印の効果があり、これをつけて潜入すると妖怪に人間だとバレなくなります。

ただし一回でも外れてしまったら人間だとバレてしまいます。もう一度付け直してもバレた相手には効かないので注意。

後ろを振り返る/バスが走り去って行った方向を見る)





後ろを振り返るとそこは、深い森に呑み込まれるように続く細道でした。

うっそうと茂った木々が邪魔をし、どこまで続いているのか確認することができません。

[強制]<アイデア>(タップで開く)

あなたは気がついてしまう。自分は確かにバスから降りたはずだ。

だが振り返ったその道はおおよそバスなどの大型車はおろか、普通の車ですら通るのが困難であろう道だった。

では、自分たちが乗っていたはずのバスは一体どこに走り去っていったのだろうか…? 

SAN値チェック 1/1d3  

振り返った道の先へ進む… (タップで開く)

あなたは意を決して反対側の道を進む。

すると何故か先ほど見たはずのトンネルが目の前に現れました。不可思議な現象を目撃してしまったあなたはSAN値チェックです

SAN値チェック 1/1d3

狭魔トンネル




電灯もなく、どこまで続いているのか分からない真っ暗で不気味なトンネルです。

入り口の側の壁には朽ちかけている「狭魔トンネル」の字が見えました。「間」が「」になっています。

[強制]<聞き耳> (タップで開く)

誰かの足音が聞こえましたが音はだんだん遠ざかっていきます。

その音はまるで音楽の停止ボタンを押したかのように唐突にぷつんと途切れ、聞こえなくなりました。

(※先に行ったつくしちゃんの足音です)

※トンネル内部は暗闇の中手探りで進むか、明かりをつけて進むかで処理が違います。

ススキ君が同行していた場合は強制的に「明かりをつけて進む」になります。

手探りで進む

どこまで続いているのか分からない長く暗いトンネルを慎重に進む。暗闇は一向に晴れず、纏(まと)わりつく空気がやけに冷たい。

と、ふいにぐにょんと何か得体の知れないものを踏みつけたような、唐突に硬い足場が変わったような気持ち悪い感覚がしました。

しかしそれは一瞬のことで、すぐに足場はまた元のゴツゴツした岩肌に戻っていました。

ぞわぞわとした嫌な感覚が体全身を駆け巡ります。

アイデアロール → SAN値チェック 0/1

探索者のMPを1点減らしてください。

※つくしちゃんの次元移動儀式に参加した証としてMPが減らされます。

顔を上げると先ほどまでは無かった出口が見えました。

(ボタンを押して次のページに飛んでください)

明かりをつけて進む

どこまで続いているのか分からない長く暗いトンネルを、頼りない光で照らしながら慎重に進む。

暗闇は一向に晴れず、纏(まと)わりつく空気がやけに冷たい。

ある程度進んだところであなたは違和感に気付き足を止めます。

※ススキ君が先に進んでたら彼の後ろ姿が見えます。同行してたら「あ!?」と叫んで急に走り出します。





光で照らしていた地面が途中から急に色が変わっていたのです。

真横に線が引かれ、そこから先が不自然な赤い色に滲(にじ)んでいます。

赤い色はゆらゆら揺れて、明らかに今立っている地面とは違うものだということが分かります。

 1PL用:ススキ君の反応    (タップで開く)

「こ、これ…!見えますか!?

やっぱり自分の勘は正しかったんス!ちょっと自分、先に行ってみます!」

興奮気味でそう言い放つと、ススキ君は赤い地面の先に溶けるように消えていきました。

※呼んでも戻ってこないし返事も返ってきません。

【先に進む】

あなたは意を決して足を踏み出す。

ぐにょんと何か得体の知れない柔らかいものを踏みつけたような気持ち悪い感覚がしました。

ぞわぞわとした嫌な感覚が体全身を駆け巡ります。SAN値チェックです。 0/1

探索者のMPを1点減らしてください。

※つくしちゃんの次元移動儀式に参加した証としてMPが減らされます。

顔を上げると先ほどまでは無かった出口が見えました。

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